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[米国]
【今週のウォール街】
大手ITベンダーの堅調な四半期決算で、投資家に安堵感
今後景気は緩やかに回復するとの楽観的な見通しも
(2008年04月25日)
4月24日に発表された米国Microsoftの四半期決算は、好材料と悪材料の混在で売上げは微増だったが、ここ数日に発表された米国Apple、米国Yahoo!、米国Sybaseなど大手ITベンダーの決算は、投資家の不安軽減に一役買っているようだ。
昨年7-9月期の決算以来、エネルギー価格の高騰や、住宅市場と金融市場収縮の影響で、米国景気は鈍化していた。それに伴いITベンダーの業績も悪化するのではないかと懸念されていたが、これまでに発表された大手ITベンダーの2008年1-3月期の決算は、おおむね明るい内容となっている。
Microsoftの2008会計年度第3四半期(1-3月期)決算は、純利益が44億ドルと前年同期比11%の減益となった。だが観測筋は、前年同期はVistaの販売の前受け収益で利益が押し上げられていたことから、この減益をあまり深刻視していない。また、同社が発表した2009会計年度通期(6月30日締め)の業績見通しは、売上高が669億〜680億ドル、1株当たり利益が2ドル13セント〜2ドル19セントで、米国Thomson Financialがまとめた金融アナリストの事前予測よりも上回っている。
Appleが4月23日に発表した2008会計年度第2四半期(1-3月期)決算は、売上高が前年同期比43%増の75億1,000万ドルと、アナリスト予測(69億6,000万ドル)を大幅に上回った。
なお、Appleの2008会計年度第3四半期(4-6月期)の1株当たりの利益予想は、アナリスト予測を10セント下回ったものの、「2008年のiPod販売目標1,000万台は達成できる」というApple幹部の発言で、4月24日の同社株は6ドル5セント高の168ドル94セントで取り引きを終えた。
Microsoftによる買収を回避しようと模索しているYahoo!も、好決算を発表した。同社が4月22日に発表した2008会計年度第1四半期(1-3月期)決算は、売上高が前年同期比9%増の18億1,800万ドルで、1株当たりの利益は、アナリスト予測を2セント上回る11セントとなった。
ただし今週のYahoo!の株価は下落傾向にある。その原因は、MicrosoftのCEOスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏が、「Yahoo!の株主が買収価格の引き上げに固執するのであれば、Microsoftは買収提案を撤回することもありうる」との姿勢を示唆したためとだと見られる。
Yahoo!の株価はMicrosoftが買収を提案して以来、10ドル程度値上がりしている。もし買収提案が撤回されれば、Yahoo!の株価は下落すると見られている。
また通信大手の米国AT&Tも4月22日、2008会計年度第1四半期(1-3月期)決算を発表し、純利益が前年同期比22%増の35億ドルとなったことを明らかにした。
今週四半期決算を発表した大手ITベンダーの中で、業績不振が顕著だったのは米国Motorolaだ。同社が4月24日に発表した2008会計年度第1四半期(1-3月期)決算は、携帯電話販売の鈍化が影響し、1億9,400万ドルの純損失を計上した。ちなみに前年同期の純損失も、1億8,100万ドルだった。
Motorolaの決算は、携帯電話市場における競争の激化を象徴しているようだが、携帯電話市場全体に対して懸念が広がるには至っていない。Motorolaは、ここ1年ヒット商品がないことが広く知られており、同社の低迷は、同社独自の失敗に起因していると見られている。
一方、米国Sybaseが4月24日に発表した2008会計年度第1四半期(1-3月期)決算は、メッセージング製品とデータベース製品の販売増により、純利益は前年同期比60%増の2,420万ドルを記録した。一時費用を除く実質的な1株当たりの利益は39セントで、アナリスト予測(34セント)を上回った。同社幹部は好業績の要因として、製品の多角化と事業の国際展開を挙げている。
製品の多角化と事業の国際展開は、業績が好調なITベンダーの共通項目であり、業績を支える原動力でもあるようだ。
ハイテク株の比重が高いナスダック総合指数は今週、大手ITベンダーの好決算を背景に2,400ポイント台を回復した。同指数は3月中旬には2,100ポイント台まで落ち込んでいた。
(Marc Ferranti/IDG News Serviceニューヨーク支局)
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