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[米国]
ヤフー、カスタム検索サービスの構築プラットフォーム「Search BOSS」を発表

検索APIを公開し、グーグルに対して巻き返しを図る

(2008年07月11日)

 米国Yahoo!は7月10日、同社の検索インフラストラクチャとアルゴリズムをベースにしたサービスを構築するためのプラットフォーム「Yahoo! Search BOSS(Build Your Own Serarch Service)」を発表した。これにより、サードパーティが、検索結果のランキングを変更したり、表示方法を管理したりするなど、独自のカスタム検索サービスを構築することが可能になるという。

「Yahoo! Search BOSS」のサイト

 BOSSの検索APIを利用することで、WebディベロッパーやWebサイト・パブリッシャーは、スポーツなど特定のトピックを専門に扱う検索サービスを開発したり、ユーザー側でコンテンツの検索方法を改良する機能をWebサイトに組み込んだりすることが可能になる。つまり、Yahoo!の競合となるようなサイトも構築できるということだ。

 このAPIはBOSSプラットフォームに組み込まれており、Yahoo!の検索インデックスから入手したデータと他のソースのデータをWeb上で統合するツールと合わせて提供される。

 Yahoo!は今後数カ月以内に、広告システムを使って構築したサービスから収益を得られるようにするための「マネタイゼーション・プラットフォーム」を発表する予定だ。米国IDCのアナリスト、カーステン・ウェイド(Karsten Weide)氏によると、Yahoo!はBOSSプラットフォームを利用しているWebサイトから収益の一部を徴収する計画であるという。

 「Yahoo!は2つの目標を定めている。1つは、他のWebサイトから広告料収入の一部を受け取ること、もう1つは、これらのWebサイトをつなぎ止めることだ」とWeide氏。

 すでにYahoo!のライバルである米国Googleは、Webサイト側でカスタム検索エンジンを開発可能なサービス「Google Custom Search Engine」を提供しているが、Yahoo!のBOSSプラットフォームは、同社の技術に対する「かつてないレベルのアクセス」を実現し、「検索市場に波乱を巻き起こす」との予測もある。

 しかし、Weide氏は、BOSSを利用したサービスの登場により、検索市場におけるYahoo!のシェアが大幅に高まる可能性は低いと見ている。「一定の貢献は期待されるが、劣勢を完全に挽回するのは難しいだろう。とりわけ短期的な効果は薄い」(Weide氏)

 ソーシャル検索サイトの「Me.dium」やセマンティック検索サービスを提供する「hakia」など、すでにBOSSを利用しているサイトも存在するが、いずれもニッチなサービスだ。

 「これらは特定の機能に特化した検索サービスだが、あらゆるタイプの検索サービスを支配するGoogleに阻まれ、多くのユーザーを獲得するには至っていない」と米国Jupiter Researchの検索分野専門のアナリスト、エバン・アンドリュース(Evan Andrews)氏は指摘している。

 一方、Yahoo!では、BOSSを利用することで、例えば、大学における検索エンジンの研究などはこれまでにない形で進められるようになると説明している。

 同社は現在、サービス・プラットフォームの全面オープン化構想「Yahoo! Open Strategy(Y! OS)」を推進している(関連記事)。Weid氏は、「サードパーティの関与を促すことで、市場における地歩を強化し、収益を改善するのがYahoo!の戦略」と指摘している。

 今回の発表が、米国MicrosoftのYahoo!買収計画を巡る議論に影響を与える可能性は低いようだ。Yahoo!は先月、Googleとの検索広告サービス分野における提携を発表したが(関連記事)、この提携は一部のアナリストから、Microsoftに対抗するための買収防衛策と見なされた。Weide氏は、それほどのインパクトは今回の発表にはないとの見方を示している。

(Nancy Gohring/IDG News Serviceシアトル支局)




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