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オープンソース

【解説】
IT史に輝く「すべったテクノロジー」ベスト25[前編:25〜11位]

「少数に絶賛も、多数に非難」の悲しきプロジェクトたち

(2008年07月12日)

15位
Palm OS Cobalt

画面3:Palm OS Cobaltのアプリケーション画面。Palmは現在、LinuxベースのPalm OSを開発中とのことだ

 成長市場から撤退すること以上に愚かな行為は、市場で圧倒的な地位を築いたうえで、みずからそれを台無しにしてしまうことである。これと同じことを、Palmはまさに実践してしまった。

 Palmのデバイスは革新的で、当初は競合するMicrosoftの製品がかすんで見えてしまうほどであった。しかし、同社が合併→買収→スピンオフ→ブランド変更を経る間にPalmブランドは不振に陥ってしまう。2004年には、Palm OSの後継となるPalm OS Cobaltをリリースしたが(画面3)、この新OSはライセンシーをまったく獲得することができなかった。

 Palmは現在、起死回生をねらう次期Palm OSを開発中であり、聞くところによると、これはLinuxをベースにしたものだという。しかし、新OSがリリースされるころには、もはやその意義は失われているかもしれない。多くのPalmユーザーは、Windows Mobileを搭載する最新のTreoスマートフォンにすっかり慣れ親しんでいるに違いないからだ。

14位
Netscape 6

 今になって振り返ると、Webブラウザ戦争のターニング・ポイントは、「Internet Explorer(IE)4」がリリースされた1997年だった。このとき初めて、IEが性能で「Netscape Communicator」を上回ったからである。IE 4は高速であるだけでなく、機能の豊富さ、標準への準拠度でもCommunicatorより上だった。

 Netscapeはすぐに反撃すべきであったが、その動きは鈍重だった。MicrosoftがIE 5をリリースしてさらにリードを広げるなか、Netscapeのオープンソース・プロジェクトである「Mozilla」の開発作業は遅々として進まず、バグだらけの“プレビュー・リリース”を発表するのがやっとという状況だったのだ。

 それから数年後、ようやくNetscape 6が登場したものの、肥大化した機能と、動作も緩慢という散々な代物であった(画面4)。こうしてブラウザ戦争はNetscape側の敗北という形で終結し、今ではその名称さえ忘れ去られようとしている。

 皮肉なことに、以前のNetscape Communicatorスイートは現在も「SeaMonkey」というオープンソース・プロジェクトとして生き残っている。期待を抱かせる名前だが、残念ながら期待どおりとは言い難い出来である。


画面4:Netscape 6の画面。ブラウザ戦争ではIEに負けたが、Mozillaから生まれたFirefoxがIEのシェアを奪いつつある

13位
検索ポータル

 あれほど数多く存在していた検索ポータルはどこへ消えてしまったのだろうか。ドットコム・バブルの最盛期には、AltaVistaやExcite、Infoseek、Lycosをはじめとする検索ポータルが無数に存在しており、その選択肢に事欠かなかったのが、うそのようである。

 今日、かつて大手と呼ばれたポータルはほとんど姿を消してしまった。今も現役なのはAsk.comなど数社にすぎず、これらにしても、再編を繰り返して何とか生き残っているという状況だ。

 多くの検索ポータルが姿を消した理由は、旧態依然とした拡張路線にあった。第1世代の検索ポータルは、検索品質の向上に注力するのではなく、ポータルの“軍拡競争”にのめり込んでいったのだ。スポーツの試合速報、株価情報、ニュース、星占い、天気予報、電子メール、インスタント・メッセージ、ゲーム、広告などあらゆるコンテンツでポータル画面が埋め尽くされ、『ウォーリーを探せ』のように目を凝らさなければ、目的の情報を見つけられなくなった。つまり、検索ポータルなのか総合情報ポータルなのかがはっきりせず、中途半端で使いにくく改悪されたのである。

 結局、総合情報路線を求める一般ユーザーはYahoo!を選択した。簡潔なユーザー・インタフェースと検索結果の質で勝負するGoogleが登場すると、検索ポータル派のユーザーはこぞってGoogleに流れ、既存の検索ポータルに「No」を突きつけたのである。


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