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【インタビュー】
米国サン副社長、インテルとの戦略提携を語る

UltraSPARC製品に与える影響はほとんどない

(2007年01月29日)

 米国サン・マイクロシステムズとインテルが1月22日に発表した製品開発に関する戦略提携は業界に衝撃を与えた。この発表を受け、Computerworld米国版ではこのほど、米国サンのシステム担当副社長、ジョン・ファウラー氏にインタビューを行い、今回の提携の背後にある戦略、そして展望を聞いた。

パトリック・ティボダウ/Computerworld米国版

米国サンのシステム担当副社長、ジョン・ファウラー氏
──今回の提携によって、インテル・プロセッサ対応の「Solaris」は具体的にどう強化されるのか。

 強化の方向性はいくつかある。その1つは、サーバ・システムの省電力化だ。具体的には、われわれとインテルは今後、インテル・プロセッサの先進的な電力管理機能を活用し、異なる作業負荷におけるサーバの省電力化に共同で取り組んでいく。

 また、I/Oパフォーマンスの向上も図りたい。インテル・プラットフォームにはI/Oの高速化を実現する優れた機能がいくつかある。そうした機能とSolarisの機能を統合化すれば、システム全体のI/Oの効率性、およびパフォーマンスを大幅に引き上げることが可能になる。

 さらに、Solarisにはハードウェアの問題を適切に検出し、自己修復する「セルフ・ヒーリング」と呼ばれる機能がある。こうした機能を強化し、インテル・プラットフォーム上でより有効に動作させるようにすれば、インテル・マシンの信頼性を大きく高めることができるのだ。

──そうした機能強化は、いつの時点で実現されるのか。

 今回の提携を通じたSolaris側の機能強化は、その大半が(オープンソース版Solarisである)「OpenSolaris」に対して行われる。なので、2007年内には、いくつかの強化機能が登場し始めるだろう。もっとも、これはあくまでも継続的なイノベーションの一環であって、大々的な変革を2007年内に行うという意味ではない。

──インテルとの提携を通じて、サンのサーバ・ハードウェア自体を強化する計画はないのか。

 われわれはすでに、4-Wayマシン(4プロセッサを搭載した対称型マルチプロセッシング・サーバ)よりも大規模なサーバを、インテルと共同で開発すると宣言している。そのため今後は、インテル・ベースの大規模サーバ上でSolarisを確実に動作させるようにしたり、周辺システムを設計したりと、さまざまなプロジェクトを推進していくことになるだろう。

 もっとも、現段階では将来製品の計画を明かすことはできない。よって、これ以上の具体的な言及は避けたい。

──サンは以前、インテル・プロセッサを採用したサーバ製品をリリースしたものの、販売を取りやめた。その理由は何だったのか。

 確かに、われわれは、インテル・プロセッサを採用したサーバ製品をラインアップしたことがある。具体的には、「LX50」や「V60」、および「V65」といった製品ラインがそうだ。これらはいずれもデュアル・プロセッサ型のサーバだったが、ご指摘のとおり、2005年に販売を中止した。

 販売中止の理由は、「Woodcrest」(5100番台のXeonプロセッサ)が登場する以前のインテル・プロセッサが、性能面でAMD製のプロセッサにまったくかなわなかったからだ。

 しかも、当時はまだ、サンとインテルの関係がそれほど強固ではなかった。そのため、当社は、エンジニアリングとマーケティングのリソースをAMD対応製品に集中させるほうが賢明だと判断したわけだ。実際、この戦略は大きな成功を収めることになった。

 ところが、その後、インテルの技術も劇的に向上した。そこで、インテルをパートナーとして再度迎えいれることが、サンにとって非常に有益であり、妥当であるとの結論に至ったのだ。

──インテルの目標の1つは、金融サービスや通信事業者を含むエンタープライズ市場で、「x86系プロセッサ」を普及させることにある。ただし、この市場は、サンのプロセッサ「UltraSPARC」(を搭載したサーバ)がかなりのシェアを保持している。となると、インテル・プロセッサは、UltraSPARCの強力なライバルでもあり、サンとインテルが手を結ぶことで、インテル・プロセッサによるUltraSPARC市場の侵食が加速するおそれも出てくる。それに対する懸念はないのか。

 当社と手を組もうが、組むまいが、インテルは、エンタープライズ市場をターゲットにし続けるだろう。仮に、それによってUltraSPARCの市場が侵食されるならば、侵食する製品は、第三者のIAサーバではなく、当社のインテル・サーバであってほしい。

 もっとも、UltraSPARC製品は現在、急激に売上げを伸ばしている。われわれがインテル製品を販売したからといって、UltraSPARC製品の勢いがそがれるとは思えない。

──とはいえ、インテルと共同開発するインテル・ベースの大型サーバが、ハイエンドのUltraSPARCサーバと競合する可能性はあると思うのだが。

 現段階では、ハイエンドのUltraSPARCサーバと同じスケールのサーバを、インテル・ベースで開発する計画はない。もちろん、より下位の領域では、UltraSPARCベースのサーバとインテル・ベースのサーバが競合することになるだろう。だが、それは今も同じだ。
 その意味でも、今回の提携がUltraSPARC製品に与える影響はほとんどないと見ている。

──サンでは今後も、独自プロセッサの開発・拡充に注力していくのか。

 もちろん、そのつもりだ。例えば、新たなハイエンド・プロセッサ(マルチコア/マルチスレッド・プロセッサ)「Rock」(開発コード名)のファイナル・デザインはすでに完成しているし、「Niagara 2」の開発も計画どおりに進んでいる。

 Niagara 2は、次世代のNiagaraプロセッサで、2007年下半期に量産を行う計画だ。




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