【 ここから本文 】

サーバ統合

ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Slashdotにタレコむ イザ!ブックマークに登録 Twitterでつぶやく
print 印刷用ページの表示


サーバ統合

データセンター内をさまよう“幽霊サーバ”を暴き出せ!

存在していないはずなのに金だけは食う、やっかいものの正体とは

(2008年02月01日)

今、世界中のデータセンターで、“幽霊サーバ”を巡って“ゴーストバスターズ”が活躍しているのをご存じだろうか。幽霊サーバとは、IT資産台帳からは消されているはずなのに、データセンター内に存在しているサーバのことだ。あるいは、極端に稼働率の低いサーバを指す場合もある。そして、ゴーストバスターズとは、こうしたIT資産を特定するための資産管理システム(とそれを使うITスタッフ)のことである。本稿では、IT資産管理者を悩ます“幽霊サーバ”の実態を“白日の下にさらす”ことにしたい。

Darrell Dun
Computerworld米国版

なぜ“幽霊サーバ”が生まれるのか

 業界有数のITサービス・プロバイダー、英国Fujitsu Services(富士通サービス)が、先ごろ自社のIT資産を徹底的に調査してみたところ、すでに過去のものになっていたはずの“思い出”が、大量に掘り起こされることになってしまった。

 「とうに処分したと思い込んでいたIT機器が、数年もの間、床に置きっぱなしにされていた」と、そのときの状況を、怒りを込めて語るのは、同社でグローバル・データセンター・デリバリー・マネジャーを務めるマーク・スコット(Mark Scott)氏だ。

 「しかも、調査を進めるに従い、それらの機器のリース代や保守管理料金を、その数年の間、継続して支払っていたこともわかった。さらには、データセンターからきちんと撤去されていた機器のリース代や保守管理料金を支払っていたというケースさえあった」(同氏)

あなたの会社のデータセンターにも“幽霊サーバ”が潜んでいるかもしれない

 こうした“幽霊サーバ”を抱えているのは何もFujitsu Servicesだけではない。忘れられた機器は、業績改善のためには何の役にも立たないが、コストだけは食い続けるという、どんな企業にとっても厄介な、“電子ゾンビ”的存在なのである。

 また、幽霊サーバの多くは、幽霊と言うくらいだから資産台帳には記載されていない。それにもかかわらず、貴重なスペースを占領し、大量の電力を消費する。場合によっては、Fujitsu Servicesのケースのように、リース代や保守管理料金が払われ続けていることもある。

 そんな幽霊サーバが、多くの企業で見られるのはなぜだろうか。米国Gartnerのアナリスト、ジョン・フェルプス(John Phelps)氏は、その理由を次のように指摘する。「規模が大きく、事業を多角的に展開している企業ほど、単一のグループあるいはテクノロジー・プラットフォームですべての資産を管理することは難しい。そこに幽霊サーバが生まれる余地がある」

コストがかさむだけでなく、エネルギーも浪費

 米国Sun Microsystemsは、同社の顧客企業2社の大規模データセンター事例と、多くの顧客から収集した情報とを分析・検討した。その結果、大企業に設置されているサーバの8〜10%が、用途が特定できない状況に置かれているとの結論を得た。ちなみに、2カ所のデータセンターのうちの1カ所では、インストールされている1,800台のサーバのうち150台が、もう1カ所では3,500台のうち354台が幽霊サーバであると判定された。

 Sunは、自社で運用しているサーバについても、同様の調査を行ったという。システム性能評価ツールを使って、1カ月間にわたり、CPUの利用率やI/Oおよびネットワーク・トラフィックを計測し、稼働率がゼロのマシンを割り出したのだ。

 同社のサステイナブル(持続可能な)コンピューティング担当ディレクター、マーク・モンロー(Mark Monroe)氏によれば、その後、疑わしいサーバを業務から90日間外して観察してみたところ、60%のサーバは恒久的に業務から外しても支障がないことが判明したという。こうしたことから、現在、同社では四半期に1度の割合で資産の稼働状況を計測することにしている。

