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【解説】
サーバ仮想化導入ステップガイド[計画編]

VMwareの導入から配備までを「ハンズオン」

(2008年07月15日)

システムのダウンタイム短縮や柔軟性の向上、さらにはサーバ・マシンの利用率向上など、サーバ仮想化技術はさまざまなメリットをもたらす。しかし、特にSMB(小・中規模企業)においては、「自社の場合、投資に見合う効果があるのか」「少人数のITスタッフと限られた資金で導入できるのか」といったハードルが立ちはだかり、なかなか導入に踏み切れないでいるのが実情だ。そこで本稿では、サーバ仮想化の導入プロセスをステップ・バイ・ステップ形式で解説し、導入に際しての注意点や効果的な配備方法を指南していく。今回の[計画編]では、サーバ仮想化の目的からキャパシティ・プランニングに至るまでを解説する。

Matt Prigge
InfoWorld米国版

 本稿では、サーバ仮想化技術の導入に際して、犯しやすい過ちやそれによって起こる結果など、一般的なマニュアルではなかなか知りえない問題をあぶり出すために、「フェルゲンシュマイヤー(Fergenschmeir)」という架空企業での導入シナリオを設定して解説している。自社での導入をイメージしながら、何が成功し、どこが失敗したのかを見届けていただきたい。

Step 1
サーバ仮想化の目的を考える

画面1:今回、サーバ仮想化導入の舞台となるFergenschmeir社。Webサイトはあるが、あくまで架空の会社だということをお忘れなく

 Fergenschmeir社がサーバ仮想化の検討に入ったきっかけはいくつかある(画面1)。2007年5月、インフラストラクチャ・マネジャーのエリック・ブラウン(Eric Brown)氏は、サマー・インターンとして意欲的に仕事をこなしていたマイク・ベイヤー(Mike Beyer)氏を採用した。Beyer氏は入社早々、「社内でサーバを仮想化している割合は?」と聞いてきた。もちろん、答えはゼロだった。ソフトウェア開発チームは、開発プロセスを効率化するために米国VMwareの「VMware Workstation」と「VMware Server」をごく少数だけ利用していたものの、サーバ仮想化の本格導入を考えたことはなかった。だが、Beyer氏のこの何気ない質問をきっかけに、Brown氏はサーバ仮想化を真剣に検討してみることにした。そして、まずは市場調査に乗り出した。

 Brown氏は、ITチームに早速相談し、過去に直面した問題と仮想化がその解決策になりうるかどうかを聞いた。その結果、仮想サーバのポータビリティ性といった明らかなメリットに加えて、特定のハードウェアにしばられないことや、サーバ統合によりITコストを削減できることも判明した。

 事業部門が実際に仮想化へ関心を示したのは、その1カ月後のこととなる。Fergenschmeirのビジネスに不可欠な存在でありながら、まったくサポートされていなかったCRM(顧客関係管理)アプリケーション用サーバが突然クラッシュしたからだ。アプリケーションを再インストールする方法をだれも知らなかったため、復旧するまで4日間もダウンしたままだった。原因はすでに倒産したソフトウェア開発元にあったが、この失態はIT部門にとって大きな汚点となり、同社でキャリアを積み始めたばかりのBrown氏にとって、幸先の悪いスタートとなった。

 最終的にサーバ仮想化の導入を決定づけたのは、FergenschmeirのCEO、ボブ・ターシタン(Bob Tersitan)氏が日ごろからIT業界誌/サイトに目を通していたことだ。同氏は気に入った記事を見つけると、CTOのブラッド・リヒター(Brad Richter)氏に、「このWebポータルの記事を読んだのだが、わが社でもやらないか? 携帯に電話してくれ」といった内容の電子メールを送っていた。いつもならRichter氏が言葉を濁したり、とんでもない予算を提出したりするうちに、Tersitan氏はあきらめて別のプロジェクトに興味を向けるのだが、InfoWorldで「サーバ仮想化導入ステップ・ガイド」を読んでいたため、同社が抱える問題を解決するにはこれしかないと確信していたようだ。Brown氏は、そのころすでに市場調査を終えており、CEOの承諾を得たからには前進あるのみだった。大失態は一転してチャンスとなったのだ。


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