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オープンソース

[米国]
「Androidは新鮮味がない」――OHA不参加ベンダーらがコメント

アナリストは「モバイル市場の細分化を誘発する」と懸念

(2007年11月07日)

 米国グーグルは11月5日、オープンソースの携帯電話向けアプリケーション開発プラットフォーム「Android」を発表し、Androidの開発を33社のベンダーとともに発足させた「Open Handset Alliance(以下OHA)」の下で行っていくことを明らかにした。

 しかしこの動きはLinuxベースのイニシアティブにありがちな、「大手ベンダー vs 新参ベンダー」という業界内の対立に発展する可能性を抱えている。

 モバイル業界の“重鎮”とも言えるマイクロソフトやアップル、ベライゾン・ワイヤレス、AT&TなどはOHAへの参加を表明しておらず、OHAの動きを静観する姿勢を見せている。

 Androidのコンポーネントには、OS、アプリケーション開発用API(Application Programming Interface)セット、ミドルウェア・レイヤ、カスタマイズが可能なユーザー・インタフェース、携帯電話向けブラウザが含まれている。

 OHAは来週にもAndroidのアプリケーション開発に必要なツールをまとめたソフトウェア開発キット(SDK)を、「Apache License バージョン2」ライセンス規約の下で公開することを明らかにしている。

 マイクロソフトでモバイル・コミュニケーション・グループ製品マネジャーを務めるスコット・ロックフェルド氏は、「Androidで開発される機能は、すでにWindows Mobileに搭載されている機能ばかりだ」と語る。同氏によると、マイクロソフトはOHAへの参加要請を受けていないという。

 「Windows Mobileは、世界55カ国に及ぶ160社の通信事業者と48社のデバイス・ベンダーが参加しているアライアンスに支持されている。またWindows Mobileをベースとするアプリケーションは1万8,000種類に上る。Androidの発表は、われわれがWindows Mobileで達成してきた5年間の実績と比べて退屈な内容だった」(ロックフェルド氏)

 斬新なインタフェースが人気のスマートフォン「iPhone」を販売するアップルの広報担当者は、「(アップルとして)Androidについて正式なコメントを発表するつもりはない。グーグルはわれわれの重要なパートナーであり、Androidの発表で両社の関係が悪化することはない」とコメントした。

 アップルもiPhone用のネーティブ・アプリケーションを開発するためのSDKを、2008年2月からサードパーティ・ベンダーに公開するとしている。

 一方ベライゾン・ワイヤレスは、Androidに好意的な態度を示している。

 ベライゾンで広報担当を務めるジェフリー・ネルソン氏は、「モバイル・アプリケーションの開発をオープンにするという目標は(われわれと)同じだ。われわれはOHAへの参加を拒否しているわけではない」と語る。

 “OHA不参加組”で注目されているのは、iPhoneの独占キャリアであるAT&Tだ。同社の広報担当を務めるマーク・シーゲル氏は、「Androidのコンセプトは、AT&Tが掲げているコンセプトと同じだ」と語る。

 シーゲル氏はAT&TはOHAへの参加を考えていないと前置きしたうえで、「現在の携帯電話はインスタント/マルチメディア・メッセージング、動画閲覧、ポッドキャスティングなど、さまざなことが行える。できないことを探すほうが難しいくらいだ」と述べた。

 しかしAndroidの発表会に出席したOHA参加企業の幹部らは、携帯電話で実現できない機能はまだたくさんあると指摘した。

 ニュアンス・コミュニケーションズでモバイル/コンシューマ・サービス部門担当プレジデントを務めるスティーブ・チャンバース氏は、「開発者が音声コマンドを用いてモバイル・アプリケーションを開発できるようにしたい。Androidは多彩な携帯端末に音声コマンドをロードすることに役立ちそうだ。現在、モバイル・アプリケーションを開発するにあたり、プラットフォームが細分化されすぎているという問題がある。Androidがこの問題を解消することを期待している」と語った。

 Androidがプラットフォームの細分化を緩和する手段となりうると考える開発者がいる一方で、業界アナリストはAndroidがモバイル・ソフト/アプリケーションの細分化を促すのではないかと懸念している。

 米国ガートナーのアナリスト、ケン・デュラニー氏は「Androidのようなオープン・プラットフォームはアプリケーションを廉価にし、普及を促進するという点では評価できる。しかし、オープン・プラットフォームではソフト/アプリケーションが細分化するという深刻な問題が起こりやすい」と警告する。

 「OHAは緩い規則を設けている。つまり、さまざまなキャリアがAndroidを基に独自の製品を開発することになる。そうなればデバイスどうしの相互運用性が犠牲になるだろう」(デュラニー氏)

 デュラニー氏は、企業はAndroidで開発された製品を導入しないだろうと予測している。

 「企業ユーザーは相互運用性を重要視する。Androidで開発された製品はあくまでもコンシューマー向けであり、ビジネスで利用されることはないだろう」(デュラニー氏)

(マット・ハンブレン/Computerworld オンライン米国版)




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