【 ここから本文 】

オープンソース

ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Choix!にブックマーク イザ!ブックマーク
print 印刷用ページの表示



[英国]
Xenプロジェクトの生みの親が強気の将来展望を明らかに

(2006年10月26日)

 オープンソース・プロジェクト「Xen」の創始者イアン・プラット氏は10月25日、ロンドンで開催されている「LinuxWorld Conference & Expo 2006」において、Xenがマイクロソフトやヴイエムウェアなどのライバルよりもはるかに早く進化することができるとの見通しを示した。

 ゼンソースの最高科学責任者で、ケンブリッジ大学コンピュータ研究所の教授でもあるプラット氏は、「マイクロソフトは、ライバルとの差を大幅に縮めつつある」と語る。同氏は、「Xenプロジェクトには、製品をよりよいものにしたいという高い意識を持った開発者の巨大なコミュニティが存在しており、これが強みとなっている。またこのことは、Xenの進歩がきわめて早いと言うことも意味している。新しいことが起こるとき、先鞭を付けるのはいつもXenだ」と語った。

 プラット氏は、ケンブリッジ大学の学生だった4年前にXenプロジェクトを立ち上げた。その後プロジェクトが高い関心を集めるなかでゼンソースが誕生し、オープンソース・コードをベースにした仮想化製品「Xen Enterprise」が開発された。

 市場調査会社ガートナーは、ヴイエムウェアの「ESX Server」、Xen、マイクロソフトのハイパーバイザー技術「Viridian(開発コード名)」が、2009年の仮想化製品市場を支配すると予想している。

 Xenは、多くのベンダーから強力な支持を得ている。サン・マイクロシステムズは、Xenを「Solaris 10」に統合しようとしており、ノベルも最近リリースした「SUSE Linux Enterprise Server 10」にXenを搭載している。また、レッド・ハットが今後投入する「Red Hat Enterprise Linux 5」にもXenが搭載されることになっている。

 仮想化とは、1つのOSの複数のインスタンスを同一のサーバ・ハードウェア上で稼働させる技術だ。研究によると、サーバは、その能力の10%以下で稼働していることが多く、CPUのパワーが高まるなか、この数字はさらに下がっているという。仮想化技術を使えば、データセンター内で使用されるハードウェアの数を減らし、エネルギー・コストを引き下げることができる。

 ただ、市場調査会社TWPリサーチが今年2月に発表した研究リポートによると、仮想化への関心が高まっているにもかかわらず、x86サーバでこの技術を使っているのは、全体のおよそ6%にすぎないという。こうした調査結果にもかかわらず、プラット氏は「いずれこの数字は100%になる」との見方を示している。

 ベンダー各社が仮想化技術を採用する動きは、今も続いている。プラット氏によると、Viridianには、「Xenの設計に強い影響を受けたアーキテクチャ」が搭載されており、少ないコードで高性能のハイパーバイザー機能を実現できるという。ハイパーバイザー技術は、ハードウェア・リソースを管理し、同じハードウェア上で複数のOSを別個に稼働させることができるようにする。Viridianの正式出荷版は、Windows Server "Longhorn"の出荷からおよそ6カ月後に投入されることになっている。

 マイクロソフトとゼンソースは、ライバル同士だが、今年7月、Windows Serverの次期バージョンとXenベースのゲストOSとの互換性を確保することで合意した。またマイクロソフトは、ゼンソースのXen Enterpriseでゲストとして稼働するWindowsのインスタンスにテクニカル・サポートを提供することにも同意した。

 Xenプロジェクトの次の目標は、疑似仮想化(Paravirtualization)と呼ばれる技術の改善だ。疑似仮想化とは、ハイパーバイザーとOSの間のインタフェースや基盤となるハードウェアのリソース利用方法を精密化する技術であり、パフォーマンスの向上に役立つ。

 プラット氏は、「まず512MBのメモリを割り当て、余分になった256MBのメモリを引き出そうとしたり、ハードディスクとの間でデータをやり取りしたりするのではなく、最初から256MBのメモリを割り当てたほうがはるかに効率がよい」と語っている。

(ジェレミー・カーク/IDG News Service ロンドン支局)




関連記事

▲ページの先頭へ戻る


Video Interview

Linuxの“生みの親”が語るLinuxの魅力、Vistaのネック

リーナス・トーバルス氏インタビュー

ホワイトペーパー

「Borland SilkPerformer」(ボーランド)

予想外のアクセス集中によるシステム・ダウンをどう防ぐか?

