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[米国]
アドビ、マッシュアップ技術「Genesis」の非公開テストを10月に開始へ
複数のアプリ/サービスを統合する、企業クライアント・ユーザーのための“次世代ポータル”
(2008年09月08日)
米国Adobe Systemsは9月5日、同社が開発を進めているプロジェクト「Genesis」(開発コード名)の非公開テスト・プログラムを10月に開始する計画を明らかにした。Genesisは、単一のワークスペースに複数のアプリケーション/サービスのタスクを統合するデスクトップ・クライアントを提供するためのマッシュアップ技術である。
| Adobe Systemsが運営するGenesisプロジェクトの公式ブログ |
Adobeの法人向け開発担当グループ製品マネジャー、マティアス・ゼラー(Matthias Zeller)氏が、5日に米国サンフランシスコで開催された「Office 2.0」コンファレンスでのインタビューで語ったところによると、Genesisの非公開テスト・プログラムでは、同社の特定の顧客とパートナーにGenesisを提供し、100〜200人のユーザーに試用してもらう計画だ。なお、Adobeによれば、その後、もっと広範なユーザーに対してベータ・プログラムを実施することも視野に入れているという。
Adobeは、企業のクライアント・ユーザーに対し特定のプロジェクトごとに統合されたユーザー・エクスペリエンスを提供するGenesisによって、ユーザーがさまざまなアプリケーションにアクセスする際に複数のウィンドウを開かなくても済むようにしたいと考えている。
同社の構想によれば、ユーザー企業は、Genesisを業務アプリケーションやビジネス・インテリジェンス(BI)、文書、Webアプリケーションへのリンクが集約されたポータルのように利用できる。また、各種のコンテンツは他のユーザーと共有され、インスタント・メッセージング(IM)やVoIP/IP電話、Web会議システムなどのコラボレーション・ツールとの連携もサポートされるという。「企業クライアントのためのマッシュアップ・ツールだ。ユーザーはデスクトップ上にミニ・ポータルを作ることができる」(ゼラー氏)
例えば、ユーザーは、Genesis上で米国Salesforce.comのSaaS型アプリケーションを、米国Microsoftの「PowerPoint」で作成した文書やGoogle検索エンジンによる検索結果などと統合できるようになる。「現在、これらのタスクは別々に動作しており、多くのウィンドウを開く必要がある。それらを、デスクトップ上に常駐する単一のワークスペースに統合するというのがGenesisの発想だ」とゼラー氏は説明した。なお、同氏によると、デスクトップでの操作はドラッグ&ドロップ機能が活用されるが、そうしたGenesisのユーザー・エクスペリエンスは、画像編集ソフト「Adobe Photoshop Express」などの同社の既存の製品からヒントを得ているという。
| 複数のアプリケーション/サービスが統合されたGenesisのデスクトップ・ワークスペース |
また、企業ユーザーやAdobeのパートナー企業によって提供される「コンテンツ・カタログ」という概念もGenesisに採用されるという。Adobeは他のベンダーと提携して、こうしたカタログを開発する計画だ。同社はすでに、BIダッシュボードの開発に関して、ドイツのSAP傘下のBusiness Objectsと提携を結んでいる。「Genesisの全体的なコンセプトは、パートナーやエンドユーザーのエコシステムからコンテンツの提供を受けるというものだ」(ゼラー氏)
Genesisのクライアント版(Windows、Mac OS X、Linuxの各OSに対応)は、「Adobe Flex」で開発され、Flashソフトウェア形式にコンパイルされる。そして、各クライアントのデスクトップにおいて、RIA(リッチ・インターネット・アプリケーション)実行環境の「Adobe AIR(Adobe Integrated Runtime)」の上で動作する。なお、AdobeはGenesisの製品版のリリース期日などを明確にはしていないが、ユーザーへの配布や、コラボレーションの利用は、同社のSaaS型文書管理サービス「Acrobat.com」を介した仕組みを提供する計画だ。
(Paul Krill/InfoWorld米国版)
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