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[世界]
仮想化ソフトがLinuxの「キラー・アプリ」に

豊富な選択肢、導入ハードルの低さで他OSよりも有利

(2007年02月20日)

 サンフランシスコで先週開催された「Virtualization Executive Forum」に足を運び、2つのことを再認識した。1つはサーバ仮想化が多くの支持を得ていること、もう1つはとりわけLinux市場でサーバ仮想化の人気が沸騰していることだ。

 昨年の今ごろは、ユーザーもISV(独立系ソフトウェア・ベンダー)も、サーバ仮想化という新たな手法を採用するのを尻込みしていたが、現在は積極的に導入する方向へと流れがシフトしつつあるようだ。

 同イベントで、レッドハットのCTO(最高技術責任者)であるブライアン・スティーブンス氏に、まもなく登場予定の「Red Hat Enterprise Linux 5」について話を聞いたところ、同氏は、オープンソースかつ標準ベースのメッセージ・キューイング製品など、同社主導の下で開発コミュニティが進めている複数の取り組みに言及した。

 だが、同Linuxサーバにかぎって言えば、何より注目に値するのは仮想化だという。同じくノベルも、昨年リリースした「Suse Linux Enterprise Server 10」に仮想化技術「Xen」を実装し、大きな話題を呼んだ。

 Linux管理者がサーバ仮想化技術を歓迎する理由は単純だ。同技術を利用すれば、サーバ・インスタンスのプロビジョニングや管理が容易になり、データセンターの柔軟性が向上するからだ。これに加え、サーバの使用効率が上がることで、ハードウェアにかかるコストを減らすこともできる。

 これらは、どのOSプラットフォームを仮想化した場合でも得られる利点である。しかしながら現時点では、仮想化における選択肢の数でLinuxに勝るOSはない。ハイパーバイザ技術に基づくXenから、「VMware」や「KVM」などの仮想マシン実装、「OpenVz」に代表されるOSパーティショニング技術まで、Linux環境ではさまざまな方法でサーバを分割することが可能であり、ユーザーの選択肢は実に幅広い。

 さらに都合の良いことに、こうした仮想化技術の大半はオープンソースだ。これらはLinuxカーネル自体に組み込まれることが多いため、ユーザーはLinuxベンダーとの現行契約の中で仮想化を利用できる。仮想化技術を利用する際のハードルの低さは、豊富な選択肢とともに、Linux環境がサーバ仮想化に適していることの大きな理由になっている。

 マイクロソフトですら、同社の「Virtual Server」製品をLinuxに対応させている事実を考えてみてほしい。OpenVzやSolarisに実装されているOSパーティショニング技術は、マイクロソフトが目指す一元的な環境には役立たない。にもかかわらず、同社がLinux対応のVirtual Serverを提供しているのはなぜだろうか。データセンターでのLinux利用を促進しかねない仮想マシン技術のサポートに同社が取り組んでいるのはなぜだろうか。

 マイクロソフトは、時代の潮流がこうした方向へ向かっており、仮想化がその傾向をよりいっそう強くすることを痛感しているのである。Linux上でWindowsの仮想インスタンスを実行するという陳腐な取り組みを進める以上、それとは逆の試みも行わざるをえないのだ。

 “マイクロソフト一辺倒”の環境が変わっていくのは必然であり、実際そうした変化はすでに見え始めている。筆者は以前、Windows管理者がクエスト・ソフトウェアの「Vintela Authentication Services」のような製品を利用して、慣れ親しんだマイクロソフト製のツールからLinuxサーバを管理するようになると予想していたが、今年に入り、特に仮想環境を対象とした管理ツール市場が急成長する気配を見せている。

 CA、ヒューレット・パッカード(HP)、IBMといったシステム管理ベンダーの大御所ばかりでなく、新興企業のハイペリックやニッチ市場で頭角を現したプレートスピン、バーチャオッゾ、さらにはバーチャルアイアンに至るまで、業界のあらゆる企業が、サーバ管理問題を解決するソリューションにかつてない力を注ぎ込んでいる。

 そして、こうしたトレンドの中心に位置するのが仮想化技術だ。Linuxと仮想化が実質的に同義語となりつつある今、現在の潮流がもたらす恩恵に最も浴することができるのはLinuxユーザーなのである。

(ニール・マカリスター/InfoWorld 米国版)




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