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【解説】
クアッドコア時代のCPU新事情[AMD編]
あらゆるレンジでクアッドコアを投入し価格性能比での巻き返しを狙う
(2008年05月28日)
Penryn、Nehalem、Phenom、Fusion。これらは2008年に出荷されるデスクトップPCに搭載/搭載予定のCPUの開発コード名だ。最初の2つはIntel製、後の2つはAMD製であり、今年も2大CPUベンダーどうしによるPC市場での覇権争いという構図に変わりはない。ただし、今年は両社からクアッドコアをはじめとするマルチコアCPUが多数投入されるため、その戦いはより熾烈なものとなっている。前回の[インテル編]に引き続き、今回は[AMD編]として、AMDのマルチコア戦略および2008年のPC向けCPUに関する計画を詳しく見ていく。製品購入時の判断材料、またマルチコアCPUの最新の情報源として活用していただきたい。
George Jones
Computerworld米国版
AMD
あらゆるレンジでクアッドコアを投入し価格性能比での巻き返しを狙う
| 写真1:設計ミスで一般向け出荷が遅れたクアッドコアOpteronプロセッサ「Barcelona」 |
AMDにとって、2007年は好調な年ではなかった。クアッドコアOpteronプロセッサの新版「Barcelona」(開発コード名)(写真1)の一般向け出荷を、設計ミスで大幅に延期するという失態を演じたほか、価格性能比の面でもIntelに後れをとる状態が続いており、高性能なCPUを手ごろな価格で提供するという同社の評判は深く傷ついた。
業界アナリストは、AMDがカナダのグラフィックス・ベンダーであるATI Technologiesを2006年に買収したことについても、同社をやり玉に挙げている。この買収は、AMDにとってあまりにも負担が大きく(買収金額は約54億ドル)、6四半期連続で損失を計上するという事態に陥った(関連記事)。このことについてAMDは、判断ミスを素直に認めており、2008年の好転を目指すとしている。
2007年末、AMDはAthlonシリーズのCPUに別れを告げ、ようやく次世代のデスクトップ向けCPU、Phenomシリーズ(Phenom 9500/9600)をリリースした(写真2)。PhenomプロセッサはCPU市場で真のネーティブなクアッドコアCPU、つまりすべてのコアが1枚のシリコン/ダイに統合されたCPUである。このことは、AMDのクアッドコアCPUがIntel製のものよりもすぐれていると、AMD側が主張する根拠の1つになっている。Phenomプロセッサで採用されているマイクロアーキテクチャは、共有L3キャッシュを備える点と電源管理が改善された点がセールスポイントとなった。
| 写真2:CPU市場で唯一ネーティブなクアッドコアCPUであるPhenomのダイ |
だが、このPhenomでも問題が発生した。同CPUの発売直前にL3キャッシュにバグが見つかり、ごくまれにシステムをフリーズさせる可能性があることが明らかになったのだ。AMDは後にこの問題を解決するソフトウェア・パッチをリリースしたが、それによってシステム・パフォーマンスが若干落ちてしまった。
また、デスクトップ向けハイエンドCPUの最新製品をうたうPhenomシリーズの初期製品が、ベンチマーク・テストの結果、すでに市場に出ていたIntelのCore 2 Duoシリーズよりも性能面で劣っていたという、根本的な問題も指摘された。
現在、Intel製のCPUは、AMD製のCPUと比べて性能および互換性のレベルで優位に立っているが、この構図は10年前とまったく同じだ。2008年、AMDはPhenomシリーズはもちろん、旧世代のAthlonの価格を大幅に引き下げることで価格性能比の面から肩を並べようとするはずだ。高性能のPCを非常に安く買えるとなれば、一般ユーザーにとっては朗報だ。
TICK TOCK戦略に基づき、サーバ/デスクトップ/モバイルの各レイヤでマルチコアCPUを推進



























