【 ここから本文 】

グリーンIT

ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Slashdotにタレコむ イザ!ブックマークに登録 Twitterでつぶやく
print 印刷用ページの表示


グリーン・コンピューティング

[世界]
IT企業のグループがエネルギー効率向上に向けた新プログラムを発表

2010年までに電力消費を50%削減へ

(2007年06月13日)

 温室効果ガス排出削減を支援する大手IT企業のグループ「クライメート・セイバーズ・コンピューティング・イニシアチブ(Climate Savers Computing Initiative)」は6月12日、企業で製造あるいは使用する機器のエネルギー効率を高めるための計画を発表した。

 同イニシアチブは、コンピュータやサーバ用の電源装置の効率化や、頻繁に使用されていない電源管理テクニックの活用をエンドユーザーに呼びかけることなどを主な目的としたグループで、グーグル、マイクロソフト、インテル、ヒューレット・パッカード(HP)、デル、サン・マイクロシステムズなどが参加している。

 グーグルの業務担当シニア・バイスプレジデント、ウルス・ホルツル氏は、12日に開催された同プログラムの発表記者会見で、非効率的な電源コードの場合は、コンセントからPCに到達する電力は50%程度にすぎないと指摘した。

 イニシアチブは、サーバとPCの電力供給効率に関する一連の基準を定義しており、メンバー企業に対して、2010年までに電力消費を50%削減するよう勧告している。ホルツル氏によると、さらに2010年までに、95%を超えるエネルギー効率を実現するための電力供給方法を定義する予定という。

 また、メーカーのメンバー企業は、この基準に対応した製品を開発するように求められており、他の企業も、電力供給の改善が図られた製品を購入することになっている。

 電力供給の改善には、必ずしも新技術の開発は必要とならない。ホルツル氏は、「既存の技術を使って今すぐできることばかりだ」と述べている。

 インテルのシニア・バイスプレジデントで、デジタル・エンタープライズ・グループのゼネラル・マネジャーを務めるパット・ゲルシンガー氏は、ITベンダー各社が効率の高い電源コードをこれまで採用してこなかったのは、価格が高かったからだと指摘する。

 エネルギー効率の高い電源コードを使用すれば、PCの価格でおよそ20ドル、サーバの価格で30ドルほど高くなるという。

 イニシアチブでは、この問題に対処するため、効率の高い電力供給装置を備えた製品を購入したユーザーに対してリベートを出すよう電力会社に求めている。ゲルシンガー氏は、今後こうした製品が大量生産されるようになれば、部品のコストも下がるはずであり、また多少価格が高くても、電力料金の節約によって相殺できると述べている。

 このほか、既存のPCに組み込まれている電源管理機能の活用方法をエンドユーザーに周知し、利用を促していくという方針も明らかにしている。「電源管理機能が使えるにもかかわらず、実際には使われていないPCは90%にも上っている。こうした点を改善するためのITポリシを多くの企業に広めていきたい」(ゲルシンガー氏)

 イニシアチブのスケジュールに従って電力供給の効率化と電源管理手法の普及拡大に努めれば、コンピュータの利用に伴って排出される二酸化炭素の量を毎年5,400万トンずつ削減できるという。また2010年には620億キロワットアワーのエネルギーが節約され、およそ55億ドルのエネルギー・コストが節減される見通しだ。

 ホルツル氏によると、すでにグーグルのデータセンター内にあるサーバの大半は、2008年から2009年までに対応が求められている基準を満たした電力供給装置を使っているという。同社は、エネルギー・コストの節減につながることから、電力供給関連の支出をさらに増額しつつあるとしている。

 ただ、グーグルに対しては、環境に負担を与えるジェット機の所有を疑問視する声も出ている。しかしホルツル氏は、本社で太陽エネルギーを活用していることや、従業員にハイブリッドカーの購入を奨励していることなどを例に挙げ、会社全体で二酸化炭素の排出量削減に取り組んでいると強調した。

 また同氏は、近々発表する予定のエネルギー節約プログラムについても触れた。ただし、自社の二酸化炭素排出量は把握しているtが、公表はできないとする説明に終始した。

 なお、イニシアチブには、ヤフー、日立、イーベイ、AMD、NEC、レッドハット、レノボ・グループ、ユニシス、リナックス・ファンデーションなども参加している。

(ナンシー・ゴーリング/IDG News Service シアトル支局)




