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ソフトウェア開発

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[米国] 【JavaOne 2006】
重点課題はコミュニティ、オープンソース、イノベーション――“次の10年”に向かうJavaテクノロジー

Javaジャーナリストの星暁雄氏が2006年のJavaOneで注目したトピック

(2006年05月19日)

動的言語をJVM上で実行させる試み

 一方、Java技術とJava以外のプログラミング言語をどのように共存させ、結び付けるか。このような趣旨に基づくデモや技術セッションも目立った。背景としては、Webアプリケーション構築の現場で動的言語の存在感が強まっていることがある。例えば、日本発のRubyは、同言語上に構築された高生産性Webフレームワーク「Ruby on Rails」の登場により、非常に注目を集めている。

写真4:JVMの動的言語であるGroovyのデモでは、ExcelのグラフをGroovyのスクリプトによって表示させ、Swingアプリケーションと連動させた

 Java技術の上での動的言語への対応として、JVM(Java仮想マシン)上の動的言語であるGroovy(写真4)や、Python言語処理系のJython、同じくRuby言語処理系のJRubyなどが開発されている。ただし、JVM上の動的言語サポートには性能上の問題も指摘されている。今年のJavaOneでは、その先の技術がある程度見えてきた。それは次期Java SE「Dolphin」(開発コード名)での対応が予定されている、バイトコード・レベルでの動的言語サポートである。現在、JVM上で動的言語を実行する際には性能上のオーバーヘッドが大きいという問題がある。そこで、JVMの機能として動的言語サポートの機能を持たせ、いわばネーティブに動的言語を実装できるようにする計画である。

 このように、Java技術の世界では「マルチランゲージ」をサポートするという方向性が見え始めている。やがて、Javaクラス・ライブラリと多様なプログラミング言語を連携させたシステム構築技法が登場するのではないだろうか。

オープンソース化/コミュニティとの関係強化に進捗

 この数年来大きなテーマとなっている「Javaのオープンソース化」。今回のJavaOneでは、Java技術のコアであるJava SEをオープンソースにする時期など、具体的な発表は見送られた模様だ。ただし、Java EEにかかわる多数のソフトウェアがオープンソースとして順次公開される方向であることが明らかになった。

 そして、オープンソース・コミュニティとJava技術コミュニティとの関係を強化する発表がいくつも用意されていた。特に強調されたのが、Linuxコミュニティとの関係改善で、JRE/JDKのバイナリを配布するための新ライセンスに関して、ウブンツ、デビアンの両GNU/Linuxディストリビューションの配布元と合意したことが発表された。今まで、ライセンス条件に関する合意がとれないために、主要GNU/LinuxディストリビューションにJavaがバンドルされていないという困った事態となっていたのだが、この問題の解決への糸口がついたことになる。また、最近レッドハットに買収されたジェイボスがNetBeansコミュニティに参加したとの発表もあった。

気になった「日本の存在感」

 国際色豊かなイベントであるJavaOneには、例年、米国のみならず、さまざまな国から参加者が集まる。今年は韓国からの参加者が増えていたという印象がある。

 そうしたなかで筆者が気になったのは、日本企業の存在感が以前より希薄になってきたことだ。もちろん、日本人が何もしなかったわけではない。ジャストシステムはゴールド・スポンサーとして展示会場に大きめのブースを構え、ユニバーサルXMLクライアント「xfy」を売り込んだ。チェンジビジョンも出展し、UMLツール「JUDE」をアピールした。また、DIコンテナ「Seasar2」の作者であるひがやすを氏はBOF(Birds-of-Feathers)セッションで講演を務めている。ただし、今年は基調講演のステージに上った日本人がいない(写真5)。企業レベルでの活動をもっとアピールする方法はなかったのか、という思いが残った。

 世界中の開発者が参集するJavaOneは、世界に向けたアピールの場でもある。来年は基調講演をはじめ多くの場に日本企業や日本の開発者が登場することを期待したい。

写真5:互換性の重要性を訴えたアプリケーション・サーバ・ベンダー10社。来年はこのステージに日本企業が登場することを願う

(Computerworld.jp)


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