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[米国]
地球にやさしいのはWindows XPよりもVista?

EPA、Windows XPの電源オプション制御ツールを企業へ積極アピール

(2008年04月21日)

 米国環境保護庁(EPA)がこのほど発表した見積もりで、企業/団体で使用されているPCのうち、使用していない時には「スリープ・モード」になるなどの「電源オプション」が有効になっているPCは、全体の10%程度であることが明らかになった。EPAでは「この結果、膨大な量の電力が無駄に消費され、温室効果ガス増加の一因になっている」と指摘している。

 このような事態を招いている原因の一端は、Windows XPにあるようだ。Windows XPはVistaと異なり、ネットワーク上にあるPCの電源オプションを、システム管理者が一括で制御することができない。

Windows Vistaに備わる電源オプション

 Vistaが発売されてから1年以上経過しているが、企業/団体では、当面Windows XPを使い続ける可能性が高い。そのためEPAは、PCの電源オプションが無駄な電力消費を削減する有効な手段であるという考えの下、ネットワークを介して電源オプションを制御できるツール「EZ GPO(Group Policy Objects)」を開発し、無料でダウンロードできるようにしている。なお、このツールは、同様の電源オプションが搭載されているVistaには必要ない。

 EPAでオフィス機器の「Energy Star」(コンピュータ省電力化の新規格)を管理しているスティーブ・ライアン(Steve Ryan)氏は、電源オプション制御で実現できる消費電力削減効果に大きな期待を寄せている。EPAは今後、システム管理者に、PCの無駄な消費電力を削減する対策を講じるよう、キャンペーンを実施する予定だという。

 EPAの見積もりによると、1,000台のPCが導入されている一般的な環境で電源オプションを有効にした場合、年間40万kWh(一般家庭220世帯の年間消費電力をまかなうことができる)の電力を節減でき、4万ドルのコスト削減が見込めるという。また温室効果ガスも年間300トン減らすことができ、これは自動車50台の1年分の排出量に相当するという。

 しかし、過去には電源オプションを有効にしたことが原因で、ネットワーク上にあるほかのPCのトラブルを引き起こした事例がある。Ryan氏は、「電源オプションを無効にすることが、業界全体の慣行になっている」と指摘する。

 しかし同氏は、技術の進歩により、過去のようなトラブルが起きることは少なく、電源オプションを無効にしなければならない理由はないと主張している。

 EPAは数年前、環境問題専門のコンサルティング会社である米国Terra NovumにEZ GPOの開発を依頼した。EZ GPOで社長を務めるトーマス・ボリオリ(Thomas Bolioli)氏によると、システム管理者の間には、サード・パーティのツールを使って電源を管理することへの抵抗感が、いまだにあるという。

 「IT部門はオフィスの電気代を支払う立場にない。そのため、IT機器の電力消費/コストに注意を払わない。さらに、サード・パーティのツールをサーバにインストールする際には、面倒な承認プロセスが必要になる場合が多い」(Bolioli氏)

 Bolioli氏は米国Microsoftに対し、電源オプション制御機能を「グループ・ポリシー」の1つとしてVistaに搭載するよう働きかけた経験を持つ。

 Bolioli氏は、「Vistaと同様、Windows XPもシステム管理者が電源オプションを設定できるようになることで、EZ GPOが不要になるよう、Microsoftに働きかけたい」と語っている。

(Patrick Thibodeau/Computerworld米国版)




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