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【解説】
サーバ仮想化導入ステップガイド[配備編]

VMwareの導入から配備までを「ハンズオン」

(2008年07月18日)

Step 5
仮想サーバを配備する

 サーバ仮想化に使用するハードウェアとソフトウェアの購入注文書を送ってから1カ月後、FergenschmeirのIT部門はサーバ仮想化の配備にすぐに取りかかることができた。

 このわけは、HP、ないしはVAR(付加価値再販業者)からブレード・サーバを購入してプリアセンブルさせるのではなく、Edgerton氏がディストリビューターに直接注文したからだ。こうすれば自由にアセンブルできるうえに、コストも安く済む。

 プリアセンブルを避けたことで、Fergenschmeirに届けられたハードウェアの入った段ボールは、合計120箱以上に上った。Edgerton氏とBeyer氏は、箱から中身を取り出すだけで丸1日を費やした。ハードウェアのアセンブルは特に難しくなく、1週間もしないうちに、彼らはブレード・サーバのシャーシを組み立ててデータセンターに設置し、電気技師といっしょに回線の引き込み作業を完了した。これと並行してBlum氏は、コア・ネットワーク・スイッチを交換するために、連日深夜まで残業していた。

 9台のブレード・サーバにESX Serverをインストールし、管理用として確保したブレード・サーバに「VMware VirtualCenter」をインストールするまで、そう長くはかからなかった。
 

想定外の“壁”に直面

 だが、ここからプロジェクトが脱線し始める。それまでは、Beyer氏が大学でESX Serverを扱っていた経験が大いに役立っていた。Beyer氏は、ESX Serverのインストール方法を知っていたし、本格稼働後も基本的な管理方法を熟知していた。しかし、大学では、インストラクターがネットワーク・スタックを構成する現場までは指導していなく、ESX ServerとSANをどう統合するかについて、Beyer氏は何も知らなかったのだ。

 いろいろと試行錯誤したり、VMwareのオンライン・フォーラム画面1)で的外れな質問をして恥をかいたりしながら、どうにか動かせるまでにはなったが、Blum氏、Edgerton氏、Beyer氏の3人は、この構成が正しいのかどうかまったく自信を持てなかった。ネットワークとディスクのパフォーマンスが期待したほど出なく、一部の仮想マシンとネットワーク接続に至っては頻繁に途切れたりしていた。3人は、このままではプロジェクトが台無しになるのではないかと恐怖心を募らせていった。


画面1:VMwareのコミュニティ・サイトでは、製品に関するさまざまな質問ができる。テーマやトピックごとに質問が細分化されており、例えばここでは、Oracle製品の仮想化についてQ&Aがなされている

 Brown氏は、IT部門のスタッフに自信をもって仮想サーバを実装させるには、研修に行かせるか、第三者のアドバイスに頼るしかないと判断した。VMwareが定期的に開催しているセミナーは2週間も先だったため、Brown氏はキャパシティ・プランニングを依頼したコンサルティング会社に実装の手助けを依頼した。

 予想外の手痛い出費だったが、その価値はあった。コンサルティング会社は、Edgerton氏とチームを組んで最初に数台のブレード・サーバを構成した。さらにBlum氏とも、非常に複雑なVMwareの仮想ネットワーキング・スタックとCiscoのスイッチをメッシュするにはどうすれば一番効果的かを話し合った。このようにして、実地で知識を習得できたことは非常に有意義だった。

 Edgerton氏は後日、VMwareの研修を受けたものの、そのカリキュラムでは独力で完全なシステムを構成するのは到底不可能だと感じた。仮想化には、ネットワーク/サーバ/ストレージといった多くの要素がかかわってくるため、小規模なサーバ環境に実装するだけでも、すべてに精通したベテランでなければ実現は困難なのである。


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