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【APC Schneider Electric Technology Center】
巨大なテスト・センターが示す、データセンター効率化に向けたAPCの“メッセージ”

グリーンITを実践するためのあらゆる検証環境を整備

(2008年06月30日)

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ソフトウェアでの効率化も推進

 Schneider Electric Technology Centerで見られるデモは、何もハードウェア関係だけではない。データセンター用管理ソフトウェアのデモも見ることが可能だ。今回デモを見せてもらったのは、UPSやストレージ、スイッチ/ルータなどさまざまなIT機器をモニタリングできる「InfraStruXure Central」、データセンターのフロア・レイアウトが可能な「Capacity Manager」、データセンター運用後のIT機器の追加/変更を支援する「Change Manager」の3つだ。

 いずれの3製品も日本国内では未発売であるが、設計(Capacity Manager)/監視(InfraStruXure Central)/運用管理(Change Manager)という各フェーズにおいて、データセンターの効率化に役立つソフトウェアを用意している点は、いかにもAPCらしい。日本国内での早期提供が期待されるところだ。

* * *

 Schneider Electric Technology Centerは、データセンターを運営するさまざまな企業に向けてその効率化を訴えるメッセージの“発信基地”だと言える。モダンな外観の内部に用意された効率化のためのノウハウと、それを追求するための設備群は、そこにどれだけのリソースをAPCが投入しているかを容易に想像させる。

 データセンターの電力消費量が問題視されるようになって久しい。電力消費量を勘案した長期的視点での運用には、相応の検証データやノウハウが必要になる。こうした点で同施設は、今後、大きな役割を担うようになるだろう。

Event Report
APC 2008 Editors Eventリポート

標準化とデータ指標──APC幹部が語る、高効率なデータセンターを構築するためのキーワード

写真A:米国APCのシニア・バイスプレジデント、Neil Rasumussen氏

米国APCは5月30日、同社の年次イベントである「APC 2008 Editors Event」を開催した。今年で15回目を迎える同イベントは、米国、ヨーロッパ、アジアなどから約80名ほどの報道陣が集まり、APCが目指すデータセンターの高効率化やそれを実現する各種製品/ソリューションが登壇者により示された。その中でも、最も注目を集めたセッションをリポートする。

非効率なデータセンターは法規制の対象へ

 「効率の悪いデータセンターは将来的に法規制の対象になるだろう」――。こう主張するのは、APCの元CTOで、現在はシニア・バイスプレジデントを務めるニール・ラスムッセン(Neil Rasumussen)氏(写真A)である。同氏は、データセンターが将来直面するであろう法的問題やその高効率化の必要性を最も強く訴えた人物の1人だ。

 Rasumussen氏は、データセンター内におけるIT機器の電力消費量をパーセンテージで表した「DCiE(Data Center infrastructure Efficiency)」が現在のデータセンターで平均47%程度であるというデータを示し、「10年後にはDCiEを平均72%まで上げる必要がある」と語った。

 同氏によれば、局所冷却や高効率のUPSなどデータセンターの効率化に必要な技術は現状ですでにそろっており、「技術の使い方や選び方によって、いかに効率のよいデータセンターを構築できるかを顧客に訴えていきたい」と強調した。

 部屋全体を冷却する従来型の高床式冷却設備を使用した場合、データセンターの基本的なアーキテクチャは、空調5台分のうち、故障などに備えて1台が冗長用の空調設備になる。しかし、Rasumussen氏によれば、データセンター内の熱だまりの状況を詳細に検証・分析してみると、空調1台が停止した状態ではデータセンター内を適切な温度に保つことができなくなるという結果が示されたという。「本来、冗長用に備えた空調設備がまったく役に立たず、ただ電力をむだに消費しているだけだった」(同氏)

 例えばここで、従来型の冷却設備に替えて局所冷却設備を導入すると、IT機器を適正な温度に保ちつつ、従来型に対してファンの消費電力が50%削減されるなどの大きな効果が得られるとする。Rasumussen氏は、従来型から局所冷却に移行するだけで、DCiEが8%改善されると指摘している。

モデル化と膨大な検証データに基づき、“効率度合い”を可視化

 またRasumussen氏は、データセンター・アーキテクチャの標準化や、設計する際に基準とすべき効率化のデータ指標を定義することが、今後重要になると語る。これに対する1つの“解”としてAPCは、データセンターの効率性を可視化するソフトウェア「APC TRADE/OFF TOOLS」を開発している(画面A)。

画面A:データセンターの効率化を可視化する「APC TRADE/OFF TOOLS」。APCは同ソフトを無料で提供している

 同氏によれば、20〜30に及ぶ効率的なデータセンター・モデルをベースに、さまざまな検証データを組み合わせて同ソフトウェアを開発したという。このソフトウェアは、あらかじめ用意された冷却設備やUPS、冗長構成の有無などといった各項目に任意の値を入力したり、プルダウン・メニューから任意の構成を選択したりすれば、DCiEやCO2の排出量、削減可能なコストなどがすぐさま試算される。既存データセンターの実データを利用すれば、それとの比較・検証も可能だ。

 「(データセンター管理者と言っても)長いキャリアの中で何回、データセンターの構築に携わるだろうか。普通は1回程度だろうが、われわれは何度もデータセンターの構築を経験してきている。だからこそさまざまな検証データを基にして構築プロセスや仕様の標準化が可能なわけだ」(Rasumussen氏)


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