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[米国]
「選択と集中」を進めるAMD、デジタルテレビ事業をブロードコムに売却

ブロードコムはAMDのDTV資産を得て、ローエンドDTV市場をねらう

(2008年08月26日)

 米国AMDは8月25日、半導体ベンダーとしての収益性を回復するため、デジタルテレビ(DTV)事業を米国Broadcomに1億9,290万ドルで売却することで同社と合意したと発表した。両社はともに米国カリフォルニア州を拠点としている。売却手続きは、当局の認可などを経て、今年第4四半期に完了する見通しだ。

 Broadcomは有線/無線ネットワーク機器用半導体の製造で知られるベンダーで、HD(高精細度)テレビ放送対応製品向けにもレシーバやプロセッサなどを提供している。同社ブロードバンド・コミュニケーションズ部門バイスプレジデント/ゼネラル・マネジャーのダニエル・マロッタ(Daniel Marotta)氏は、「AMDのDTV事業には、DTV用のプロセッサ、レシーバ、ソフトウェアなどが含まれ、BroadcomのDTV部門を補完できる」と語った。

 「今回の事業買収で顧客ベースが飛躍的に広がり、各製品に市場をリードするために必要な勢いがつく。また規模が拡大し、より広い分野で他社と競合できるようになるため、Broadcomが市場のトップの地位を獲得できると確信している」(マロッタ氏)

 マロッタ氏によると、BroadcomはこれまでDTV市場ではミドルレンジからハイエンドのユーザーをターゲットにしてきたが、両社のDTV事業が統合されることで、低予算で手が届き、操作方法も簡単なローエンド・ユーザー向けの製品も扱うようになるという。「ユーザーは、リッチ・コンテンツなテレビをすばやく設定・設置できる」(マロッタ氏)

 一方のAMDは、2006年にカナダのグラフィックス・チップ・ベンダー、ATI Technologiesを54億ドルで買収したことでDTV市場に参入を果たした。同社が今年7月に発表した第2四半期決算は7期連続の赤字を記録し、11億9,000万ドルの損失となった。そのうち、(売却が予定されていた)旧ATIのDTV事業およびハンドヘルド・ビジネス部門の価値が下落した関係で、同四半期に約8億8,000万ドルの資産減損費用を計上している。

 AMDの会長兼CEO、ダーク・マイヤー(Dirk Meyer)氏は声明を通じ、現在、同社が事業を絞り込んで合理化し、企業としての再生に取り組んでいると説明。さらに、「今回の売却は、利益率を向上させて損益分岐点を下げ、中心事業に集中するために重要なステップだ」とコメントしている。

 Broadcomは、DTV事業の将来の見通しは明るいと強調する。マロッタ氏によると、同社はDTV部門の売上げが、2008年後半は前半と比べ50%向上することを期待しているという。「今後5年間で、DTVは家庭用電化製品の中で最も売れる製品になるだろう。市場規模は大きく、将来的な成長が見込める」(同氏)

 今回の合意で、BroadcomはAMDから530名の従業員が移ってくるが、その9割はエンジニアだという。マロッタ氏は、DTV事業に関連したAMDの特許および特許出願書類も、Broadcomが買収することも明らかにした。

Broadcomは、DTV向けアナログ・ビデオ・デコーダ/ステレオ・オーディオ・プロセッサ「Theater 200」などAMDのDTV資産を得てローエンドDTV市場のカバーを目指す

(Grant Gross/IDG News Serviceワシントン支局)




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