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[米国] 【ガートナー調査】
管理ソフト大手4社、顧客からは低評価

顧客の3分の1は他ベンダーへの乗り換えを検討中

(2007年05月07日)

 管理ソフト大手の米国BMCソフトウェア、CA、ヒューレット・パッカード(HP)、IBMの4社に対する顧客の評価は「C」または「D」の低ランク――米国ガートナーが最近実施した調査でこんな結果が明らかになった。

 これら大手4社は、ITオペレーション管理市場で一貫して上位を占めている。しかしガートナーは、同社主催のコンファレンスに来場したITバイヤーを対象とした調査(回答者:640人弱)の結果を基に、こうした有力ベンダーに「自己満足に陥ってはならない」とアドバイスしている。

 同調査によると、回答者の40%以上がこれら老舗の大手ベンダーに「C」の評価を付けている。しかも30%近くが、こうしたベンダーのパフォーマンスは「D」ランクに近いとしている。

 「新しい技術/サービス提供アプローチの登場、大手ITインフラ・プロバイダーが進めている管理ソフトウェア機能の取り込みなどにより、こうした業界リーダーの地位は磐石ではなくなっている」と、ガートナーのアナリストは調査リポートの中で述べている。

 ガートナーは、顧客の評価が低い理由の1つとして、管理ソフト・ベンダーが新しい技術を後追いしていることを挙げている。

 例えば、クライアント/サーバ・アプリケーションから多階層アプリケーションへの移行に伴い、アプリケーションのパフォーマンス監視ソフトを手がけるベンダーは、ソフトウェアの設計を変更して、よりダイナミックに変化する環境に対応しなければならなくなった。

 また、ITオペレーション・プロセスの成熟化や自動化に貢献するITIL(IT Infrastructure Library)のようなベストプラクティス・フレームワークが存在する今、特定の問題に対処する製品を提供してきたベンダーは、製品を整理して統合スイートを投入することを迫られている。

 「既存の管理ソフトウェアを、統合された使い勝手の良いスイートとして作り直すには3〜5年かかるだろうし、顧客がそれらを導入するまでにはもっとかかるだろう」とガートナーは指摘している。

 ガートナーの調査によると、こうした中、管理ソフトウェアのバイヤーの約3分の1は、より手ごろな価格と使いやすさを製品に求めており、そのためにベンダーの乗り換えを検討中だとしている。

 「ベンダー側としては、『C』というのは中程度の評価であり、さほど悪くないと思うかもしれない。しかし、それは特に良い評価を受けていないということでもある。したがって、ベンダーは競争にさらされることになり、顧客から切られてしまうおそれもある」とガートナーは調査リポートで述べている。

 ガートナーによると、管理ソフト市場の規模は約100億ドルで、ミドルウェアとアプリケーションの両市場よりもかなり急速に成長している。大手4社は管理ソフト市場で約55%のシェアを握っており、有力ベンダーへのシェアの集中がさらに進む余地がある。

 だが、その一方で、管理ソフト市場での展開をさらに拡大しようとしているEMCやマイクロソフト、オラクル、シマンテックといった他のベンダーにも門戸が開けている。例えば、ガートナーの調査の中で一部回答者(106人)を対象とした「大手管理ベンダーの有力な挑戦者はどの企業か」という設問では、回答者の約35%がマイクロソフトを挙げ、25%近くがオラクルを挙げている。

 ガートナーはマイクロソフトとオラクルについて、次のように述べている。「彼らは大手ソフトウェア・ベンダーであり、彼らのソフトウェアはIT管理にも利用できるだろう。また、彼らは大きなインストール・ベースを持っており、それを機能追加や売上げ拡大に生かすことができる。このことは彼らの管理ソフトウェアについても言える」

 一方、顧客はベンダーの乗り換えを考えているだけでなく、オープンソース・ソフトウェアやSaaS(Software as a Service)などの新しいソフトウェア提供モデルも検討の対象に入れようとしていると、ガートナーは指摘する。実際、同社の調査のうち前述の106人の回答者を対象とした部分によると、過半数の回答者が、大手4社のソフトウェアの代わりにオープンソース製品を使用する可能性があると答えている。

 ただし、オープンソース製品に関しては、約40%が、改善が必要な点として技術サポートを挙げている。また、20%以上が、現在使用中の製品との連携に懸念を表明しているほか、20%近くが、オープンソース・ベンダーの存続が問題になる可能性があるとしている。

 さらに、ガートナーの調査の中で同じく上記の106人の回答者を対象とした部分によると、約44%が、オペレーション管理のためにSaaSの利用を検討すると回答している。だが、これらの回答者はSaaSについて、統合やセキュリティ、機能性の改善が必要であることも認めている。

 「今後登場する可能性のある興味深いシナリオは、SaaSとオープンソースの管理ソフトを組み合わせるというものだ。このシナリオにより、SaaS市場でベンダーの差別化がより明確になる可能性がある」(ガートナーの調査リポート)

 多くのSaaSベンダーは現在、商用ツールをほとんどカスタマイズせずに利用して、管理サービスを提供している。ガートナーはSaaSベンダーに、オープンソース・コードに手を加えることで差別化を図ることを勧めている。ただし、そうしたからといって、SaaSとオープンソースに関する懸念材料がすべて解消されるわけではない。

 「ほとんどのSaaSとオープンソースの管理ソフトはポイント・ソリューションにすぎず、機能の幅広さという点では業界大手のツールに劣る。これは注意すべき重要な点だ」(同)

(デニス・ドゥビー/Network World オンライン米国版)




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