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[米国]
「SaaSプロバイダーは過去のASPの失敗を繰り返さない?」──Web 2.0がASPを変える
(2006年03月03日)
1990年代後半、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)モデルがもてはやされ、ベンチャー・キャピタルなどが多くの資金を投入したが、その取り組みの多くは結果として成功しなかった。
しかし、米国カリフォルニア州ナパで3月1日〜3日に開催された「Software as a Service(SaaS)Summit」では、業界のリーダーやアナリストの多くが、SaaSプロバイダーと呼ばれる新世代のASPが成功する可能性はきわめて高いと指摘した。
SaaSの支持者らは、高速インターネット・アクセスが手ごろなコストになってきたことや、Webを使ってビジネスを行うことに対する顧客の安心感が増していること、ITベンダーがオープン標準への対応に意欲的なことなどを背景に、SaaSが発展するための環境が整ってきたと説明する。
ウォール・アソシエイツのアナリスト、エイミー・ウォール氏は、かつてのASPが市場を開拓していた時代に比べて、(少なくとも米国では)ブロードバンド・インターネット・アクセスが普及したことで、企業はより簡単かつ経済的に、Web経由でアプリケーションにアクセスできるようになっているとし、「このことがSaaSの需要を喚起している」と述べた。
さらに同氏は、ITシステムを購入、維持するコストが高く付く場合があることから、ソフトとネットワークの管理を他社にゆだねることへの企業の抵抗感は薄れているとも指摘する。
また、人々は以前よりも安心感を持ってWebを使った取り引きを行うようになっており、この傾向も現在のSaaSプロバイダーの成功の要因になると、SaaSベンダーのディポスコの幹部クリス・クラーク氏は語る。
顧客はオンライン・バンキングなど一般的な取り引きをWeb経由で行うようになっており、大成功を収めているセールスフォース・ドットコムのCRMサービスのようなWebベースのビジネス・サービスを受け入れる下地ができている、と同氏は見る。
ここ数年のオープン技術標準化の進展や、IBMやマイクロソフトなどの企業がシステムの相互運用に意欲的であることも、SaaS市場の成長の追い風となっている。
ビジネス・オブジェクツのエンジニアリング担当シニア・ディレクター、サル・ビスカ氏は、XMLなどのWebサービス標準が開発されたことにより、Webは、転送メカニズムからサービス構築のプラットフォームへと発展しており、こうした現象を総称してWeb 2.0と呼ぶようになったと語る。
こうした標準技術はWebベースの開発を変えただけでなく、企業がソフトウェアの相互運用性を高めるためにも使われており、このことがSaaSの技術的成功の前提条件になると指摘する。
「われわれエンタープライズ・ベンダーはWebへの対応推進を迫られる中で、コンポーネント化とサービス指向にいっそうの重点を置いてシステム構築に取り組んでいる」(同氏)
(エリザベス・モンタルバノ/IDG News Service サンフランシスコ支局)



