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【事例研究】
RIAで顧客との新たな接点を創造するアスクル
新時代のeビジネスに備える
(2008年06月03日)
RIA技術でWebページの
制約を打ち破る
| 「デザインプロダクションのサイトフォーディーが開発したRIAを見て、AIRとRIAの可能性を改めて認識した」と、Adobe AIR(Adobe Integrated Runtime)採用に至る経緯を説明する小野氏。 |
ASKUL DESKTOPという新たなサービス・プラットフォームの構築に際して、小野氏は長く、適用すべき技術の選定で頭を悩ませていた。
そんな同氏が、最終的にAIRの採用に踏み切った背景には、あるデザイン・プロダクションとの出会いがある。
そのプロダクションとは、SiTE4D(サイトフォーディー)だ。
小野氏は昨年(2007年)7月、あるイベントで、サイトフォーディーによるRIA(AIRで開発されたRIA)のデモを目にする機会を得た。
その当時から、小野氏は、AIRについて一定の知識を有していたが、「AIRを使うことで、何がどの程度改善されるのかを具体的にイメージするのが困難だった」という理由から、「アスクルとしてAIRを採用するのは当面先になる」と考えていた。
ところが、サイトフォーディーによるRIAのデモを目の当たりにした同氏は、AIRの可能性と実用性の高さを強く感じたという。
「サイトフォーディーが披露したRIAの表現力の豊かさ、出来栄えには、目を見張るものがあった。そこで、サイトフォーディーの技術力とAIRがあれば、当社のサービス・プラットフォームの表現力と利便性をともに高められるかもしれないと考えた」と、小野氏は振り返る。
サイトフォーディーが実演したRIAの中で、小野氏が特に注目したのは、そのインタフェースが情報の一覧性に優れ、かつ、直感的な操作環境を実現している点であった。
言うまでもなく、インターネットを介して提供されるアプリケーション(サービス)では、そのユーザー・インタフェースとして、Webブラウザが一般的に用いられている。
ただし、Webブラウザの場合、1つの画面に表示できる情報量に限りがあることから、Webサイトを通じて提供したい情報量が多くなると、Webページを階層化せざるをえなくなり、結果として、サイトの構造が複雑化し、ユーザーにとっての情報の視認性が低下するというネックがある。
それに対して、AIRの場合、ウィジェットに特定分野の情報のみを特化して表示させることで深い階層に埋もれていた情報を、直接ユーザー・インタフェースに表示させることができる。これにより、情報の視認性を飛躍的に高めることが可能だ。
加えて、AIRのようなRIAの技術を用いれば、アプリケーションの操作性を高め、操作中のユーザーのストレスや混乱を極小化することができる。しかも、AIRの場合、アドビの「Flash」や「PDF」などの技術が組み込まれており、それらを用いて、洗練されたデザインのインタフェースを比較的容易に構築できるという特徴も備えている。
そうしたAIR、およびRIAの利点、そして、サイトフォーディーの技術力の高さを評価した小野氏は、サイトフォーディーを、新たなサービス・プラットフォームの開発パートナーとして選定した。
その後、同社との対話・会議を重ねた結果、AIRが新たなサービス・プラットフォームの構築に十分有用であることを確認した。
と同時に、RIA技術を用いたサービス・プラットフォームの開発ノウハウを段階的に蓄積していくために、まずは、アスクルのインターネット・ショッピング・サービスを簡便に利用するためのデスクトップ・ツール群(つまり、現在のASKUL DESKTOP)の開発から着手するという方針を(2007年9月に)固めたのである。
「サービス提供のための総合的なプラットフォームの構築は、われわれにとって初の試みであり、手探りの部分が多かった。そこで、ASKUL DESKTOPの開発を通じて、既存の物販サービスの利便性を高めつつ、サービス・プラットフォームの今後の拡張・新規開発に必要とされる技術ノウハウや情報、およびお客様のニーズを併せて収集していこうと考えた」と、小野氏は言う。


