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[米国]
「Javaのオープンソース化は市場機会拡大につながる」──米国サンCEO、シュワルツ氏が指摘

【2006 JavaOne Conference リポート】

(2006年05月17日)

米国サン・マイクロシステムズ 社長兼CEO ジョナサン・シュワルツ氏

 米国サン・マイクロシステムズが5月16日、サンフランシスコで開催された「2006 JavaOne Conference」で発表したJavaテクノロジーのオープンソース化計画は、「Java開発者に選択の自由を与えることが、サンのビジネス成長のカギになる」というサンの社長兼CEO、ジョナサン・シュワルツ氏の考えを反映したものだ。

 JavaOne初日の基調講演後、シュワルツ氏は、報道関係者に対し、「Javaテクノロジーをオープンソース化することで、Javaに関与する人が増え、市場機会が拡大する。次に何が起こるかわからない──それこそがオープンソースの最大の魅力だ」と語った。

 また、同氏は(売上高は改善方向にあるものの)純損失を計上し続けている同社のバランスシートに関する質問に対して、「開発者コミュニティでの成功が、売上げに反映されるまでには時間がかかる」と説明した。

 トロント大学のシステム開発者、ハルーン・ラフィク氏は、Javaのオープンソース化により、開発者たちがJavaのソースコードにアクセスできるようになることを懸念している。「サンがJavaのコントロール権を手放した結果、Javaの互換性が失われ、複数のプログラム実装が困難になることは好ましくない」と同氏は指摘する。

 サン幹部もコードの枝分かれは避けたいと考えており、コードを公開する前に対処しなければならない問題の1つとして挙げている。また、サンはオープンソース化の具体的なタイムテーブルの明示にも慎重な態度をとっており、シュワルツ氏は「できるかぎり早期にリリースすることを目標としている」と述べたが、サンの幹部たちは、オープンソース化を実施する前に、できるだけ多くの関係者の意見を聞かなければならないと語っている。

 ある電力会社(匿名)のインテグレーション・アーキテクト、マシュー・ジンサー氏は、「Javaのオープンソース化は、既存のJavaユーザーに、実用上何のメリットももたらさない」と指摘する。同氏は加えて、「現在、Java開発者が利用するツールの多くがオープンソース・ソフトウェアであり、サンはそうした動きを受け入れたのだろう」と述べている。

 サンが自社の技術をオープンソース化すること自体は特に意外なことではない。というのも、同社はこれまで、Solaris OSのオープンソース版提供(昨年)や、マルチスレッド処理対応の8コア・チップ「UltraSPARC T1」の仕様公開(今年1月)など、さまざまな技術のオープンソース化を推進してきたからである。

 オープンソース化が予定されている製品には、「Sun Java System Message Queue」(コミュニティ版「Open Message Queue」)、「Sun Java Composite Application Platform Suite(Java CAPS)」のBPEL(Business Process Execution Language)エンジン、.NET上でのJavaアプリケーション実行を可能にする「WSIT(Web Services Interoperability Technology)」などが含まれる。

 なかでもBPELエンジンは、サンが昨年シービヨンド買収によって獲得したものである。米国カレント・アナリシスのアナリスト、ショーン・ウィレット氏は、「シービヨンドのBPELエンジンには多数の機能が備えられているため、オープンソース化されれば、即座に有力な製品の1つとなるだろう」と指摘する。

 また同氏は、「Sun Java System Portal Server 7」も、オープンソースで提供されている他のポータル技術より機能が豊富なので、やはりオープンソース・コミュニティで人気を集める可能性が高いとしている。それ以外のオープンソース化対象には、「Sun Java Studio Creator」、「NetBeans Enterprise Pack」がある。

(パトリック・ティボドー、ヘザー・ヘイブンステイン/Computerworld オンライン米国版)




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