【 ここから本文 】

オープンソース

ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Slashdotにタレコむ イザ!ブックマークに登録 Twitterでつぶやく
print 印刷用ページの表示



「Javaのオープンソース化は本気だ」──サン幹部が力説

(2006年05月23日)

 米国サン・マイクロシステムズは先週、サンフランシスコで開催されたJava開発者向けの年次コンファレンス「2006 JavaOne Conference」で、Javaをオープンソース開発コミュニティに提供する計画を明らかにした。この取り組みの旗振り役を務めるのが、同社のソフトウェア担当エグゼクティブ・バイスプレジデント、リチャード・グリーン氏である。同コンファレンスを終えた今週、同氏はComputerworld米国版のインタビューに応じ、Javaのオープンソース化にまつわる諸問題に対して、サンがどのように対処する意向であるかを語った。

──サンのJavaオープンソース化に関して、何らかの障害があらわれたり、「不平不満」の声が上がったりしていないか。
「2006 JavaOne Conference」のゼネラル・セッション(5月16日)に登壇した、米国サン・マイクロシステムズのソフトウェア担当エグゼクティブ・バイスプレジデント、リチャード・グリーン氏

グリーン氏:唯一障害になるものがあるとすれば、それは開発コミュニティからの反対だ。コミュニティからのフィードバックを検討して、そうした反対意見が非常に多ければ、オープンソース化は見直さざるをえないだろう。また、可能性は低いと思うが、オープンソース化によって製品および技術の互換性が低くなるという懸念が生じるかもしれない。

──開発コミュニティからのフィードバックは、どのようにして得るつもりか。

グリーン氏:具体的な計画は未定だが、今年のJavaOneでは、会員制度を設けて意見を募集したり、JCP(Java Community Process)などへの参加を促したり、Java開発環境の「NetBeans」だけでなくその他ツールをダウンロードできるようにしたりするなど、今後も流用できるシステムを確立できたと思っている。活動がより活発になり、多くの人がかかわるようになれば、オープンソースJavaの互換性に対する信頼が高まり、開発に利用される可能性も高まるはずだ。

──反対意見が多ければ、オープンソース化を断念するのか。

グリーン氏:オープンソース化を完全にあきらめることはないと思う。われわれはこの取り組みを進めていこうと強く決意している。コミュニティがオープンソース化に一致して反対した場合は、反対する原因となった問題の解決に向けて、優先的に取り組むつもりだ。

──サンは長い間、オープンソース・モデルの採用でJava環境が多様化することをおそれてきたはずだが、既存のアプリケーション・ベースを動作させることのできない、汎用的なソフトウェア・プラットフォーム環境を構築しようとするのはなぜか。

グリーン氏:ユーザーがそれを望んでいるからだ。互換性のあるJavaのコードの数が増えるにつれて、プラットフォーム間の確実な連携を求める声も大きくなっている。動かないアプリケーションを作ろうとする開発者などは存在しない。

──Javaにおいては、何をもって「オープンソース」と称するのか。

グリーン氏:オープンソース化にあたって、どのようなライセンスに準拠することになるかは、現段階ではまだ断定できない。ただし、実績のある既存のライセンスを利用したいという考えに傾いていることは確かだ。いずれにせよ、ライセンスに関して具体的なコメントができなければ、その質問にもはっきりとは答えられない。

──CEOのジョナサン・シュワルツ氏は、Javaのコードをなるべく早くオープンソース化したいと発言したが、「なるべく早く」という言葉には何か意味があるのか。

グリーン氏:コミュニティのニーズを把握するまではオープンソース化に踏み切ることはできない。したがって、シュワルツの「なるべく早く」という言葉は、文字どおりに受け取っていただきたい。

──Javaのオープンソース化の背景に、技術革新のペースを上げるという思惑はあるか。

グリーン氏:そうは思わない。まず断っておきたいのは、これは白か黒かといった問題ではないということだ。われわれはJavaのオープンソース化のためにすでに多くの作業をこなしてきており、現在は最後の詰めの部分を検討している。つまり、新たに出現した取り組みではないのだ。今回の当社の取り組みは、必要以上に大げさな話題として取り上げられていると思う。単にJavaをより多くの人に利用してもらいたいと考えてオープンソース化を進めてきたのであって、技術革新うんぬんは関係ない。それどころか、進化のスピードが速く、あまりに多くの新製品が次々に登場するので収集がつかない、としばしば顧客から苦言を呈されているほどだ。