 「利用していないインフラが存在していることを担当者に認めさせるのは、簡単なことではない。しかしながら、そうした状況を放置したままにしておいたのでは、コストはかさむし、無駄も出る。一方で、CIOにしてみれば、何百万ドルもの資産を眠らせたままにしていたことを認めれば、クビにすらなりかねないから、その事実を認めようとはしないだろう。われわれとしては、現状について彼らと直接話をし、『何も手を打たなければ状況はさらに悪化する』ことを認めさせたうえで、彼らが汚名返上を図る手助けをするのがよいと考えた」(Monroe氏)

 1台のサーバを3年間稼働させるのにかかるコストは、そのサーバの購入価格を上回る。したがって、幽霊サーバを放置すれば、もちろん予算的にも悪影響があるわけだが、それだけではなくエネルギーを無駄に消費することにもなる。そのため、「浪費を強いる無駄なリソースを見極め、取り除くことこそがグリーンITの要諦だ」と主張する関係者は、Monroe氏をはじめ多数存在する。


 |12 > 次のページへ



関連記事

▲ページの先頭へ戻る


キャッチアップ

システム統合の着眼点と考慮点

求められるのは「ビジネスとの統合」と「アーキテクチャの統合」

重要アプリの仮想環境への移行、サーバ担当マネジャーは総じて消極的

重要性・機密性の高いアプリほど仮想化技術の適用外に

グリーンITでIT部門がなすべきこと

「地球にやさしいIT」に向けた多角的なアプローチを実践する

データセンターの管理に問題あり――5割近くがコンフィギュレーション情報を把握せず

ITIL適用の遅れが一因

企業IT支出の最優先項目はサーバの「統合」と「仮想化」

優先投資項目の順位に大きな変化が

ストレージ・ユーザーの悩みは統合よりアップグレード

企業ユーザーの多くが製品間の相互運用性を重視

データセンター最適化

データセンター内をさまよう“幽霊サーバ”を暴き出せ!

存在していないはずなのに金だけは食う、やっかいものの正体とは

データセンターの刷新に取り組む米国ユーザー

緊急の課題は冷却の効率化とデータ処理増大への柔軟な対応

データセンターに効く「局所集中型」の冷却システム

冷却効率向上と電力コスト抑制を両立

“グリーン・データセンター”を構築せよ

省エネを実現するために踏むべき7つのステップ

高可用システムの根幹を成す「物理インフラ」を再点検する

データセンターの「立地・建築・設備」やサーバ・ルームの「電力/熱問題」に着目

「液体冷却」時代を迎えるデータセンター

課題は標準冷却仕様の“不在”

データセンターは第2世代へ

ITスタッフに求められる新たな役割

サーバ統合研究

ブレード・サーバ導入の機は熟したか

将来展望と企業ユーザーの導入メリットから考察する

クアッドコア・プロセッサのメリットをあらためて検証する

サーバ統合の最適化で企業ITが変わる

ブレード・サーバ導入の落とし穴

データセンター側の受け入れ態勢に抜かりはないか?!

サーバ・コンソリデーションの「計画ステップ」と「交渉ステップ」

綿密な計画を立てたのち、ベンダーから有利な契約条件を引き出す

設備・設計から考えるデータセンターの「電力供給と冷却」

米国企業3社は“電力食いのヒート・アイランド”にどう立ち向かったか

サーバ仮想化

IT部門の3分の2が2009年までに仮想化技術を導入

「仮想化ベースの戦略的なITインフラ構想に移行する動きも広がる」

仮想化導入前に自問すべき10のポイント

技術的「準備度」や事業目標の「認識度」を診断する

仮想化を巡る8つの課題

性能、セキュリティ、ライセンス、ストレージ……

サーバ仮想化技術を整理する

完全仮想化か、擬似仮想化か、それともOSレベルの仮想化か

注目度を増すサーバ仮想化──米国企業の導入・活用の実態に迫る

ユーザー調査に見る仮想化技術の課題と現実

仮想マシンをいかに管理するか

機能不足のツールを使いこなす

Weekly Ranking

集計期間:11/26〜12/02



Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国