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【インタビュー】
目指すは、CRMの“デファクト・スタンダード”
注目の国産SaaSベンダー、 シナジーマーケティングのトップが語る戦略と展望
(2008年07月01日)
システムの提供だけでは
SaaSビジネスは成功しない
| SaaSビジネスの成功要因を問われた谷井氏は、「それは、われわれが単なるシステム・ベンダーではなかったこと」と答える |
――ところで、シナジーマーケティングのように、2000年ごろにASPの事業を立ち上げた会社の中には、ビジネス的な成功を見ずに市場から淘汰されたところも少なくない。そうした中で、なぜ、シナジーマーケティングは成功を収めることができたのか。
最大の要因は、われわれが、単なるシステム・ベンダーではなかったからだと思う。
確かに、2000年当時、ASPモデルが(今日のSaaSのように)もてはやされ、われわれのような新興のASPベンダーが数多く登場してきた。
ただし、そうしたベンダーの大半のビジネス・スタイルは、「これがわれわれのシステムです。勝手にご利用ください」というイメージに近かった。
それに対して、われわれの場合、システムはあくまでも道具と見なし、「それをどう使ってもらえば、顧客の期待どおりの効果が生み出せるのか」、または、「われわれのシステムを使って、顧客の本来目的をいかにして達成するか」といった点に軸足を置き、ビジネスを展開してきた。
また、その観点から、われわれは、たとえ月額2万5,000円程度の収入しか得られない案件であっても、営業マンが何度も顧客の元に足を運び、システムやその使用法に関するレクチャーを行ったり、顧客の目的に応じた提案書を作成したりしてきたのだ。
加えて、われわれがASPのビジネスを始動させた当時、メール・マーケティングやCRMというキーワード自体が目新しく、そのためのツールをどう使えばいいのかを知る向きも極端に少なかった。
そのような時期に、システムだけを顧客に渡して、「あとは自由に使ってください」というのでは、ビジネスがうまく回るはずがない。市場から淘汰されたベンダーは、そうした点に気づかなかったのかもしれない。
ともあれ、CMR市場の発展には、顧客の成功事例を増やすことが不可欠だ。また、そうした成功事例がいくつも出てくることで、企業の間に、「ならば、われわれもやってみよう」という流れが生まれ、結果として、市場が伸びていく。
だからこそ、われわれは、顧客に対して手厚いサービスを提供し、成功事例を数多く作り上げることを非常に大切にしている。
――そのようなビジネス・スタイルを取った場合、SaaS/ASPのビジネスで収益を得るまでには相当の時間がかかると思うが。
そうだと思う。実際、ASPビジネスを始めた当初は、われわれもかなりの苦労を強いられ、受託開発の案件などをこなしながら、何とかしのいできた。
もっとも、われわれのシステムの場合、手厚いサポートが必要とされる期間は、顧客による利用開始しから3カ月程度のことで、その後は、顧客サイドできちんと使ってもらえるようになる。
また、当社の顧客が、他の顧客に、われわれのシステムやサービスを紹介してくれるケースも少なくなく、実を言えば、既存の顧客の3分の1程度は、そうした紹介を通じて獲得した顧客なのだ。
――Synergy!の契約件数はどれぐらいなのか。
今年3月末の時点で、800契約強に上っている。