期間限定の月額ライセンスで低コストを実現した負荷テスト・ツール

「Borland StarTeam」(ボーランド)

増えてきた遠隔地との共同開発だが、課題は山積。どう解決するか?

今、構成・変更管理ツールが注目されている理由

Key Person

GPLv3は企業ユーザーへの「招待状」――FSF代表ストールマン氏が強調

「プロプライエタリ製品はビジネスの革新を妨げる!」

「ベンダー・ロックインを回避し、公平な競争社会を」

IPA OSSセンター長の田代氏が強調

「FLOSSのインパクトに今から備えよ」

LinuxWorldでグーグルのスタイン氏が熱弁

Wikipediaの創始者が語る検索エンジンの理想像

「ユーザーは検索エンジンのアルゴリズムを知る権利がある」

「OSSコミュニティの仕事はソフトだけでは終わらない」

“コモンズ”のレッシグ氏がLinuxイベントで強調


Special Focus

ノベル、マイクロソフトとの歴史的提携の詳細を公表

「Microsoft Office」などの特許は使用許諾対象外

「Linuxベンダーを訴えるつもりはない」――マイクロソフト幹部が明言

「235件の特許侵害」発言で揺れるオープンソース界の鎮静化をねらう

ノベルCEO、マイクロソフトとの提携の“真意”を語る

すべての始まりは「仮想化」技術の連携

「Linuxに“負債”などない」

linux採用企業のCIOらがバルマー発言に反発

「Linuxユーザーはマイクロソフトに借りがある」

マイクロソフトCEOのバルマー氏が明言

Samba開発者がノベルとマイクロソフトの提携を批判

「オープンソースの原則に反している」

「Linuxが勝利した」

ノベルとマイクロソフトの提携でレッドハットが表明

Opensource Application

フリーソフト/オープンソース・グループウェアという「選択肢」

メリットは価格の安さとカスタマイズの自由度の高さ

「オープンソース業務アプリケーション」の時代

エンタープライズ・レベルの注目ソフトを12分野で一挙紹介

Catch Up

「GPLv3」の最終ドラフトが公開――正式版リリースは6月29日

マイクロソフトのLinux特許問題にも対応

マイクロソフト、Linuxベンダーらに特許侵害の賠償金を要求

「オープンソース・ソフトウェアはわれわれの特許を235件も侵害している!」

「コミュニティのコミュニティ」を目指す日本Javaユーザグループが発足

草の根的なコミュニティ立ち上げ経験を基にJavaのさらなる普及を図る

非営利団体のOSA、オープンソース・ソフトの相互運用に向けて本格始動

今後の活動内容と新プロジェクトもあわせて発表

仮想化ソフトがLinuxの「キラー・アプリ」に

豊富な選択肢、導入ハードルの低さで他OSよりも有利

2007年の見どころはSaaSとの“共演”

オープンソースの「傾向と対策」

Xenプロジェクトの生みの親が強気の将来展望を明らかに

疑似仮想化技術の改善でパフォーマンスを最大化

Trend Focus

ID管理技術の“ビッグバン”を目指すEclipseとノベル
オープンソースのフェデレーション・ソフトを共同開発
オプタロスが「OSS製品評価カタログ」を公表
低評価のベンダーからは怒りの声も
モジラ、次期Firefoxのアルファ版を公開
グラフィックス機能の強化が特徴
ECMA、Open XMLを 圧倒的多数で標準文書フォーマットと承認
国際標準化に向けて大きなステップ
ノベルの支援打ち切りでオープンソース・プロジェクト「Hula」が存続の危機
投資効果が得られないと判断
サン、JavaをGPLの下でオープンソース化
OpenSolarisなどのソフトウェアは引き続きCDDLで
オープンソース・コミュニティ型の開発手法を積極採用するIBM
巨大なビジネス・チャンスがあると判断?
ゼンド、PHPの製品ロードマップを発表
パフォーマンスやセキュリティ、Ajax対応を強化
グーグルがジョットスポットを買収
JotSpotは無料に
Linux開発者を支援するLSB Developer Networkが始動
ベータ版をdeveloper.freestandards.orgで公開
バーチャルアイアン、Xenベース仮想化ソフトウェアの新版をリリース
インテルやAMDのハードウェア仮想化技術を標準でサポート

Weekly Ranking

集計期間:06/28〜07/04



Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国