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グリーン・コンピューティング

[米国] 【Gartner Symposium/ITxpo】
ビジネスに影響を及ぼす「技術」トップ10、2008年はグリーンITが1位に

2位は「ユニファイド・コミュニケーション」、3位は「ビジネス・プロセス・モデリング」

(2007年10月15日)

 米国の調査会社ガートナーは先週、オーランドで開催した自社シンポジウム「Gartner Symposium/ITxpo」で、2008年における「戦略的テクノロジー」のトップ10を発表、1位に「グリーンIT」を選出した。

 ガートナーの定義によると、戦略的テクノロジーとはビジネスに何らかの影響を及ぼす技術を指している。ここでの「影響」は投資を促したり脅威を引き起こしたりすることだと、同社アナリストのデビッド・シアリー氏は説明する。例えばライバル会社がこれらテクノロジーのうちの1つでも導入した場合に、「自社が競争上不利に立たされるかどうか」(同氏)が戦略的テクノロジーの判断基準となるという。

 今回のトップ10には、2位の「ユニファイド・コミュニケーション」をはじめ、「ソーシャル・ソフトウェア」や、「コンピュータ・ファブリック」と呼ばれるリソース共有型の最先端技術がランクインした。以下、トップ10を上位から順番に紹介する。

第1位:グリーンIT

 地球環境保護に向けた社会的責任の1つとして、昨今では多くの企業がグリーンITに取り組む姿勢を見せている。ガートナーのアナリスト、カール・クローンチ氏は、「グリーン化へのアプローチは多角的で、エネルギーの効率化を目的とした作業や、データセンター運営のいくつかの側面に影響を及ぼす」と述べている。

 ただし、データセンターのグリーン化に進展が見られないようであれば、エネルギー利用の抑制措置が政府によって講じられる可能性もある。クローンチ氏によると、こうした規制は何が引き金となり、いつ施行されるかも予測できないという。

 「どこかで起きた何らかの出来事、人気映画、選挙政治における何らかの方針転換などにより、(エネルギー利用に関する)大幅な変更を、企業はほとんど何の警告もなしに突然強いられるかもしれない」(クローンチ氏)

第2位:ユニファイド・コミュニケーション

 IPネットワークの広がりは、アナログからデジタルへのシフトを促すとともに、統合化を特徴とするコミュニケーション・システムへの移行を後押ししつつある。

 しかもこの波は、テレフォニーとメッセージングの融合にとどまらない。例えば小売店舗のセキュリティ確保のためにデジタル・ビデオを取り入れれば、ユニファイド・コミュニケーションによって店舗のトラフィック・パターンを分析できるようになると考えられる。ただし、こうしたビデオ・データの保存には大容量のストレージを要するため、ITマネジャーはセキュリティ・チームとネットワーキング・グループを引き合わせる必要があるかもしれない。

第3位:ビジネス・プロセス・モデリング

 これはテクノロジーというよりも、企業が事業運営プロセスをシミュレートしデザインするための方法である。

 ここ最近のビジネス・プロセス管理ツールは進化が著しい。シアリー氏はその例として、モデル駆動開発、コンテンツ/文書管理、コラボレーション、BI(ビジネス・インテリジェンス)アクティビティのモニタリング/管理、ルール/システム管理などの機能を挙げている。

第4位:メタデータ管理

 顧客および製品データや在庫データなどの統合が進むにつれ、メタデータ管理の重要性が増している。

第5位:仮想化

 仮想化技術は、サーバの整理統合を促すだけでなく、障害復旧時にシステムをミラーリングする手法を提供する。

 ここにきて、OSやミドルウェアを仮想マシンと一緒に出荷するソフトウェア・ベンダーも現れ始めており、こうした状況をガートナーでは「(仮想化)2.0時代の幕開け」と評している。

第6位:マッシュアップ

 マッシュアップ・ツールを使えば、複数Webサイトのさまざまな要素を組み合わせ、Web中心型の複合アプリケーションを構築することができる。「これからは、構築するすべてのものにマッシュアップ要素を含める必要があるだろう」とシアリー氏は語っている。

第7位:Webプラットフォーム

 ガートナーではWebプラットフォームを、近い将来普及するサービス・モデルと位置づけている。シアリー氏はその例として、米国グーグルとIBMが10月8日に発表した「Academic Cluster Computing Initiative」を挙げた。同イニシアチブは、大学によるWeb 2.0アプリケーション・プラットフォーム開発などを両社が支援するというもの。シアリー氏は「(企業は)Webプラットフォームの時代に備えておくべき」とアドバイスしている。

第8位:コンピューティング・ファブリック

 コンピューティング・ファブリックとは、サーバのメモリやプロセッサ、I/Oカードなどを、サーバごとに固定するのではなく、システム全体のコンピューティング・リソースとしてプールし扱えるようにするサーバ設計手法のこと。クローンチ氏によると、ブレード・サーバはI/Oにおいてこのようなプーリングが可能になるという。

第9位:リアル・ワールド・ウェブ

 あらゆる場所や物をつなげたネットワークへのユビキタス・アクセスを実現するコンピューティング・エクスペリエンスを、ガートナーではリアル・ワールド・ウェブ(Real World Web)と呼んでいる。これにより、ユーザーは今や、小売店で販売されているピクルス瓶の場所に関する情報にまでアクセスできるようになったと、ガートナーは述べている。

第10位:ソーシャル・ソフトウェア

 ソーシャル・メディアの発展を促進する要素。ポッドキャスト、ブログ、Wikiなどが相当する。

 ガートナーのシンポジウムに参加した企業の間では、ガートナーの提言を前向きに評価する声がある一方で、来年の戦略プランに反映させるのは時間的に厳しいとの声もあった。

 イリノイ州に本拠を置くセキュリティおよび安全対策製品メーカー、フェデラル・シグナルでオペレーション担当ディレクターを務めるテッド・ストッダード氏は、来年の同社のプランには仮想化などが含まれているものの、ソーシャル・ソフトウェアについては考慮していないと話す。

 「(同シンポジウムに参加した)企業の多くは、すでに来年の戦略プランを立ててしまっているはずだ。(ガートナーの提言を)検討する価値はあると思うが、優先すべき重要な仕事はほかにもある」(ストッダード氏)

(パトリック・ティボドー/Computerworld米国版)




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