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グリーン・コンピューティング

[米国]
識者が米国のグリーン技術開発の立ち遅れに警鐘

議会上院公聴会でトーマス・フリードマン氏らが発言

(2009年01月08日)

 米国議会上院の環境・公共事業委員会で1月7日、公聴会が開かれ、有識者がこの分野における米国政府の対応の遅れに警鐘を鳴らした。

 証言を行ったジャーナリストのトーマス・フリードマン(Thomas Friedman)氏とベンチャー・キャピタリストのジョン・デール(John Doerr)氏は、次の産業革命はITではなく“ET(Energy Technology、エネルギー技術)”であり、米国はその波に乗り遅れる危険があると指摘した。両氏によると、米国政府は環境分野の技術革新を進めるのに必要な開発資金をわずかしか投入しておらず、また、企業や住民に代替エネルギーの導入を促すための施策も十分には講じていないという。

 デール氏は、ET分野の新興企業に研究開発資金を提供するための大規模な投資プログラムや、代替エネルギー関連企業への融資制度を整備するよう米国政府に求めた。また、石油やガスから代替エネルギー源への移行を促す手段として、炭素燃料の利用に対する課税の必要性も強調した。

公聴会で証言したトーマス・フリードマン氏(同氏のWebサイトより)。最新の著書「Hot, Flat and Crowded」では、地球温暖化や人口爆発の問題を取り上げている

 また、フリードマン氏は、米国市民が今後も炭素燃料を消費し続けるのであれば、環境浄化のための費用や中東地域に軍隊を駐留させる費用を含む多額のコスト負担を覚悟しなければならないと指摘し、デール氏と同様に、代替エネルギーへの移行を促すためにも、炭素燃料に対する新たな課税が必要であると述べた。

 複数のIT企業に出資する米国のベンチャー・キャピタル、Kleiner Perkins Caufield & Byersの共同経営者であるデール氏は、「環境技術分野で米国のリーダーシップを確立するためには、政府による対策が不可欠である。これまでの施策では不十分であり、より迅速かつ大規模な対策が必要だ」とし、さらに世界の有力な代替エネルギー企業30社の中に米国企業が6社しか入っていないことを付け加えた。

 一方、「フラット化する世界(原題:The World is Flat)」などの経済分野を中心とする著書で知られるフリードマン氏は、米国が環境技術分野で主導権を発揮できていないと指摘し、代替エネルギー産業の分野で他国との厳しい競争が続いているとの認識を示した。

 同氏は、「“石油の独裁支配”を終わらせ、気候変動やエネルギー危機を緩和し、生物の多様性が失われている状況を劇的に転換するようなエネルギー革新を主導するチャンスは、どの国にもある。これからは、こうした技術を持っている国こそが、国土やエネルギー、気象、経済面での安全を手に入れ、さらに世界中の敬意を一身に集めることができるだろう」と語り、最も革新的なエネルギー技術企業が米国に育たなければ、子孫たちに良好な生活環境を残すことができなくなると警告した。

 デール氏によると、1960年代の宇宙開発プログラムや1940年代のマンハッタン計画(原爆開発プログラム)に匹敵する規模の環境エネルギー開発計画を推進するよう米国政府に求める声もあるという。

 米国内では、今なお「地球温暖化」説を疑問視する声が少なくなく、同委員会にもそうした立場を採るメンバーがいる。ただ、世界の人口が爆発的に増えているという点については議論の余地がなく、各国で急増する中間層が米国市民と同じように商品やエネルギーを消費したいと望んでいることへの危機感も募っている。フリードマン氏はこの点を踏まえ、新たなエネルギー技術の開発は、地球温暖化の問題をさておいても急務になっていると強調した。

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(Grant Gross/IDG News Serviceワシントン支局)




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