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ITマネジメント/運用管理

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【解説】
IT予算管理で「これだけはやってはいけない」6カ条

他社の失敗事例から学ぶ“お金をドブに捨てない方法”

(2008年07月22日)

依然として先が読めない経済情勢。今、企業のIT部門に求められているのは、最大限の費用対効果が得られるIT投資だ。実際、米国の調査会社Gartnerが今年3月に発表した「企業におけるIT予算の現状:2008年版」でも、75%の企業が効率的なITの活用を「必須」、もしくは「優先課題」に挙げていた。本稿では企業がIT予算を管理するにあたり、陥りがちなミスを実際の(失敗)事例を基に紹介する。彼らと同じ轍を踏まないよう、今一度自社のIT予算を見直してほしい。

Mary K. Pratt
Computerworld米国版

失敗1.何にでも「イエス」と回答する

 アトランタに拠点を置く企業幹部向けコンサルティング会社、米国Tatum LLCでパートナー兼技術責任者を務めるマイク・ゴーセイジ(Mike Gorsage)氏は、「絶え間なく突きつけられる要求すべてに応じていると、予算管理はおろか、予算がいくらあっても足りない」と警告する。

 同氏が知っている、ある病院では、経営陣がIT部門に「すべての要求に対して即座に対応せよ」と命じていた。その結果、合計1億ドルの予算のうち、あらかじめ計画されたプロジェクトに利用された金額が全体の10%程度であったのに対し、30%もの予算が突発的なプロジェクトに割かれてしまったという。

 「結果的にメンテナンスには60%程度の予算しか残されていなかった。予算比率のベスト・プラクティス・モデルは、全予算の70%をメンテナンスに、25%を予定通りのプロジェクトに、予期せぬ要求を満たす予算は5%であるにかもかかわらず、だ」(Gorsage氏)

 同病院がこのようなミスを犯してしまった背景には、日々の仕事に忙殺され、ITガバナンスに取り組まなかったことがある。

 「最終的にはCIOや組織幹部も強力なITガバナンスの必要性を理解したが、これを実現するまでには、約7カ月間も“苦難のとき”を過ごさなければならなかった。しかし、新たに導入した厳格な承認制度やプランニングのおかげで、同病院のIT予算は75:25:5の理想比率に近づいた」(Gorsage氏)

失敗2.プロジェクト始動後の必要経費をケチる

 監査、税務などのアドバイス・サービスを行う国際ネットワークKPMG Internationalのパートナーで、ERP諮問部門のグローバル・リーダーでもあるケン・ガブリエル(Ken Gabriel)氏は、「プロジェクトが始動したあとに必要となる作業/予算を軽視すればITプロジェクトは頓挫し、結果的にコスト高になる」と警鐘を鳴らす。

 Gabriel氏がかかわりを持ったあるユーティリティ企業は、2億ドル規模の新SAP実装プロジェクトを行った。しかし、プロジェクト完了の2週間前になって、バグの修正やスタッフの訓練など、導入計画終了後に必要な業務に予算を割り振っていなかったことが判明したという。

 「経営陣は(新システムが稼働する)当日にコンサルタントを解雇すると決めていたようだが、彼らもそれが不可能であることを理解したようだ」(Gabriel氏)

 結局そのユーティリティ企業は、約15名のコンサルタントと再契約する経費をはじめ、プロジェクト始動後の業務に当たる20名のIT担当者の人件費など、約200万ドルの追加予算が必要になったという。

失敗3.一極集中の予算配分をする

 ピンポイントで予算をつぎ込めば、“局地的”なニーズは確実に満たすことができる。しかし全体的に見れば、それは大きな負担となる。メリーランド州にあるアンドリュース空軍基地の空軍州兵(ANG)組織で、通信および情報担当ディレクター兼CIOを務めているランディ・ヘドリック(Randy Headrick)氏は、自戒を込めて以下のように語る。

 「以前のANGは、ITネットワークに関する予算や調達プロセスを包括的に統制する仕組みがなかった。そのため各種の購入意思決定は、同組織の88におよぶ基地と、250カ所の小規模な拠点で働く個人に任されていた。今から考えれば当時のやり方は、わざと統一性のないネットワークを構築していたようなものだ」

 こうした状態を是正するため、同氏は2007年に予算および調達プロセスを一本化した。また、コンポーネントの標準化によってインフラストラクチャを簡単かつ安価で管理できるように“改善”したという。

 「これによりコスト削減はもちろん、以前より安全かつ堅ろうで、時流に即したネットワークを手に入れることができた」(Headrick氏)


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