【 ここから本文 】
PC/クライアント
ソーシャルブックマークに登録 :
印刷用ページの表示
[米国]
【Dell/Ponemon調査】
米国の空港で紛失/盗難に遭うノートPCは毎週1万2,000台
運輸保安局は「非科学的な調査方法」と反論
(2008年07月09日)
米国の情報管理調査会社Ponemon Instituteは6月末、米国の空港では毎週1万2,000台のノートPCが紛失したり盗まれたりしているとの調査結果を発表した。だがこの数字は、調査対象とされた空港や米国運輸保安局(TSA)の統計とは大きく異なっている。
Ponemonの調査は米国Dellの依頼によるもので、空港職員への「極秘の聞き取り」によって行われた。空港職員の名前は明かされていない。
| Ponemonの調査によると、紛失/盗難の1位はロサンゼルス国際空港で1,200台/週 |
調査結果によると、調査対象の1つであるマイアミ国際空港では、毎週約1,000台のノートPCが紛失したり盗まれたりしているという。同空港は、1,200台/週のロサンゼルス国際空港に次いで2位にランクされている。
Computerworld米国版では同調査結果を検証するべく、マイアミ国際空港の幹部職員に対して、ノートPCの紛失/盗難台数に関する記録の提供を求めた。その記録によると、2007年通年でノートPCの盗難報告が68件、空港の遺失物取扱所に届けられたのが480台だった。また、マイアミ州運輸保安局によると、今年5月31日までの12カ月間で受理した紛失届けはわずか38台だという。
一方、Ponemonの調査によれば、空港内で最もノートPCが紛失が多いのはセキュリティ・チェックポイントで(40%)、次が搭乗ゲートだった(23%)。
こうしたPonemonの調査結果に対し、TSAは不快感を示している。「この調査方法はあまりに非科学的だ。TSAのセキュリティ・チェックポイントでの紛失台数が正しく反映されていない」と、TSAの広報担当者サリ・コシェツ(Sari Koshetz)氏は述べている。
TSAによると、紛失したと報告のあるノートPCは全米で月に平均75台程度。ちなみに、TSAのセキュリティ・チェックポイントを通る乗客数は1日200万人を超える。
ロナルド・レーガン・ワシントン・ナショナル空港とダレス国際空港を運営するメトロポリタン・ワシントン空港当局の統計も、Ponemonの調査結果と大きく食い違っている。Ponemonの調査結果ではナショナル空港のノートPC紛失/盗難台数を450台/週と推計しているが、空港当局の話では、2007年通年で遺失物取扱所に届けられた台数は276台にすぎないとのことだ。
ダレス国際空港でも同様で、2007年に遺失物取扱所に届けられた数は43台だが、Ponemonの調査では毎週400台が紛失とされている。
メトロポリタン・ワシントン空港当局の広報担当者は、同局が把握している台数がPonemonの調査よりも少ない点について、こう説明する。「当局が把握しているのは、手荷物受取所やエアポート・シャトル、レストランなど、空港の公共エリアで発見されたノートPCだ。機内での置き忘れは航空会社によって扱われ、またTSAのセキュリティ・チェックポイントに置き去りにされたノートPCはTSAの管轄となる。このため、必ずしも正確な紛失台数を把握できているわけではない」
一方、Ponemon Instituteの代表を務めるラリー・ポネモン(Larry Ponemon)氏は、調査結果と各空港の紛失/盗難件数が食い違っている理由として、同社調査員らの手法を挙げる。「われわれは、TSAのセキュリティ・チェックポイントや空港内の各施設、搭乗ゲート、売店など、広範なエリアを担当する一般職員を対象に聞き取り調査を行った」
この一般職員というのが“クセ者”で、一時的に紛失したケースもカウントしていることが多いのだ。実はこうしたケースが1万2,000台/週の大部分を占めている。1つの例として、空港内のレストランやセキュリティ・チェックポイントにノートPCを置き忘れたものの、すぐ気がついて取りに来たというケースがある。こうした数字は当局の公式統計には報告されないそうだ。
Ponemon氏は、空港で毎週1万2,000台のノートPCが紛失しているという結果については自信を持っているとしつつ、今後は調査方法をわかりやすくするため改定する予定だと語った。また、「空港内の遺失物取扱所に届けられたノートPCのうち、持ち主の手に戻るのは33%にすぎないという統計についても、もっと明確に裏付ける必要がある」と述べている。
ノートPCの持ち主は一時的に紛失しても取り返すことが多いため、85%程度の確率で持ち主に戻っているはずだと、Ponemon氏は分析する。
ワシントン空港当局によると、遺失物取扱所に届けられたノートPCの回収率は高いという。ダレス国際空港の場合、2007年に届けられた43台のうち、37台が持ち主に返却されている。レーガン・ナショナル空港でも、276台中269台が持ち主に戻った。「ノートPCを持ち主に返すためどれだけ努力しているかは空港によって異なり、調査でもこのことが回収率の差となって表れている」(Ponemon氏)
(Patrick Thibodeau/Computerworld米国版)
[世界]【IDC予測】ポータブル型がPC市場を牽引、2008年の世界PC出荷台数は15%以上の伸びに

低価格ノートPCの高成長や新興市場の隆盛を受け、IDCが見通しを上方修正
【解説】PC管理はエンドユーザー自身で――「マイPC・セルフ管理」の時代


IT運用管理の新アプローチがもたらすメリットとリスク
【解説】デスクトップPC時代の終焉は近い?――アナリストが市場減退を指摘


価格競争による利幅減少とノートPCへの移行増加が原因
[米国]【Gartner調査】米国小売企業の半数がデータ漏洩を経験――そのほとんどは公表されず
「われわれが耳にするよりはるかに多くの事件が起きている」
[米国]【ポネモン調査】企業ネットワークの外部に持ち出される情報、セキュリティ対策は不十分
「経営者は危機感も予算配分も足りない」と専門家は警鐘