関連記事

▲ページの先頭へ戻る


キャッチアップ

「グリーンITの推進で、2025年に国内全エネルギー消費量の10%削減を目指す」――経済産業省

ITのグリーン化に加え、ITの活用による省エネの重要性も強調

グリーンITでIT部門がなすべきこと

「地球にやさしいIT」に向けた多角的なアプローチを実践する

「政府はITのメリットをもっと理解すべし」――米国の業界団体が指摘

政府内で省電力モデル・ケースを作り、他の機関へ適用せよ

グリーン・データセンターを実現するマルチレベル手法

コンポーネント/サーバ/ラック/設備から検証する

ストレージにも「グリーン」を――SNIAが示す環境配慮の新指標

エネルギー効率を測定できる新ストレージ指標を2009年完成に向け開発中

「グリーンITは京都議定書の目標達成に不可欠」――総務省の藤本氏

ユビキタスネット社会の実現により、2010年には2,650万トンのCO2削減を目指す

グリーン・コンピューティングに未来はあるか!?

積み上げられた“電子ゴミ”の山が消え去る日はいつ?

グリーン化を実現するために、コールセンターを「仮想化」せよ

在宅勤務を取り入れれば、オペレーターの定着率がアップし、省エネも達成

ストレージのスリム化に挑む

エンタープライズ・ストレージの省エネ&省スペース化を実現する最新技術

「たがための」「何のための」グリーン化か!?

ユーザー企業がグリーンITに取り組むのは、環境保護のためというよりコスト削減のため?

【DMW調査】企業IT責任者の4分の3がITの環境問題を過小評価

回答者の83%が消費電力よりもパフォーマンスを重視

“グリーン・データセンター”を構築せよ

省エネを実現するために踏むべき7つのステップ

省電力/発熱対策

チップの冷却効率を10倍にする、水の“高速沸騰”技術――大学の研究者が開発

「チップの小型化を推進するためにも、新たな冷却手法が必要」

地球にやさしいのはWindows XPよりもVista?

EPA、Windows XPの電源オプション制御ツールを企業へ積極アピール

EPA、データセンター電力消費の指標となるベンチマークを提供へ

「5年間で米国内データセンターの電力消費量は倍増」に対する施策

ストレージの電力効率を改善する「5つの実践」

SAN環境の統合が“データセンターのグリーン化”に大きく貢献

データセンターに効く「局所集中型」の冷却システム

冷却効率向上と電力コスト抑制を両立

少ない電力でより多くのデータをストア

ストレージ管理の「今日的キーワード」は「省電力」

高温個所をシミュレート――空気力学を駆使したデータセンターの熱対策

センター構築時だけでなく継続的な再計算が必要

高可用システムの根幹を成す「物理インフラ」を再点検する

データセンターの「立地・建築・設備」やサーバ・ルームの「電力/熱問題」に着目

「液体冷却」時代を迎えるデータセンター

課題は標準冷却仕様の“不在”