──企業のCIO(最高情報責任者)にとって、Javaのオープンソース化は何を意味するのか教えてほしい。

グリーン氏:Javaのオープンソース化によって産業全体の機動力が増し、多くの企業が成長に向かうことで、より競争力のある製品を提供できるようになるという点に、魅力を感じてもらえると考えている。

(パトリック・ティボドー/Computerworld 米国版)




▲ページの先頭へ戻る


連載

【連載】エンタープライズ・オープンソース[ベスト・セレクション]

エンタープライズ・オープンソース[ベスト・セレクション](全8回)

業務アプリ、ネットワーク、セキュリティ……分野ごとの“雄”を一挙紹介

第1回:業務アプリケーション
第2回:ネットワーク
第3回:プラットフォーム/ミドルウェア
第4回:セキュリティ
第5回:モニタリング
第6回:ストレージ管理
第7回:開発言語
第8回:開発ツール

Videoインタビュー

リーナス・トーバルス氏が語る「Linuxの魅力、Vistaの弱点」

リーナス・トーバルス氏が語る「Linuxの魅力、Vistaの弱点」

Linuxの生みの親がVistaについて忌憚なく言及

ホワイトペーパー

「Borland SilkPerformer」(ボーランド)

予想外のアクセス集中によるシステム・ダウンをどう防ぐか?

期間限定の月額ライセンスで低コストを実現した負荷テスト・ツール

「Borland StarTeam」(ボーランド)

増えてきた遠隔地との共同開発だが、課題は山積。どう解決するか?

今、構成・変更管理ツールが注目されている理由

キーパーソン

GPLv3は企業ユーザーへの「招待状」――FSF代表ストールマン氏が強調

「プロプライエタリ製品はビジネスの革新を妨げる!」

「ベンダー・ロックインを回避し、公平な競争社会を」

IPA OSSセンター長の田代氏が強調

「FLOSSのインパクトに今から備えよ」

LinuxWorldでグーグルのスタイン氏が熱弁

Wikipediaの創始者が語る検索エンジンの理想像

「ユーザーは検索エンジンのアルゴリズムを知る権利がある」

「OSSコミュニティの仕事はソフトだけでは終わらない」

“コモンズ”のレッシグ氏がLinuxイベントで強調


スペシャル・フォーカス

オープンソースが「開発系」で強い理由

開発者とOSSの良好な関係を生むエコシステム

オープンソース非採用の理由、英国の場合は「顧客からの要請」と「ライセンス上の制約」

ソフト開発会社の多くはオープンソースを支持

レッドハットとノベル、企業向けLinuxのアップデート版をそれぞれ発表

いずれも次期メジャー・リリースまでの「つなぎ的」製品として各種機能を拡充

サン、Solarisのオープンソース版「OpenSolaris 2008.05」を正式リリース

オープンソース・プロジェクト開始から3年、初の非開発者向け

【Gartner調査】2010年にはSaaSプロバイダーの90%がOSSを利用

ソフトウェアの調達コスト引き下げがねらい

サン、買収後初のアップグレード版「MySQL 5.1」をリリースへ

パーティショニング/イベント・スケジューリング機能などを強化

OSS業務アプリケーション

オープンソースVoIP「Asterisk」エンタープライズ展開の現実味

大規模企業はOSSのメリットを電話においても享受できるか

フリーソフト/オープンソース・グループウェアという「選択肢」

メリットは価格の安さとカスタマイズの自由度の高さ

「オープンソース業務アプリケーション」の時代

エンタープライズ・レベルの注目ソフトを12分野で一挙紹介

キャッチアップ

AT&T、「Android」への支持を表明

「グーグル製品以外のアプリも提供できる保証が得られたため」と同社

Linuxコードのコントリビューター、今では大半が企業勤務者

カーネルへの貢献はRed Hat、Novell、IBMの3社で全体の28.4%

マイクロソフトの「情報公開」にオープンソース・コミュニティから失望の声

「相互運用性原則はお題目にすぎない」

レッドハットとノベル、Linuxを標的にした特許侵害訴訟に直面

Linuxにかかわる初の特許侵害訴訟、ノベルは訴訟却下の申し立てを検討

「GPLv3」の最終ドラフトが公開――正式版リリースは6月29日

マイクロソフトのLinux特許問題にも対応

「オープンソース・ソフトのセキュリティ・バグは1,000行に1件」

国土安全保障省の外郭団体が明らかに

非営利団体のOSA、オープンソース・ソフトの相互運用に向けて本格始動

今後の活動内容と新プロジェクトもあわせて発表

Weekly Ranking

集計期間:08/30〜09/05



Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国