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【LinuxWorld Tokyo 2007】
「FLOSSのインパクトに今から備えよ」――LinuxWorldでグーグルのスタイン氏が熱弁

国内最大規模のLinux/OSSイベントが開幕

(2007年05月30日)

 5月30日、東京ビッグサイトにおいて、Linux/OSS関連コンファレンス「LinuxWorld Conference&Expo/Tokyo 2007」が開幕した。同日から6月1日まで3日間の会期で開催される。初日のオープニング基調講演には、米国グーグルで「Google Code」プロジェクトを率いるグレッグ・スタイン氏が登壇し、FLOSS(Free/Libre & Open Source Software)の発展がビジネスに与えるインパクトについて熱弁をふるった。

 LinuxWorld Expo/Tokyoコンファレンスは今回で15回目を迎える。出展参加企業は昨年よりも増えて約70社、協力団体は18団体。主催社のIDGジャパンがこの3日間で3万5千人の集客を見込む、国内最大規模のLinux/OSS関連イベントである。

長髪がトレードマークのスタイン氏。バージョン管理システム「Subversion」の開発者としても知られる

 コンファレンス初日となる30日、オープニング基調講演のステージに立ったのは、米国グーグルのエンジニアリング・マネジャー、グレッグ・スタイン氏だ。「Google Code」の中心開発メンバーとして知られる同氏は、今日、産業界に大きな影響を与えているFLOSSとして、Apache、Python、KDE、GNOME、Mozilla、OpenOffice.orgなどを取り上げ、なぜ、これらのアプリケーションやプラットフォームが広く浸透し、発展してきたかを力説した。

 Linuxカーネルが最初にリリースされたのは1991年で、Apache 1.0がリリースされたのは1995年だ。このOSとWebサーバ・ソフトのその後の発展は見てのとおりである。LinuxはWebサーバやメール・サーバ向けのOSといった役割から出発し、今日では、データベースや業務アプリケーションの稼働を支えるエンタープライズ・プラットフォーム、あるいは組み込み向けのプラットフォームとして広く活用されるようになった。一方のApacheは、世界中で最も利用されているWebサーバとして不動の地位を築くに至っている。

 「Linuxが発展を遂げた最大の要因は、やはりオープンソース・ライセンスにある」とステイン氏は強調した。オープンソース・ライセンスによって、LinuxというすぐれたOSをたくさんのユーザーが自由に利用できるようになり、セキュリティや安定稼働のためのパッチも迅速に開発されていった。これはApacheも同じで、だれもがモジュールを開発できるため、備わる機能群は、他のどのWebサーバと比較しても常に勝っていた。それが今のデファクト・スタンダードの状況につながっている。

 「要するに、“自由を認めるライセンス”が世界中の開発者から支持を集めたわけだ。このことが、FLOSSの発展の根底にある」とステイン氏。続けて同氏は、オープンソース・ライセンスが今後も浸透していくことで、ソフトウェアのコモディティ化はさらに進み、ソフトウェア自体を販売するモデルはすたれて、サービスへの対価という考えが一般的になるとした。

 ステイン氏は、そうしたソフトウェアの将来像を示したうえで、「FLOSSの影響力は今後ますます強くなる。近い将来訪れるであろうビッグバンに向けて、今から準備をしてほしい」と来場者に訴えた。そして同氏は、今、ユーザーができる“準備”として、FLOSSプロジェクトに積極的に参加して、FLOSSとのつきあい方を学ぶことと、自身のビジネスにどう応用できるのかを考えることを挙げた。

 一方、展示会場では、FLOSSやOSSベースのミドルウェア、ソリューションを一堂に集めた「オープンソース・パビリオン」、日本LDAPユーザ会や日本Apache Geronimoユーザー・グループなどの有力OSSコミュニティによる「.Org(ドットオルグ)パビリオン」といった、LinuxWorld Expo/Tokyo恒例の名物パビリオンが人気を集めていた。また、国内OSS/IT業界の第一線で活躍する技術者、有識者が講演する「オープン・アップ・OSS」コーナーと、XenやVMwareの最新技術を体験できるハンズオン「仮想化体験コーナー」も、今年のお勧めコーナーとして挙げておきたい。

オープンソース・パビリオンの特設ステージでは、日本のLinux/OSSを盛り上げるキーパーソンの講演を聴くことができる(左)。.Orgパビリオンでは、有力OSSコミュニティがミニブースを出し、来場者からの質問に答えていた

(後藤大地)




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