「消費電力」と「発熱」の限界 ── その克服に挑むサーバ・ベンダー

“エコ”コンピューティングの最前線を探る

設備・設計から考えるデータセンターの「電力供給と冷却」

米国企業3社は“電力食いのヒート・アイランド”にどう立ち向かったか

トレンド・ウォッチ

IBM、全米オープン・テニスでグリーンIT化に挑戦
仮想化技術で60台のサーバを6台に(2008年09月03日)
日立データシステム、NASAの気象データ・システムにストレージ製品を提供
アーカイブ・データを高速に み出し、オゾン層や気候変動の研究をサポート(2008年08月27日)
富士通、洞爺湖サミットでの宣言を受け、中期環境ビジョン「Green Policy 2020」を策定
2020年に同社グループ全体で約3,000万トンのCO2排出量削減を目指す(2008年07月23日)
モバイル・デバイスを利用した大気汚染測定、サンフランシスコ市で評価テスト中
測定技術はインテルが開発。測定データはデバイスでサーバに送信(2008年07月11日)
「環境よりもパフォーマンスを優先」――米国企業のIT投資動向
景気悪化やエネルギー価格高騰などの影響で、グリーンITへの投資が後回しに(2008年07月01日)
アクセンチュア、データセンターの消費電力予測リポートを発表――EPAの見解を支持
「データセンターには電力効率を改善する余地がある」(2008年06月30日)
【IDC調査】増え続けるストレージの電力・冷却コスト、2007年は全世界で13億ドルを突破
依然としてストレージ需要は旺盛、電力コストも増加の一途へ(2008年06月27日)
「非効率なデータセンターは法規制の対象へ」――APC幹部が予想
DCiEを平均47%から同72%まで上げる必要性を強調(2008年06月02日)
【ミック研調査】国内データセンターの総消費電力量、2007年度は57億Kwhに
2012年度には倍近くの107億Kwhへの拡大を予想(2008年05月07日)
サン、新興半導体メーカーのモンタルボを買収――省電力チップの獲得がねらい
独自設計の高性能省電力プロセッサの獲得でインテル、AMDに対抗(2008年04月28日)
アップル、省電力CPUベンダーのPAセミを買収――UMPC参入への布石?
「非インテルCPUで差別化を図るのが狙い」とアナリスト(2008年04月24日)
CTC、データセンターにおけるグリーンIT戦略を披露
「ラッカブルとの販売代理店契約締結で、顧客へ低消費電力サーバ/ストレージを提供する」(2008年04月17日)
「データセンターの環境対策が急務」――IT幹部らが統一見解
「グリーンITは、リスク・マネジメント戦略だ」と専門家(2008年04月10日)
日立、システム運用管理ソフト「JP1」のグリーンIT対応を強化
PCの省電力一元管理機能などをサポート(2008年03月12日)
日本HP、データセンター施設の省電力化を推進する製品群を発表
直流電源/水冷ラック/空調制御で電力コストや発熱量を削減(2008年02月21日)
消費電力は同等でも性能は7倍――京都大学が新スパコン導入へ
AMDのクアッドコアOpteronを1,664個搭載(2008年02月19日)
日本で進まぬデータセンターの「グリーン化」――シマンテックの調査で明らかに
グリーン・データセンターを「とてもよく知っている」と回答した企業は“0”(2008年02月12日)
Intel、米国最大のグリーン電力購入企業に――使用電力の46%相当を調達へ
Nokiaも世界自然保護基金のプログラムに参画(2008年01月29日)
会社を挙げて“緑革命”を――MicrosoftのグリーンIT戦略
同社が目指す「地球環境にやさしい」企業の姿とは(2008年01月22日)
WBCSDとIBMら4社、環境関連特許公開のための「エコ・パテントコモンズ」を設立
環境へのさらなる貢献やイノベーションの創出を目指す知財共有プロジェクト(2008年01月15日)
大手ベンダー各社、製品リサイクルにかかる消費者負担の軽減に意欲
HP、Dell、Sonyらが米国内での法制化を目指す(2008年01月10日)
HP、自社製PCのエネルギー消費量低減を約束
2010年までに全PCラインで消費量を25%低減へ(2008年01月09日)
SPEC、サーバのエネルギー効率を評価するベンチマークのテスト・スイートを公開
異なるシステムのエネルギー効率が比較可能に(2007年12月18日)
インテル、グリーンITを支える次世代CPU技術を披露
さらなるマルチコア化がカギ。コアの電力制御/ホッピングなどで省電力化を推進(2007年12月17日)
Google、再生可能エネルギーを用いた発電技術を開発へ
石炭よりも安価でクリーンな発電に向け年間数千万ドルを投資(2007年11月28日)
NEC、IT省電力化プロジェクト「REAL IT COOL PROJECT」を発表
日立に続く国内大手の発表。2012年までにIT機器CO2排出量の91万トン削減を目指す(2007年11月26日)
【Symantec調査】高まるグリーンITへの関心、7割の企業はデータセンターの環境対策に前向き
取り組みのトップ3は「サーバの統合」「仮想化」「省エネ機器へのリプレース」(2007年11月21日)
マイクロソフトが取り組む“エコロジカル”大規模データセンターとは
自然の力を生かして冷却コストを60%削減(2007年11月12日)
富士通シーメンス、グリーンIT推進の新施策を発表
「省エネルギー化にかかるコストは価格に転嫁しない」とアピール(2007年11月09日)
日立、IT機器の省電力化プロジェクト「Harmonious Green」を始動
5年間で33万トンのCO2削減を目指す(2007年11月05日)
IBM、サーバの省エネ成果を証明する業界初のプログラムを発表
顧客企業のエネルギー削減総量を計算し「効率証明書」を発行(2007年11月05日)
グリーンピース、iPhoneに有害化学物質が含まれているとアップルを非難
「環境対策も十分ではない」とグリーン・ランキングを最下位ランクに(2007年10月16日)
企業の取り組みに見る省電力プロジェクトの投資効果
データセンターの省電力化で電力会社の支援を引き出す(2007年08月21日)
「Webページの背景を黒にしても節電にはならない」――グーグルが見解
液晶ディスプレイでは、黒画面による省電力効果はほとんど見られない(2007年08月10日)
英国のデータセンター、DC電源とクアッドコアCPUで40%の節電に成功?
電力/発熱/スペース問題を解決し、炭酸ガス排出量を大幅に削減(2007年08月06日)

Weekly Ranking

集計期間:11/16〜11/22



Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国