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【解説】
「Software+Services」時代のWindowsプラットフォーム

マイクロソフトが描くクラウド・コンピューティング/次世代ITモデルの構成要素

(2008年07月21日)

S+Sの技術基盤 4
SQL Server 2008

 Microsoftの次期RDBMSであるSQL Server 2008は、2008年第2四半期にリリースが予定されている。現行のSQL Server 2005は、米国NASDAQや英国LSE(ロンドン証券取引所)、日本の百五銀行など、大規模かつミッション・クリティカルな環境で稼働実績を積んできている。SQL Server 2008は、SQL Server 2005のアーキテクチャや機能、操作体系を継承したうえで強化や改良が施されている。そのためユーザーは、開発スキルや運用・バックアップなども含め、既存の資産を生かしての移行が可能である。

 SQL Server 2008に備わる100近い新機能は、Improvementと呼ばれる専門の開発チームによって開発作業が進められてきた。そこでは、製品クオリティに近づいたときに初めて、開発のメイン・ラインに組み込むというプロセスを採用し、製品の信頼性向上に努めている。

コンプライアンス関連機能の強化

 SQL Server 2008では、コンプライアンス(法令順守)がメイン・テーマの1つに掲げられており、それを実現するための改良が施されている。そのうちの1つに、透過的なデータ暗号化がある。これまでは関数を利用して明示的に暗号化/復号を行う必要があったところ、SQL Server 2008では、既存のアプリケーションを変更せずに、データベース内のすべてが暗号化できるようになった。また、データベースが事前に定義したポリシーに従っているかどうかを確認する「Declarative Management Framework」、企業全体の監査リポートの一元管理機能なども追加されている。

サーバ統合機能の強化

 分類したワークロードに従って、CPUやメモリなどのリソース利用率を制限する「リソースガバナ」機能が用意される。1つのデータベース内で複数のアプリケーションが動作すると、各アプリケーション間でのリソース調整が必要になるが、同機能を用いることで、これを詳細に調整できるようになった。例えば、ある優先順位の低いアプリケーションのワークロードが、CPUを5%しか利用できないように制限することが可能だ。ただし、他にワークロードがまったく動作していないのに常時5%しか利用できないのでは、リソースの有効活用の面で問題になるため、こうしたケースでは制限が自動的に解除される仕組みになっている。そのため、バッチ・ファイル処理に割り当てるリソースを昼間に5%、夜には100%といった設定も可能である。

大規模データ・ウェアハウスへの対応と管理性の向上

 大規模データ・ウェアハウスの構築などで重要となるデータ・パーティション機能が強化された。パーティションをまたがるクエリについて、SQL Server 2005ではシングルスレッド処理しか対応していなかったが、SQL Server 2008では並列処理をサポートし、パフォーマンスを大幅に向上させている。さらに、運用時のデータ圧縮機能が実装されるほか、データ圧縮後に書き出すバックアップ圧縮機能も備わっている。

ビジネス・インテリジェンスのための機能

 Webリポーティング機能が強化された。ゲージ表示を可能にするなど、「Report Designer」で選択可能なグラフを増やし、表現力を増している。加えて、空間情報をサポートし、経度・緯度情報をデータベース内に格納できるほか、地図情報サービスWeb APIの「Microsoft Virtual Earth」との統合もサポートしている。また、2007 Office Systemとの緊密な統合が可能であり、それにより、全社で利用するBI基盤の構築が実現される。


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