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オープンソース

[米国]
MySQLの買収で、オープンソースへの注力を強めるSun Update

専門家は「妥当な選択肢」と一定評価

(2008年01月17日)

 米国Sun Microsystemsは1月16日、オープンソースRDBMS「MySQL」の開発元であるスウェーデンのMySQLを総額約10億ドルで買収すると発表した。Sunは今回の買収により、150億ドル規模のデータベース市場を含むエンタープライズIT市場において、同社のポジションをさらに強固なものにするとしている。

 RDBMSを核とするMySQLの製品ラインアップは、今後、LAMP(Linux、Apache、MySQL、PHP/Perl)と呼ばれる主要なオープンソースWebアプリケーション・プラットフォーム市場に、さらに注力していくというSunの戦略を後押しするものになる。

 今後、SunはMySQLに現金で8億ドルを支払い、さらに2,000万ドル相当のオプションを引き受ける。買収締結は、Sunの2008会計年度中(6月末日締め)に完了する見込み。なお、Sunによる買収が明らかになったことで、MySQLが株式を公開するという憶測は完全に打ち消された。

 MySQLでCEOを務めるマーテン・ニコス(Marten Mickos)氏は、Sunの取締役会に加わることになる(ちなみにMickos氏は、名刺に「Open Sourcerer」の肩書きも併記している)。またMySQLの事業は、Sunのソフトウェア/販売/サービス部門に組み入れられる。Sunによると、約400名(世界25カ国)のMySQL社員をSunの各事業部に統合するため、ジョイント・チームを結成する予定だという。

 ドットコム・バブル崩壊後に業績が悪化し、黒字転向を目指しているSunにとって、今回の買収は新たな局面に足を踏み入れるものである。

 Sunのジョナサン・シュワルツ(Jonathan Schwartz)氏は、2006年4月にCEOに就任して以来、同社のソフトウェアおよびストレージ事業の立て直しを図り、強固な財政基盤を復活させようと尽力してきた。それにもかかわらず、2008年度第1四半期(2007年7月-9月末日締め)の純益は、前年同期比5,600万ドル減の8,900万ドルとなった。

 Schwartz氏は電話会議の中で、「MySQLはGoogleやFacebookなどの有力企業に利用されているが、サポート体制への不安からミッション・クリティカルな環境で幅広く採用されるには至っていない」と指摘したうえで、「(MySQLをSunが買収することで)われわれは、ミッション・クリティカルな環境でMySQLを利用できるサポート体制を構築できる。今回の買収は、Sun史上最も重要なものだ。(買収が完了し)準備が整い次第、直ちに万全なサポート体制作りに取りかかりたい」とコメントした。

 Schwartz氏によると、アプリケーションや認証技術などのサービスおよび製品を新たに開発し、MySQLユーザーに提供していく用意もあるという。

 またSunでソフトウェア担当バイスプレジデントを務めるリッチ・グリーン(Rich Green)氏は、「MySQLを買収したからといって、『PostgreSQL』や『Apache Derby』といった、オープンソース・データベースのサポートをないがしろにする気はない」とコメントした。

 Green氏によると、SunがMySQLの買収に踏み切った主な要因の1つは、MySQLが着脱可能なコンポーネントを使用しているからだという。Green氏は、「(着脱可能なコンポーネントの使用により)ネットワーク事業者や組み込み型データベース・アプリケーション開発者は、カスタマイズしやすいという利点を享受できる」とコメントしている。

 なおSunは、IntelやIBM、Dellといったベンダーとこれまで築いてきた協力関係を活用し、MySQLの新たな流通経路を切り開いていきたいとしている。

 米国Forrester Researchの上級アナリスト、ジェームズ・コビーラス(James Kobielus)氏は今回の買収について、「Sunはデータベース管理システムを必要としている。同社がオープンソースに傾倒していることを考えれば、MySQLは実に妥当な選択肢だと言える」と指摘した。

(Jeremy Kirk/IDG News Service ロンドン支局)




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