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資産管理ソフトウェアでIT投資の最適化を図る
TCO削減に加えコンプライアンス/セキュリティ対策にも有効
(2005年12月19日)
ネットワーク経由でインベントリ情報を収集する
資産管理ソフトウェアは以前から存在していたが、企業に浸透しているとは言えない状況が続いていた。その理由について、米国の市場調査会社ガートナーでIT資産管理分野を担当する調査ディレクター、パトリシア・アダムス氏は、「IT部門の業務の効率化に役立つすぐれたツールであるが、その導入は後回しにされることが多かった」と指摘する。同氏によると、資産管理ソフトウェアは導入の検討はなされるものの、取り立てて緊急性がないと判断されがちで、それよりも先に解決しなければならない問題に資金とリソースを取られてしまうことが多かったのだという。
ところが、このような状況は過去のものとなりつつある。昨今のIT部門は、セキュリティの向上、ITシステムに関連した新しい法令への対応、IT投資効果の数値化、厳格な資産管理、IT業務プロセスの可視性の向上、責任の所在の明確化、ビジネスの成功/失敗を判断するための情報の収集と分析、個々のITプロジェクトと企業全体のビジネス目標との合致といった多様な課題が課されるようになった。このような課題に取り組む第一歩となる資産管理ソフトウェアは、重要性が高まる一方である。
事実、先進的な企業は、ITサービスの運用管理のベストプラクティス集であるITIL(Information Technology Infrastructure Library)をはじめ、COBIT(G1)やCMMI(G2)といった資産管理やプロジェクト管理に関する新しい評価モデルを自社の資産管理プロセスに取り入れている。また、資産管理ソフト・ベンダー各社も、このトレンドを認識し、ITILに準拠した管理機能を自社製品に実装している。
主要な資産管理ベンダーとしては、BMCソフトウェア、CA、ランデスク、MROソフトウェア、ノベル、ペレグリンシステムズなどが挙げられる。上述したように、これらのベンダーの資産管理ソフトウェアは、社内のPCやサーバ、周辺機器、ネットワーク機器に関する詳細なインベントリ情報(ハードウェアのコンフィギュレーション、OSやソフトウェアのバージョン、各種設定、ユーザー定義情報など)を収集する機能を備えている(図1)。
| 図1:資産管理ソフトウェアの概念図 |
資産管理ソフトウェアは、インベントリ情報を収集するにあたり、まず、ネットワーク上のIT資産を検出する。続いて、セキュリティ・ポリシーに基づき、対象のPCやサーバにインベントリ情報を収集するためのエージェントをインストールする。このエージェントは、ソフトウェアのアップデートやインストールといったインベントリ情報の変更を検知すると、それを即座に資産管理ソフトウェアに送信する。こうして収集されたインベントリ情報は、インベントリ情報リポジトリにおいて一元管理される。このリポジトリは、分析リポートの生成や、業務アプリケーションとの連係に利用される。例えば、BMCやペレグリンの資産管理ソフトウェアは、ITILで定義されたCMDB(G3)に準拠したデータベースを用いることで、そのデータをサービス管理/更新管理ソフトウェアでも活用することを可能にしている。
さらに資産管理ソフトウェアは、インベントリ作成と同時に、ソフトウェアの使用状況についてもリポートしてくれる。ソフトウェア・ライセンスの順守を調べる監査に備えるには、こういった機能が必要となる。また、前出のバイキング・レンジのように、不要なソフトウェア・ライセンスを発見し、無駄な投資を抑える効果もある。このようなコスト削減は、資産管理ソフトウェアの投資効果を示すのに最もわかりやすい指標の1つである。ペレグリンの製品マーケティング担当バイスプレジデント、クレイグ・マクドナルド氏は、「顧客企業の多くは、資産管理ソフトウェアを導入してようやく、ソフトウェア・ライセンスを20〜25%も過剰に購入していた事実に気づくのだ」と、大抵の企業がソフトウェア・ライセンスを必要以上に多く所有している現状を語った。
G1:COBIT(Control Objectives for Information and Related Technology)……米国の情報システム・コントロール協会(ISACA)が提唱する、IT戦略立案から導入・運用までの一連の流れの成熟度を測るフレームワーク
G2:CMMI(Capability Maturity Model Integration)……ソフトウェア開発プロセスの能力成熟度を評価・判定するモデル
G3:CMDB(Configuration Management Database)……システムの構成要素やシステム間の関連性についての情報を記録したデータベース


























