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ソフトウェア開発

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【解説】
SOAを効率的に管理する「10のツール」

成功の秘訣はガバナンス・クオリティ・マネジメントにあり

(2008年03月21日)

サービスの再利用性といった面で開発者の支持を集めるSOA(サービス指向アーキテクチャ)であるが、その反面、常に付きまとうのが管理における“複雑さ”の問題である。ここをないがしろにしていると、苦労して導入したSOAもITインフラの中でうまく機能しない可能性もある。本稿では、SOAが抱える管理面での問題を解決してくれる“すぐれモノ”たちを紹介する。SOAの導入を検討しているITマネジャーは、ここでの情報を参考にしたうえで、プランニングを行っていただきたい。

Denise Dubie
Network World米国版

SOA導入には管理ツールが不可欠

 「管理ツールの多くは、SOA環境で利用できるほど洗練されていない」と語るのは、建設業者のWashington Group International(米国アイダホ州ボイジー)でアプリケーション統合マネジャーを務めるリッチ・コルトン(Rich Colton)氏だ。「管理ツールは、この点で大きく後れを取っていた。SOA基盤を管理する必要性はだれもが口にするが、それよりもまずはその基盤にどういうリソースが必要なのかを理解することが先決だ」(同氏)

 複雑なSOAの性質上、ネットワーク監視だけでは不十分であり、ITマネジャーは「ガバナンス」「クオリティ」「マネジメント」に関する各ツールを活用する必要があると、アナリストらは指摘する。

 米国Forrester Researchのアナリスト、ランディー・ヘフナー(Randy Heffner)氏は、「大企業のITマネジャーは、SOAのどの部分を利用し、どの部分を管理したいのか、今すぐ明確にすることだ。基本的に(SOA環境の管理には)1つの製品を採用しただけでは不十分であるケースが多い」と語る。「SOAを戦略的に導入する場合、遅かれ早かれ堅牢なSOA環境の管理が不可欠になり、それ相応の機能を得るには複数の管理ツールを購入せざるをえなくなるはずだ」(Heffner氏)

 サービス指向のアプローチにはさまざまな利点があるものの、現実問題としてSOA環境およびSOAアプリケーションはきわめて複雑である。そのため、プランニングから導入・運用、その後のメンテナンスに至るまで一貫してSOA環境を管理できるツールが必須となる。

 こうした複雑さをビジネスに結び付けようと、ベンダー各社はSOA環境の管理という“難題”に本腰を入れて取り組んでいる。SOAライフサイクルの中で限定的な機能だけを扱うベンダーもあれば、SOAライフサイクル全体を網羅しようというベンダーもあり、その取り組み方はベンダーごとにさまざまだ。

 ここからは、複雑なSOA環境を効率的に管理可能な「10のツール」を紹介する。SOAの導入を検討している、もしくはすでに導入済みの企業であっても、ぜひとも参考にしていただきたい。

1. 米国AmberPoint
「SOA Management System」

■製品の特徴
画面1:米国AmberPointの「SOA Management System」。ポリシーをベースにしたSOA環境のランタイム・ガバナンスを実現する

 SOA Management System(画面1)は、ポリシーに則したSOA環境のランタイム・ガバナンスを実現するソフトウェア・スイートである。実稼働環境でSOAのパフォーマンスを高めることが可能な各種アプリケーションで構成されている。同スイートは、ランタイム・リポジトリ、サービス・ネットワーク・モニタリング、SOAセキュリティ、サービスレベル・モニタリングなどの多様な機能を備えている。

■AmberPointのSOA管理ビジネス

 ForresterのHeffner氏は、SOAとWebサービス管理についてまとめた2006年のリポートで、「AmberPointは、SOA環境の管理に最適な幅広い統合ソリューションを提供している。同社の製品はスタンドアロンとして利用できるほか、他のSOAおよびIT管理基盤と統合することも可能だ」と記している。

■AmberPointの概要

 AmberPointは、Webサービス管理の複雑さを軽減することを目指し、2001年にEdgility Softwareとして設立した。2002年5月、琥珀(Amber)の中からDNAらせん構造が発見されたときに使われる“Amber Point”という言葉にヒントを得て社名を変更。同社によると、分散型Webサービスの容易な管理方法について研究・開発しているときに、この社名が生まれたという。

