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サーバ統合

[米国] 【SNIA調査】
ストレージ・ユーザーの悩みは統合よりアップグレード

企業ユーザーの多くが製品間の相互運用性を重視

(2007年04月19日)

 ストレージ業界団体のSNIA(Storage Networking Industry Association)のエンドユーザー協議会(EUC)が実施した第3回年次調査結果から、ストレージ・ユーザーが新規ハードウェアの統合よりも相互運用性とアップグレードを重視していることが明らかになった。

 「ストレージの相互運用性――何が問題なのか」と題した調査結果が4月18日、米国のサンディエゴで開催されているComputerworld 米国版主催の「Storage Networking World(SNW)」コンファレンス(4月16〜19日)で発表された。

 同調査には、過去1年間のエンドユーザーの最大の悩み、新技術に対するストレージの障害、相互運用性およびストレージ製品のテストに関する諸問題に関する項目が含まれている。

 今回の調査ではっきり浮き彫りになったのは、マルチベンダー・ストレージ環境での相互運用性の問題を突き止めるために、ユーザーがいかに苦労しているかである。

 EUC統括委員会のノーマン・オーウェンズ委員によると、相互運用可能なソリューションであれば予算をもっと投入してもかまわない(追加額の平均は7.6%)とする回答が62%に上っており、相互運用性に欠ける製品は避けたいとする回答も23%あった。ちなみに、どうするかわからないという回答は10%、気にしないという回答は5%だった。

 SNIAの理事会長、ヴィンセント・フランセスシーニ氏は、相互運用性の問題が改善されれば、ユーザーはコスト節約のために、IT環境に複数のベンダーの製品を採用することになるとしたうえで、「こうしたコスト・メリットは統合と運用管理の難しさによって相殺されてしまう可能性もある」と警鐘を鳴らす。

 同氏によると、サンフランシスコに本拠を置くSNIAは、ストレージ・マネジャーとストレージ管理者がマルチベンダーのストレージをスムースに展開できるよう、将来的にストレージ・リソース管理のベスト・プラクティスを策定する計画を持っているという。

 EUCの調査では、ストレージ・ユーザーに今抱えている悩みやだれが相互運用性を求めているか、どういう相互運用性を重視するかについても質問している。また、コンポーネントのインストールとメンテナンスに要する時間およびコスト、ハードウェアとSAN(Storage Area Network)のアップグレード頻度、アップグレードで問題を無事に解決できたかどうかもたずねている。

 SNWコンファレンスで参加者の間で最も議論を呼んだのはアップグレードの問題である。

 今回発表された調査結果でも、エンドユーザーは新規ハードウェアの統合よりもアップグレードに悩んでいることが明らかになった。ベンダー推奨の修正策のうち、問題を正しく解決したのは半分しかないという。それどころか、ベンダーの言うとおりに修正してかえって状況を悪化させたと回答した割合は25%にも上っている。

 メイヤー(ミシガン州グランド・ラピッツ)のネットワーク/ストレージ・マネジャー、ドット・ブルネット氏は、「アップグレードが計画どおりに進むケースは多くなく、かなり手間取る」と語る。

 「本来なら簡単にできるはずのアップグレードの作業で最悪の結果を招いたケースをいくつか見てきた。今のアップグレードはグループとして行うことが多い。VoIP、ストレージ、システム、ネットワークといったさまざまな部門の担当者が共同で行うなど、その作業は10〜15年前に比べてはるかに複雑化している」(同氏)

 アップグレードよりも、容量、プランニング、拡張性のほうが気になると語るヤフーのストレージ・アーキテクト、マルセラス・テイバー氏は、ストレージ・ベンダーは問題を解決しようとして、実際には必要のないアップグレードを提案することがあると指摘する。

 「ベンダーはあれこれ推奨するが、もともと彼ら自身がトラブル・シューティングを怠っていたのが原因であることが多い。彼らはテクノロジーを甘く考えており、修正策が間違っていることも少なくない。修正策に『v7.05にアップグレードしてください』と書かれていても、必ずしもアップグレードすることが現実的な策とは限らない。ベンダーにはもっと奥深くまで分析してほしい」(同氏)

 テイバー氏は、今後は相互運用性が足枷になるかもしれないと前置きし、「シスコとブロケードには早く和解して協力する関係になってほしい」と忠告する。また、ネットワーク・アプライアンスにも統合に力を入れてほしいと指摘する。「まだまだやるべきことはたくさんあるはずだ」

 EUCの調査で取り上げられたストレージの障害としては、相互運用性と統合のほか、ベンダーのロードマップへの強い依存、OSベンダーとハードウェア・ベンダー間のサポート、膨大な認証テスト、そしてベンダーと製品の併合がある。テストに関しては、時間に余裕があれば実施すると回答した割合が30%に上っており、常にテストするとする回答は17%であった。

 SNSを運営するフェースブックのストレージ・アーキテクト、ブレーク・ゴリハー氏は、ユーザーは自分たちの個別のニーズにもっと対応するよう、ベンダーに製品の改善を強く訴えていくべきだとアドバイスしている。

 「私は以前からベンダーに要求を伝えるようにしてきた。製品にこういう機能があればその製品をもっと購入すると説得することで、ベンダーのロードマップに影響を与えることが可能になる。他のユーザーもそうだと知れば、ベンダーはすぐにでも機能の開発に取り掛かるだろう」(同氏)

 SNWコンファレンスの出席者の多くが表明した大きな懸念として、もう1つスタッフの問題がある。多くのユーザーに共通する悩みは、IT部門とビジネス部門を手助けできる資格を持ったストレージ・スタッフが不足していることだ。

 「今抱えている最大の問題は、ストレージに詳しい人材が足りないことだ。なかなか適任者を見つけることができず、外部の業者に目を向けざるを得ない。ストレージに精通した人材を確保する難しさには正直参っている」と嘆くブルネット氏は、アウトソーシングによって多くのITスタッフが仕事を失うはめになることも危惧している。

(ブライアン・フォンセカ/Computerworld オンライン米国版)




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