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【JavaOne 2002】
進化と成熟と――Javaテクノロジー2002

7年目を迎え、原点回帰したJavaOne

(2002年03月30日)

マクニーリ氏登場「Javaは勝った。そして今後も勝ち続ける」

 2日目、サンの会長兼CEO、スコット・マクニーリ氏が基調講演に登壇した(写真7)。同氏は昨年のJavaOneは「欠席」しており、2年ぶりの登場となる。マクニーリ氏は、JavaOneの流儀に従い、カジュアルなジーンズ姿でステージに上がると、スルツ氏と同様、JavaOneがディベロッパーおよびコミュニティのためのイベントであることを再確認しようと語った。「技術革新とコミュニケーションのパワー、そしてディベロッパー、コミュニティの固い意志によって、JavaOneはここまで大きく成長してこれた。つまり、“Java WON”、Javaが勝ったということだ」。この「勝利宣言」で、ホールを埋めた来場者からは大きな拍手と歓声が沸き起こった。

写真7:2年ぶりにJavaOneのステージに上がったスコット・マクニーリ氏は、「Java Won!」と勝利宣言

 マクニーリ氏は、7年目を迎えたこのコンファレンスを振り返った。「1995年に実施した第1回目のJavaOneにはおよそ6千人が参加した。そして昨年初めて開催したJavaOne Japanには、7千人を超えるディベロッパーが集まったのだ。そして今日も、不況といわれているなか、参加登録費を払ってこれだけの人が来てくれた。JavaOneは間違いなくナンバーワンの開発者会議である」

 マクニーリ氏は、Javaは今後も勝ち続ける、として、その理由は、Javaがコミュニティが支えるオープンなプラットフォームであることにほかならないと語った。「JCPのメンバーが協力し合うことで、さまざまな技術が導かれる。また、JCPには、Javaの成功を願うパートナー企業からも有益なアドバイスが多数もたらされる。こうした動きから革新が生まれるのである」(マクニーリ氏)

真のオープンソース化に向けて大きく前進するJava

写真8:米国アパッチ・ソフトウェア・ファウンデーションの副代表、ジェイソン・ハンター氏(中央)。Javaが真のオープンソース化に向けて動き出した

 マクニーリ氏は、ある1人のゲストをステージに招き、前日のジンゲル氏の「予告」どおり、今回のJavaOneにおいて最も重要な発表を行った。その発表とは、JCPに提出されたすべてのJSRについて、策定された仕様のリファレンス実装を、Apacheソフトウェア・ライセンス規約に基づいてオープンソース化するというものだ。ステージに上がったのは、米国アパッチ・ソフトウェア・ファウンデーション(ASF)の副代表、ジェイソン・ハンター氏である(写真8)。同氏は、ASFにおいてJCPの代表を務めている人物だ。

 「ASFはサンの要請を受け、JCPにはスタート当初から深く関わってきた。例えばJakartaプロジェクトのTomcatなど、今ここに集まっているディベロッパーの中にも、ASFで生まれた技術を使っている方が多いことと思う。ただし、JCPとASFの間の協力体制にはいくつかの問題が存在する。ライセンスの問題、仕様の機密保持の問題、それから互換性や可用性のテストに要するコストの問題などである」

 これまでASFはサンに対し再三、ハンター氏が述べたようなJCPの問題点を指摘し、改善を要求してきた。ハンター氏によれば、今回の合意を迎えるに当たって両者は、Javaにとっての理想を目指して、こうした障害を少しでも取り除いていこうと歩み寄り、各問題点の解消に取り組んできたという。「特にこの2カ月、われわれは寝る間も惜しんでこの作業にあたった。今、私は、Javaの将来にとっての快挙をこの晴れの舞台で発表できる喜びをかみしめている」(ハンター氏)

 すべてのJSRがオープンソース・ライセンスの下で提出できるようになったことに加えて、ハンター氏は、今後は各種のテスト・キットに関してもオープンソース・ライセンスが適用されるようになるかもしれないと述べた。また、サンは、ASFや学術機関などの非営利団体で開発を進めるJavaディベロッパーに対して、研究開発コストと人的リソースの両面でサポートを提供していくとしている。

 これまでサンは、外部の者による互換性を欠いた実装によってJavaの「品質」が劣化することを常に警戒し続けてきた。そして、こうしたサンのあまりにも頑なな姿勢に、オープンソース・コミュニティの開発者の多くは疑問を感じ、批判的であったのは事実だ。だが今回の発表でサンは、オープンソース・コミュニティからの信頼を得て、有能な人材を活用する道を開いたと言える。

 「今回、われわれはこの大きな問題を解決したことで、Javaコミュニティをより緊密で、より大きなコミュニティに発展させるチャンスを得たことになる」(マクニーリ氏)


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