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[米国]
Yahoo!傘下のZimbra、電子メール・コラボ・スイートの新版を出荷開始
「買収の行方がどうであれ、重要な製品になる」とアナリスト
(2008年02月06日)
米国Yahoo!傘下の米国Zimbraは2月4日、同社の電子メール・コラボレーション・ソフトウェア・スイートの新版「Zimbra Collaboration Suite(ZCS)5.0」を出荷開始した。
同スイートには、コア・アプリケーションである電子メールに加え、ワープロ・ソフトとスプレッドシートが備わっており、文書の作成/共有はもちろんのこと、共同編集もできるようになっている。また、カレンダー、コンタクト管理ソフトウェア、To-Doリストなどのアプリケーションも用意されている。
新版では、電子メール、コンタクト管理、カレンダー、To-DoリストなどをOutlook 2007と同期できる機能が追加された。また、「BlackBerry Enterprise Server」をサポートするなど、モバイル対応も強化され、BlackBerry端末からでも同スイートにアクセスできようになった。モバイル対応については、J2ME(Java 2 Micro Edition)端末、iPhoneといった、すべてのモバイルWebブラウザから利用できるようになっている。
Yahoo!のバイスプレジデントでZimbraの共同創立者でもあるサティッシュ・ダルマラージ(Satish Dharmaraj)氏は、Microsoftが2月1日にYahoo!に対する446億ドルの敵対的買収案を発表する前のインタビューで、「われわれはモバイル分野を重視しており、今後、多額の投資を行っていく」と語っていた。
同氏は、ZCS 5.0でのモバイル対応について、「Zimbraのユーザー企業や教育機関の間では、以前からBlackBerryのサポートを求める声が多かった。また、一般ユーザーからも、J2MEとモバイルWebアクセスのサポートを求める声が多数寄せられていた」と説明。今後、iPhone向けのネーティブ・アプリケーションを開発する計画であることも明らかにした。
米国の調査会社Nucleus Researchのアナリスト、レベッカ・ウェットマン(Rebecca Wettemann)氏は、「エンタープライズ市場の場合、Yahoo!の傘下にいることは必ずしも有利にはならない。しかし、モバイル・アクセスの領域を広げ、また、オフライン環境における作業をサポートすることは、Zimbraがこの市場に訴えかけていくための重要な強化策になる」と指摘する。なお、ZCS 5.0のWebクライアントは、「Zimbra Desktop」を使用してオフラインで作業する機能を備えている。
また、ZCS 5.0には、Flickr、Yahoo! Local、Yahoo! Finance、Yahoo! Searchなど、Yahoo!のサービスとリンクさせるための“zimlet”(ウィジェット)もオプションとして用意されている。Zimbraのテクノロジーは、今年中にYahoo! MailとYahoo! Calendarに統合される予定だ。
ZCS 5.0には無料の「Open Source Edition」と、有料の「Network Edition」(商用版)があり、後者には60日間の無料お試し期間が設けられている。提供方法は、直接ダウンロードしてインストールするオンプレミス型とWebホスティングによるSaaS型の2通りだ。
ZCSのライバルは、オンプレミス市場ではMicrosoft OfficeとExchange、SaaS市場ではGoogle Apps、Zoho、米国Cisco SystemsのWebExである。
Zimbraは現在、70カ国以上で1,100万の有料メールボックスを提供している。顧客には米国Rad Hat、テキサスA&M大学、アイルランドのISPであるEircom、米国ブランダイス大学などが名を連ねる。
Yahoo!は昨年9月に3億5,000万ドルでZimbraを買収し、大きな話題になった。Yahoo!はコンシューマー向けのインターネット市場に特化していることから、当時、Zimbraの顧客の間では、もしYahoo!の傘下に入ったらZCSの未来はどうなるのかと不安視する声が挙がった。
MicrosoftがYahoo!買収に乗り出し、GoogleがYahoo!との提携により買収阻止に動き出した今、Zimbraは再び混乱と不安のさなかにいるはずだ。
Wettemann氏は、「買収の行方がどうであれ、MicrosoftやGoogleにとって、ZCSは自社のコラボレーション/コミュニケーション・ソフトウェアをいっそう拡充するための手段として使われるはずだ」と指摘し、ZCSが戦略的に重要な製品になることを強調する。
「Microsoftが買収した場合は、ZCSを使い、Exchange、Office、Sharepointに早急にWeb 2.0とSaaSの機能を追加するだろう。またGoogleが提携先となった場合も、同じくZCSを使って、Google Appsにオフライン・コンポーネントを追加すると思われる」(Wettemann氏)
(Juan Carlos Perez/IDG News Service マイアミ支局)
- 米国Zimbra
- http://www.zimbra.com/
- 米国Yahoo!
- http://www.yahoo.com/
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