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オープンソース

[世界]
ベンチャー・キャピタルの2007年の投資先は?

(2006年12月22日)

 IT業界筋によると、2007年のベンチャー・キャピタルの投資先は、企業顧客に的を絞って、ワイヤレス機器とサービス、セキュリティ、オープンソース、仮想化のイノベーションを追求するスタートアップ企業であるという見方が有力だ。

 ここ数年、投資家の関心は、ワイヤレスによるエンタテインメントやビデオ・オンデマンドの提供といった人気分野で新製品を送り込む消費者顧客向けのスタートアップ企業に集まっていたが、ベンチャー投資家らは、企業顧客を標的にするスタートアップ企業からも、まだかなりの利益を見込めると見ているようだ。

 ただ、かつてほど大きな利益は見込めそうにないという。

 サミット・パートナーズのマネジング・パートナー、ピーター・チャン氏は、「企業向けのテクノロジーのイノベーションはデフレ傾向が続いている。さらに、オープンソースやSaaS(Software as a Service)といったビジネス・モデルの台頭により、多くのテクノロジーが以前と同じか以前よりも安い料金で提供されるようになってきている」と指摘する。

 「全般的に価格が下がる環境の中でビジネスを成立させるためには、何か革新的なモデルを持つことが不可欠だ」と、同氏は付け加える。

 ワイヤレス分野においては、投資家は携帯電話の発展を2007年の一大トレンドと見ている。ファウンデーション・キャピタルのゼネラル・パートナー、リッチ・レデルフス氏によると、それは企業IT部門が深く関与する分野でもあるという。

 「これまで携帯電話の選択はエンドユーザーに任されていたが、最近は、企業自身が(携帯電話の)プラットフォームを指定するという話をよく聞くようになった」とレデルフス氏は説明する。

 これは、社員がワイヤレス電子メール端末のBlackBerryと同様のアクセスを企業のアプリケーションとデータにも求めるようになったためと考えられる。

 ただし、レデルフス氏は、企業のIT部門が携帯電話利用者にその種のアクセスを提供するとしても、各タイプの携帯電話にいちいちアプリケーションを移植する作業は避けたいと考えるはずであり、標準化が進むことは間違いないと断言する。

 バルハラ・パートナーズの調査部長を務めるダン・ゴードン氏は、同時に、PCのWebブラウザで利用可能な機能が次々と携帯電話の小型画面で利用可能になれば、携帯電話利用者は(消費者であれ企業であれ)携帯電話事業者以外から提供されるサービスを利用できるようになると見ている。

 ゴードン氏は、これまで携帯電話サービス・プロバイダーが提供していた貧弱なサービスに言及し、「携帯電話利用者は通信事業者以外から提供される機能を利用できるようになる。これは『塀で囲まれた庭』の崩壊を意味する」と強調する。

セキュリティ分野へのさらなる投資も

 この10年、ベンチャー投資家にとって、企業セキュリティは安全な投資先だったが、過剰投資気味の分野もあり、ファイアウォール、ウイルス対策、スパム・メール対策などの製品ではコモディティ化が進んでいる。

 しかし、セキュリティ分野には、まだイノベーションの余地がたっぷり残っていると投資家の多くが見ているようだ。

 「目の前にチャンスが転がっているセクターもある」と分析するのはサミット・パートナーズのチャン氏だ。同氏によると、例えば、セイフブートというポートフォリオ企業は、モバイル機器のハードディスク・ドライブを暗号化する技術を持っているが、今年は紛失したラップトップからのデータ盗難が話題になり、このような予防策が緊急に必要とされているという。

 「セキュリティ対策はすでに周知の分野だが、過剰投資気味だとしても、ビジネス・チャンスは常に残されている」(チャン氏)

 多くのセクターと同様に、情報セキュリティ市場にも確実に影響を与える出来事が、1月に予定されるマイクロソフトのVistaクライアントOSの一般発売である。Vistaはセキュリティの強化、高度なコラボレーション機能と音声技術、充実したXML機能、デスクトップにおけるIPv6のデフォルト・サポートを約束している。

 バルハラ・パートナーズでは、投資家はこうした変化に機敏に対応できる企業を投資先として探している指摘する。

 「マイクロソフトが言うように、Vistaのセキュリティが本当に強力であれば、多数のセキュリティ・ベンダーが倒産の危機に追い込まれるはずだ。しかし、もしそうでなければ、多数のセキュリティ・ベンダーが大儲けするだろう」(ゴードン氏)

 アズール・キャピタル・パートナーズのゼネラル・パートナー、ポール・ウェインステイン氏は、通信市場のオープンソース化が2007年以降の一大トレンドになると見ている。

 「最初にITインフラの構築のためにオープンソースを導入した企業は、現在、アプリケーションの構築のためにオープンソースを活用し、それによるコスト節減効果がきわめて高いと確信した。そうなれば、当然、サービス・プロバイダーもそうした効果を手に入れたいと思うはずだ」

 同氏はさらに、「オープンソースが非常に自由なテクノロジーであるのに対し、通信事業者は中央集中型の集団を作る傾向が強い。しかし、いずれオープンソースがこの分野にも浸透していくはずだ」と分析する。

 今後も勢いを増し、新たな分野に拡張するもう1つのトレンドが仮想化だ強調するのは、ファウンデーション・キャピタルのレデルフス氏だ。同氏によると、特に仮想化が進む製品カテゴリーの1つがセキュリティ・アプライアンス製品であるという。

 「これまで、一度設置してしまえばそれですべて解決するというのが、それらのアプライアンス製品のメリットだった。しかし、現在の問題は、何十台ものアプライアンスが山積みの状態で、それぞれが一部分の仕事しか受け持っていないということだ。セキュリティ・アプライアンスの仮想化は当然の成り行きだ」(レデルフス氏)

(カーラ・ギャレットソン/Network World オンライン米国版)




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