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[米国] 【IDC調査】
急成長する仮想化ソフト市場、2009年には20億ドル規模に

(2006年10月26日)

 米国IDCが先ごろ発表した2つの調査リポートによると、x86サーバ向けの仮想化ソフトウェア市場が急成長していることが明らかになった。同リポートからは、仮想化ソフトウェアの導入プラットフォームとしてLinuxが伸びていることや、仮想化ソフトウェアに対するニーズが高度化しつつあることも見てとれる。

 IDCのアナリスト、ジョン・ハンフリーズ氏は、今年9月に発表したリポート『世界の仮想マシン・ソフトウェア、2005年のベンダー・シェア』の中で、「仮想化ソフトウェアは、テストや開発、業務統合といった用途にとどまらず、高可用性や障害復旧の分野にも進出しつつある。これらの新しい利用例は、将来の成長と新技術の普及を促進するだろう」との見方を示した。

 また同氏は、同じく9月に出されたリポート『世界の仮想マシン・ソフトウェア、2006年〜2010年の展望』において、仮想化ソフトウェアの市場が2009年には18億ドルを超える規模に拡大するとの見通しも示している。現在の市場規模は、およそ8億1,000万ドルであり、2005年の5億6,000万ドルから46%の伸びだ。

 こうした仮想化ソフトウェア市場の急成長を牽引してきたのは、仮想化技術の先駆者とも言える米国ヴイエムウェアである。EMCの子会社であるヴイエムウェアは、同社が作り上げたこの市場を今も支配しており、同社の2005年の売上高は2004年の1億7,200万ドルから80%アップして3億1,000万ドルになった。IDCによると、2005年の同社の市場シェアは55%だという。

 だが、ヴイエムウェアの市場シェアがこれからも伸び続けるとは限らない。ベンダー各社が相次いで投入している仮想化ソフトウェアや、オープンソースの仮想化技術であるXenなどがヴイエムウェアにとって大きな脅威となりつつあり、市場はヒートアップしている。

 なかでも、米国マイクロソフトは、2004年から2005年の間に仮想化ソフトウェアの売上高を48%伸ばした。同社の売上高は、2004年の3,300万ドルから2005年には4,900万ドルへと伸びており、2005年の市場シェアは8.7%を占めるまでになっている。

 また、米国SWソフトも成長著しい仮想化ソフトウェア・ベンダーの1社だ。1台の物理マシン上で複数のOSを稼働させるのではなく、1つのOSの単一のインスタンス上にx86サーバ仮想化技術を導入するというアプローチが、同社製品の特徴である。同社の売上高は、2004年から2005年の間に98%伸びて、2,400万ドル弱から4,700万ドルになり、2005年は8%前後の市場シェアを獲得している。

 さらに、Xenなど他の製品も、市場シェアこそ3%ほどだが、売上高は2004年の1,240万ドルから2005年には1,560万ドルへと伸びている。ハンフリーズ氏は、仮想化ソフトを導入するプラットフォームとしてLinuxが急速に伸びており、これがXenの大きな伸びを支えていると指摘する。実際、2005年の仮想化ソフトウェアに対する支出額のうち、Linux製品は40%を占めている。一方、Windows製品は28%、残りはUNIXとメインフレーム環境だ。

 ハンフリーズ氏によると、成長著しい仮想化ソフトウェア市場を牽引する重要な要素の1つは、この技術の導入が可能な分野の拡大だという。x86サーバ向けの仮想化ソフトは当初、テストや開発、サーバ統合に適した技術だと見られていたが、今ではユーティリティ・コンピューティングに対応できる守備範囲の広いプラットフォームへと成長しつつある。

 「基盤となるハードウェアからアプリケーションを切り離し、サービス指向のインフラストラクチャを構築できるようにするのが仮想化技術だ。これにより、基盤となるインフラストラクチャを管理/提供するポリシー・ベースの自動化機能を導入することができる」と、ハンフリーズ氏はリポートの中で述べている。

 では、仮想化ソフトウェアの導入にあたり、何を重視するべきなのだろうか。ハンフリーズ氏によると、この技術のメリットを十分に享受するには、管理ツールのタイプに応じてベンダーを使い分けることが重要だという。

 「仮想化技術を導入する際は、仮想化の方法よりも、仮想環境の管理、運用、サービス・レベルのほうを重視するべきだ。既存の管理ツールとの統合や管理機能の統合を図り、具体的なビジネスの課題を解決できるようにする必要がある」(ハンフリーズ氏)

 管理機能を統合する取り組みの一環として、ベンダー各社は自社のフレームワークを公開する準備を進めている。その目的は、標準的な仮想化インタフェースを開発し、ユーザーが特定のベンダーに束縛される度合いを少なくして、異なる仮想化ソフトウェア・ベンダーを使い分けられるようにすることだ。

 「共通のインタフェース・フレームワークが開発されれば、幅広い選択肢をユーザーに提供することができる。そうなれば、仮想化ソフトウェア市場は今よりも活況を呈するだろう」とハンフリーズ氏は語っている。

(ジェニファー・ミアーズ/Network World 米国版)




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