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オープンソース

[米国]
LiPS Forum、携帯電話向けLinux仕様「LiPS Release 1.0」を正式発表

相互運用可能なアプリケーションの開発推進に重点

(2007年12月11日)

 米国Googleが進めているLinuxベースの携帯電話プラットフォーム「Android」が脚光を浴びる一方で、Android以前から携帯電話向けLinuxの開発を進めてきたLinux Phone Standards(LiPS)Forumが12月10日、初の正式仕様となる「LiPS Release 1.0」を公開した。

 携帯電話向けLinuxの推進団体であるLiPS Forumには、Orange、France Telecom、MontaVista、Accessなどの携帯電話キャリアが参加している。同団体は今年6月に仕様の一部を公開していたが、今回はテレフォニー、メッセージング、カレンダー、インスタント・メッセージング、プレゼンス機能などのAPIに加え、新しいユーザー・インタフェースのコンポーネントも公開され、実用化に向けて大きく前進したと言える。

 LiPS Forumのゼネラル・マネジャー、ビル・ウェインバーグ(Bill Weinberg)氏の説明によると、同仕様は多機能携帯電話やスマートフォンに必要とされる重要なコンポーネント類を網羅しているが、真のねらいはLiPS仕様を採用するすべてのデバイスで相互運用できるアプリケーションの開発を推進することにあるという。

 「特にテレフォニーのAPIは、仕様の中でも非常に重要な位置を占めている」とWeinberg氏は強調する。開発者はこのAPIを使って各デバイスの音声通信にかかわるアプリケーションを開発することになるからだ。同氏は、「このような柔軟性は、Appleの『iPhone』などといったテレフォニー関連の外部開発をサポートしない携帯電話プラットフォームには見られない特徴だ」と語る。

 同氏は、一般の携帯電話にLiPS仕様が実装されることを期待しており、その実現もそう遠くはないとの見方を示している。また、今後6カ月間は実際に使用したフィードバックを基に仕様の改良を重ねていき、その後もさらに機能を加えた新しい仕様をリリースする見通しだとしている。

 2005年にLiPS Forumが発足した際はそれなりの話題を呼んだが、今回のLiPS仕様の公開は、GoogleがAndroidを発表したときのような大きな騒ぎには発展しそうにない。Weinberg氏は、LiPSの仕様は相互運用可能な異なるインプリメンテーションの開発を実現するのに対し、Open Handset Alliance(OHA)がサポートするAndroidは、Linuxインプリメンテーションの1つであるとして、それぞれの立場の違いを説明する。

 「基本的にOHAとAndroidが進めているのは、Javaベースの完成した携帯電話用インプリメンテーションだ。幅広く受け入れられ、Androidを搭載した携帯デバイスが多く製造されれば、事実上それは標準化ということになる。対してLiPSは従来どおりのプロセスで標準化を進めている」(Weinberg氏)

 さらに別の携帯電話向けLinuxの推進団体であるLiMo Foundationには、日本のNTTドコモをはじめ、米国Motorola、英国Vodafone、韓国Samsungの6企業が参加しているが、Weinberg氏は、どの携帯電話向けLinux推進団体も基本的に同じ目標を持っていると語る。「LiPS Forumを含め、OHAやLiMoといった標準化団体はいずれも、技術的な細分化が指摘されている携帯市場の統一を目指している。ただ、目的を達成するための方法がそれぞれ異なるだけだ」(同氏)

 Weinberg氏は、各団体はライバル関係にはなく、同じ問題を解決するために異なるアプローチをとっているだけとしながらも、少なくともプロジェクトを進行するためのリソースを確保しなければならないという点で、それぞれが競合する立場にあることは認めている。

(Nancy Gohring/IDG News Service シアトル支局)




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