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サン幹部、オープンソース戦略とその展望を語る

Solaris、Javaに続き、ミドルウェアのオープンソース化に挑む

(2006年08月01日)

米国サン・マイクロシステムズ チーフ・オープンソース・オフィサー サイモン・フィップス氏

 米国サン・マイクロシステムズのチーフ・オープンソース・オフィサーであるサイモン・フィップス氏は、ここ数カ月の間、複数のオープンソース事業に取り組んできた。サンは昨年、「Solaris 10」をオープンソース化した「OpenSolaris」をリリースし、今年6月には、同社のJavaプログラミング言語のソースコードを公開する計画を発表している。Computerword米国版はフィップス氏にインタビューを行い、サンのオープンソース戦略とその展望について聞いた。

──サンのオープンソース・ソフトウェアに対する姿勢は不十分という見解を一部の専門家が示しているが、そうした見方に対してどうこたえるつもりか。

フィップス氏:5年ほど前から、サンはオープンソースに積極的ではないという論調が優勢になり始めた。だが、これは激しい市場競争の果ての悪口のようなものであり、単にマスコミがあおり立てているだけだ。サンの歴史を顧みてもらえれば、こうした議論に肩入れするのは難しいことがわかるだろう。サンは「Network File System(NFS)」を開発し、それをフリー・ソフトウェアとして発表した。1995年には、完全なソースコードとともにJavaプラットフォームを提供し、驚くべき速さで普及させた。また、現在もMozilla Foundationに資金を援助してオープンソース化を助けるなど貢献を続けており、「GNU Object Model Environment」へのコード提供においても中心的な役割を担っている。オープンソースへの献身度合いを示す事例なら、まだいくらでも挙げられる。

──サンのオープンソースに対する計画とはどのようなものか。

フィップス氏:これまでサンは、オープンソースへの取り組みを徐々に拡大してきた。例えば、Solarisのソースコードを開放し、Unix製品をオープンソース・ソフトウェアとして提供したほか、現在では、Javaや「NetBeans」ツールといった既存のソフトウェア製品のオープンソース化を可能なかぎり推進している。

──Javaをオープンソース開発コミュニティに提供するサンの取り組みは手ぬるいと指摘する声もある。

フィップス氏:われわれは、この取り組みを可能なかぎり迅速に進めようと全力を尽くしている。指をパチンと鳴らしただけで事が済むなら、すぐにでもそうしているだろう。ところがどうして、そんなにたやすい仕事ではない。さまざまな要素を規定しているライセンスを、ただ放り出せばよいというわけではない。コードに含まれているすべてのラインに対する権利を明確に定義する必要がある。法律関係、アクセス権、負担すべき義務、Javaライセンスとの関係など、ありとあらゆる関門をクリアしなければならない。相応の時間をかけなければこれらの問題を解決できないことは、明らかだと思うのだが。

──それでは、Javaのオープンソース化計画はいつごろ完了するのか。

フィップス氏:気が遠くなるほど長い時間がかかるということはないはずだ。オープンソース化のとりまとめには複数の専門スタッフを充てているので、彼らが早晩取り組みを成功に導いてくれると期待している。Solarisのオープンソース化では、サンの弁護士たちが5年間にわたりコードの所有権問題を検討したが、Javaの場合にはそれほど時間はかからないと見込んでいる。

──そのほかのサンの製品で、オープンソース化を予定しているものはあるか。

フィップス氏:Javaのオープンソース化が実現したあとに取り組むつもりでいるのは、ポータル・サーバやID管理サーバ、Webサーバなどのミドルウェア製品のオープンソース化だ。来年までには本格的に検討を始めたいと考えている。

──全面的なオープンソース化という戦略にはどのような意義があるのか。

フィップス氏:包括的なオープンソース戦略の採用は、サンにとって大きな転機となった。今は、将来的に成長が見込める市場にかかわる製品ポートフォリオを再構築しているところだ。もっとも、旧来の分野から完全に撤退したわけではなく、パッケージ化された製品を望む顧客も存在している。

 何より重要なのは、利用者数を増やすことだ。利用者数が増えれば収入増加につながる。われわれは、UNIXを無料のOpenSolaris 10として広く利用できるようにした。その結果、多くのユーザーがそうしたサービスに興味を示し、資金を落としてくれるようになっている。無料で提供したことによって、Solarisの利用者を大幅に増やすことができ、サポート収入も増やすことができたわけだ。Solarisの使用権を無料で開放するのはリスクの高い試みだったが、結果的には大きな成功を収めることができた。




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