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【解説】
IT管理者の視点で考えるWindows Vistaのメリット

Windows XPを継続するか、Windows Vistaに移行するか

(2008年06月23日)

Windows Complete PCバックアップでディザスタ・リカバリも簡単に

ビジネス向けのWindows Vista Business/Enterprise/Ultimateでは、Windows Complete PCバックアップという、ディスク・ツー・ディスクの新しいバックアップ・ツールが利用できる。同バックアップは、ローカル・ディスク(外付けを含む)または書き込み可能なDVDメディアに対して、システムの完全なバックアップをドライブ単位で取得することを可能にする。

 バックアップは、「ボリューム・シャドウコピー・サービス(VSS)」と連動して、ブロック・レベルで、ディスク・イメージとして取得される。そのため、システムが完全に壊れてしまったとしても、DVDメディアまたは回復パーティションから起動して、バックアップ済みのイメージをディスクに展開することで、OSをインストールすることなく、高速な復旧が可能となる(画面4)。


画面4:Windows Complete PC復元の実行は、製品DVDメディアから起動して行う。イメージを展開するだけなので、高速かつ簡単に実行できる


 実は、Windows XP以前にもバックアップ・ツール「NTBackup.exe」が提供されており、Windows XPおよびWindows Server 2003では「ASR(自動システム回復)」というディザスタ・リカバリ機能を利用することができた。ASRを利用すれば、まっさらなディスクにシステムを復元することも可能だが、復元用Windowsをインストールし、その後、バックアップからシステムを書き戻すという手順が必要だった。また、復旧できるのはシステムが含まれるドライブに限定されていた。これに対して、Windows VistaのWindows Complete PCバックアップは、イメージを空のディスクに展開するだけなので、高速かつ確実だ。

 Windows Complete PCバックアップを実行するには、バックアップ対象のドライブとバックアップ先のディスクまたはDVDメディアを指定するだけでよい。スケジュール機能やネットワーク共有へのバックアップには対応していないが、コマンドライン版の「WBADMIN.EXE」とタスク・スケジューラを組み合わせれば、ローカル・ディスクやネットワーク共有へのバックアップを完全に自動化することが可能だ。

Topics
どうする、64ビット化──ビジネス用途では時期尚早?

 Windows Vistaはすべてのエディションについて、32ビット版と64ビット版を用意しているが、いったい、どちらを選択すればよいのだろうか。

 サーバOSの分野では、64ビット化が進んでいる。Windows Server 2008については、32ビット版と64ビット版の両方が提供されているが、実は32ビットのサーバOSはこれが最後であり、次期バージョンのWindows Server 2008 R2からは64ビット版のみの提供になることが決まっている。

 デスクトップやモバイル向けのPCにも、64ビットCPUを搭載したマシンは増えている。しかし、その上で稼働させるOSとしては、特に理由がない限り、32ビット版を選択するとよいだろう。

 64ビット環境の特徴は、32ビットOSの制約である4GBというメモリ制限がない点だ。逆に言えば、4GBを超える大容量メモリを必要とするアプリケーションを利用しない限り、32ビット版でも何の問題もないはずだ。逆に、64ビット版を選択してしまうと、周辺機器が問題になるケースが多い。

 アプリケーションについては、WOW64(Windows on Windows 64)により、32ビットアプリケーションも問題なく動作するのだが、デバイス・ドライバについては64ビット版のWindows向けに開発されたものでなければ動作しない。

 64ビット版が必要になるとすれば、エンジニアリング(CAD/CAM)業務、デジタルコンテンツの制作、科学/技術データ演算などで使う場合だろう。ビジネス用途で64ビット版を選択するメリットは、今のところ見当たらない。


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