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【解説】
マイクロソフトの仮想化戦略が抱える問題点とは

機能の不足、遅い開発サイクル、ライセンスの問題を専門家が指摘

(2008年09月12日)

米国Microsoftは、9月8日に開催された仮想化技術関連コンファレンス「Get Virtual Now」において、同社の仮想化製品の最新ロードマップを発表し、新しい戦略を打ち出した。それに対して専門家からは、いくつかの点については今後、再検討を迫られる可能性があると指摘している。

John Fontana
Network World米国版

高可用機能とライブ・マイグレーション機能の不足

9月8日に開催されたGet Virtual NowコンファレンスのステージでMicrosoftの仮想化戦略について語る、同社COO(最高執行責任者)のKevin Turner氏(写真提供:米国Microsoft)

 Microsoftのサーバ仮想化管理ツールの新版「System Center Virtual Machine Manager(VMM)2008」はすでに開発が完了しており、年内に出荷される見通しだ(関連記事)。VMM 2008は、プロビジョニング機能を提供する「System Center Configuration Manager」と管理機能を提供する「Operations Manager」を統合した製品であり、ユーザー企業の仮想マシン構成および導入作業を支援する。

 また同社は、サーバ仮想化ソフトウェアの「Hyper-V」のスタンドアロン・バージョン(「Hyper-V Server 2008」と呼ばれている)も30日以内に出荷する予定だ。なお、これまで、同バージョンは28ドルという価格設定がなされていたが、無料で提供されることに決まった。

 Hyper-V Server 2008の無料提供は、この分野でのライバルである米国VMwareが今年7月22日から、サーバ仮想化ソフトウェア「VMware ESXi」を無料でダウンロードできるようにしたことへの対抗措置と見られている。しかし、専門家たちは、どちらのソフトも高可用機能を備えていないため、要件の高い業務環境で導入するのは難しいと指摘している。

 また、Hyper-V Server 2008には、MicrosoftがVMwareに対抗するうえで重要な機能となるライブ・マイグレーション機能が未実装だ。ライブ・マイグレーションは、サーバ間で仮想マシンを停止させずに移行できるようにするための機能だが、(Microsoftの製品で)実用化されるのは1年以上先になる見通しだ。同社によると、ライブ・マイグレーション機能は、Windows Server 2008 R2でサポートされる予定であり、同社が2004年5月に定めたリリース・サイクル(4年ごとにOSのメジャー・アップグレードを実施し、その間に「R2」リリースをはさむというサイクル)に従えば、出荷されるのは2010年以降になってしまう。

 Microsoftが、VMwareや「Xen」ベースの仮想化ハイパーバイザに対抗するのであれば、、同社はもっと開発サイクルを早める必要があると専門家たちは指摘する。Hyper-Vの前の製品である「Virtual Server」を提供していたときも、同ソフトがライブ・マイグレーション機能を備えていなかったため、高いパフォーマンスの求められる基幹業務用アプリケーションには向かないと批判されることが多かった。


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