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[米国]
マイクロソフト、「Open XMLのISO承認を妨害している」とIBMを非難

バレンタイン・デーも効果なし――ODFとOpen XMLの戦いは続く

(2007年02月15日)

 今年もバレンタイン・デーがやって来たが、標準文書フォーマットの座を巡って火花を散らしている「OpenDocument Format(ODF)」と「Open XML」が愛の手紙を交わすことはなかった。それどころか、Open XML陣営のマイクロソフトは、ODF陣営のIBMを公然と非難する書簡を同社に送りつけている。

 マイクロソフトは2月14日、『Interoperability, Choice and Open XML』と題する公開書簡を同社サイトに掲載した。書簡には、互換性および標準問題を担当するトム・ロバートソン氏と、互換性およびXMLアーキテクチャの責任者であるジーン・パオリ氏が署名している。

 マイクロソフトはこの書簡の中で、ISO(国際標準化機構)によるOpen XMLの承認プロセスをIBMが遅らせようとしていると述べている。2006年5月にODFを国際標準として承認したISOは、現在はOpen XMLに同じ地位を与えることについて検討を進めている。

 この書簡について、IBMは正式なコメントを拒否したが、同社の広報担当者は、マイクロソフトが提起した問題の大半はすでに解決済みだと語っている。

 ODFは、IBMやグーグル、ノベル、サン・マイクロシステムズなどの企業だけでなく、オープンソース・コミュニティも支持を表明している電子文書フォーマットだ。対するOpen XMLは、マイクロソフトのオフィス・スイート「Office 2007」に採用されている電子文書フォーマットである。

 ユーザーがODFとOpen XMLのどちらを選ぶのか、あるいは両方を併用するようになるのかといった見通しは、いまだにはっきりしない。ただ、多くのユーザー企業や政府機関などは、マイクロソフトのOfficeを使用せざるをえない現状を改める必要性を感じており、電子文書フォーマットの標準化に関心を寄せている。

 一方、コーレルなど一部のベンダーは、すでに中立を表明しており、自社製品を双方のフォーマットに対応させる方針を固めている。

 Open XMLは昨年12月、標準化団体のECMA(欧州電子計算機工業会)に標準規格として承認された。その際、唯一反対票を投じたのはIBMの代表だったと言われている。ECMAのお墨付きを得たマイクロソフトは、今度はISOにOpen XMLを提出して承認を求めている。

 マイクロソフトは公開書簡に、「IBMはOpen XMLの標準化阻止を公言している」と記し、Open XMLをサポートしていない「Lotus Notes」を優位に立たせるため、承認プロセスの妨害という“露骨な工作”を企てているとIBMを糾弾した。Lotus Notesは、コラボレーション・ソフトの分野で、マイクロソフトの「Exchange」や「Outlook」とライバル関係にある。

 このほか、マイクロソフトの書簡には、ISOが国際標準として承認した初めてのものという理由だけで、ODFが電子文書フォーマットのデファクト・スタンダードとなることを憂慮しているとも書かれている。

 「XMLベースのファイル形式は、変換装置を介して簡単に相互運用でき、他のソフトウェアと密接に連携可能である。にもかかわらず、ODFのみを優遇するのは理にかなわない。いずれにせよ、ODFを擁護して選択肢を狭め、消費者に単一の標準を押しつけるような動きには、断固反対していかねばならない」(マイクロソフトの公開書簡より)

 興味深いことに、マイクロソフトが書簡を公表したのは、標準化団体OASISがODFの新版「OpenDocument 1.1」を承認した翌日だった。ODFの支持者は以前から、ODFの先行バージョンは障害者向けの機能に欠けていると指摘しており、新版ではそうした点に改良が加えられている。ODF 1.1のアクセシビリティ機能は、他の文書フォーマットの水準に勝るとも劣らないという。

(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)




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