 同社の社長兼CEOは、Forteのセールス担当バイスプレジデントと、Sun Microsystemsのソフトウェア製品/プラットフォーム部門担当バイスプレジデントを務めていたジョン・ハビンガー(John Hubinger)氏だ。同氏は、同社の創業者でもある。

 また、同社はこれまでベンチャー資金として4,140万ドルを集めている。

■主な顧客企業

 BT Group、H&R Block、Motorola、米国国防総省など。

2. 米国BMC Software
「AppSight」

■製品の特徴
画面2:米国BMC Softwareの「AppSight」。同社は、管理ソフトウェア・ベンダーとして業界でもトップ4に入る

 AppSight(画面2)は、アプリケーションの問題を軽減/除去することで、SOAを実装する際に起こる各種問題を自動的に解決することができるソフトだ。同ソフトは、問題解決に使われるデータとメトリクスを利用することで、問題の再発やその解決策を見つけ出し、ユーザーの手間を減らすことが可能である。

■BMCのSOA管理ビジネス

 管理ソフトウェアを提供するベンダーとして業界でも上位4社に入るBMCは、2006年5月に1億5,000万ドルでイスラエルのIdentify Softwareを買収した際、同社のビジネス・サービス管理ポートフォリオにAppSightの技術を取り入れた。AppSightは、BMCのパフォーマンス管理技術と連携して、開発からユーザー・デスクトップに至るまで、SOAおよびWebサービス・ベースのアプリケーション性能を最適化することができる。

■BMCの概要

 BMCは1970年代後半、ヒューストン地区でプログラミング業務を請け負う合名会社として誕生した。社名は3人のパートナー(Scott Boulett、John Moores、Dan Cloer)の頭文字を取ったものだ。

 現在のCEOはロバート・ビーチャム(Robert Beauchamp)氏である。同社は先ごろ、ITプロセス自動化ベンダーの米国RealOpsとアプリケーション・パフォーマンス管理ベンダーの米国ProactiveNetを買収し、製品強化を図っている。2007会計年度(2007年3月31日締め)の売上高は16億ドル。

■主な顧客企業

 Clal Insurance、Community First Bankshares、Cox Communications、Mary Kayなど。

3. 米国CA
「Wily SOA Solution」

■製品の特徴

 Wily SOA Solutionは、アプリケーション管理製品を手がける米国Wily Technologyを2006年にCAが3億7,500万ドルで買収して手に入れた製品である。Webサービスのパフォーマンスやその可用性、クライアント・マシン上でのアプリケーション性能およびSOA環境における各種コンポーネントをモニタリングすることができる。

 同ソフトウェア・スイートには、ESB(Enterprise Service Bus)やポートレット、WebサービスといったSOAコンポーネントを自動検出するアプリケーションに加えて、SOA環境内の各種コンポーネントにまたがってSOAトランザクションとそれぞれの依存関係をマッピングしたり、担当スタッフにパフォーマンス上の問題を警告したりするアプリケーションが含まれている。

■CAのSOA管理ビジネス

 Wily Technologyの技術を取り込んだことで、CAはアプリケーションとWebサービスの管理だけでなく、SOAコンポーネントとパフォーマンスの管理にも対応することができるようになったと、アナリストらは述べている。アナリストの間で特に評価が高いのが、Wily SOA SolutionがSOAの要素を検出し、トランザクション・レベルでパフォーマンスをモニタリングできる点だ。

 米国Enterprise Management Associatesでアナリストを務めるジュリー・クレイグ(Julie Craig)氏は、「Wily SOA Solutionは、複数のコンポーネントにわたって個々のトランザクションを検出/監視することができる。そのため、Webサービスのパフォーマンスと信頼性を高めるには最適なスイート製品だ」と絶賛している。

■CAの概要

 CAが設立されたのは1976年だ。ここ10年は会計方式を巡って当局の捜査を受けており、その影響で経営陣が退陣したばかりか、なかには有罪判決を受けた者もいた。しかし、現在は元IBMのジョン・スウェインソン(John Swainson)氏の下、サービス面での悪評を取り払うとともに、エンタープライズ分野でのITマネジメント製品群の改良を進めている。

 2007会計年度(2007年3月31日締め)の売上高は39億ドル。アナリストらの話では、CAはBMCと同様に、ビジネス・マネジメント事業の拡大を指向しているOracleなどから買収の標的にされているという。

■主な顧客企業

 Amdocs、Bear Stearns、FedEx、GEICO、Home Depot、Intel、Pacific Gas & Electricなど。


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