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[米国]
オラクル、ソフト事業好調で増収増益――BEA買収も貢献

悩みは「Fusion」とオンデマンド・ビジネス

(2008年06月26日)

 米国Oracleは6月25日、2008会計年度第4四半期(2008年3-5月期)および2008会計年度通期の決算を発表した。それによると、一般会計基準(GAAP)方式による第4四半期の売上高は前年同期比24%増の72億ドル、また通期の売上高は224億ドルで、世界的な経済不況の中で力強い成長を見せている。

 同社の発表によると、第4四半期の1株当たり利益は前年同期比27%増の39セントで、純利益も同じく27%増の20億ドルを記録。一方、通期では1株当たり利益は1ドル6セントで前年度比30%増を達成、純利益も29%増となる55億ドルとなった。

 米国Thomson Financialがまとめたアナリスト事前予測の平均値は、第4四半期の1株当たり利益が44セント、通期は同1ドル27セントという数字だった。なお、この予測値には特別項目は含まれていない。

 特別項目を除外した非GAAP方式で計算すると、実際の利益はアナリスト予測を上回っている。非GAAP方式での第4四半期の1株当たり利益は47セント、通期の利益は同1ドル30セントとなった。

 地域別に見ると、欧州・中近東・アフリカ市場で順調な成長を見せ、それらを合計した第4四半期の売上高は、前年の19億9,000万ドルから今年は26億8,000万ドルまで伸びている。また、アジア太平洋地域も同様で、第4四半期の売上高は9億8,600万ドルに達した(前年同期は8億1,800万ドル)。南北アメリカ市場も前年同期の30億ドルから今年は35億7,000万ドルへと成長した。

 力強い成長を牽引したのはソフトウェア事業である。同事業の第4四半期の売上高は前年同期比26%増の60億ドルに上った。

 同事業の売上げには、Oracleが今年買収した米国BEA Systemsのライセンス収入9,300万ドルが含まれている。同社CFO(最高財務責任者)のサフラ・カッツ(Safra Catz)氏は電話会見で、「(BEAの買収は)われわれの予想を超える成果だった」とコメントした。

 しかし次の2009会計年度第1四半期には、BEAのライセンス収入は5,000〜6,000万ドルに下がる見通しだ。またこの時期は売上げが鈍るのが通例であることから、1株当たり利益も26〜27セントになるとCatz氏は見込んでいる。アナリストらも同様に1株当たり利益を27セントと予測している。

 OracleのCEOであるラリー・エリソン(Larry Ellison)氏は、同社の将来の見通しを「極めて明るい」と自信たっぷりに強調した。「われわれはデータベース市場全体でシェアを拡大し、首位の座を維持できるだろう。競合他社よりもすぐれた製品を提供しているからだ」

 また同氏は、データベースを大きく革新する内容の発表を今年9月に行うと述べている。ただし、その詳細は明らかにしなかった。

 一方、特定の製品ラインや取り組みに話が及ぶと、Ellison氏の強気な発言も影を潜めた。例えば、多岐にわたる製品ラインの一新を担う「Oracle Fusion Applications」は、長い間リリースが遅れている。同氏はFusionについて、先にリリースされているCRMに焦点を絞った製品に触れるにとどまり、今後の製品リリース予定日は明らかにしなかった。

 Fusion同様、オンデマンド・ビジネスもOracleの期待値に届いていない。2008会計年度の売上高は6億9,400万ドルで、前年の5億5,700万ドルに比べ増えてはいるものの、全体の売上高に対する比率は低いままだ。

 Ellison氏はオンデマンド・ビジネスに関して、欠点修正の機会をうかがっている段階だと述べている。Oracleがオンデマンド・ビジネスに参入して約10年になるが、第4四半期で初めて利益を出したという。

 ちなみに、OracleのライバルであるドイツのSAPは、中小企業向けのオンデマンドERP「Business ByDesign」について、採算が取れるかどうかを十分に検討する必要があるとして、開発計画を見直すことを明らかにしている。

(Chris Kanaracus/IDG News Serviceボストン支局)




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