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資産管理ソフトウェアでIT投資の最適化を図る
TCO削減に加えコンプライアンス/セキュリティ対策にも有効
(2005年12月19日)
IT投資の最適化を図るには地道な取り組みが必要
資産管理ソフトウェアを導入しても、ゴールである資産管理のバリューの段階に到達するには、数々の障壁を越える必要がある。また、一度に実現することは不可能で、プロセスを確立するには、数年にわたる取り組みが必要となる。そのため、最初から全社に導入して大きな成果を狙わずに、部門やグループ単位から導入を始めるべきである。
米国のIT調査会社、ロバート・フランシス・グループのサービス・ディレクター、ロン・エクスラー氏は、「表計算ソフトを使って資産を管理しているのなら、インベントリ情報を自動収集するシステムに移行するべきだ。その段階に移行していなければ、財務システムや人材管理システムとの連係について考えることができない」と話す。
よりハイレベルの資産管理を実現するには、まず、現状の資産管理プロセスを見直し、それを活用する方法を探ればよい。そして、リアクティブの段階のプロセスを確立してから、次の段階に進むべきである。新しい資産管理プロセスを導入する際には、社内の政治的ハードルが立ちふさがることもあるだろう。しかし、それを乗り越えさえすれば、IT部門のTCO削減をはじめとした、数々の課題に対応することが可能になる。主要な資産管理ソフトウェアを示した表1を参考に、自社の要件に最適な製品を選択し、資産管理プロセスを確立していただきたい。
| 表1:主な資産管理ソフトウェア・ベンダーとその製品名 |
COLUMN 次に目指すべきは「ITポートフォリオ管理」
独立したビジネス・ユニットとしてIT部門の収支を成り立たせるには、資産管理を徹底するだけでは不十分である。ITマネジャーは、限られたITシステムへの投資から最大限の効果を引き出し、企業の目標と一致した成果を上げる方法を見つけなくてはならない。
ガートナーの調査ディレクター、マット・ライト氏は、「ITプロジェクトは、いきおい大規模な構想になりがちで、正確なスケジュールを予測できないのが問題だ」と話す。IT部門にとって、さらに負担となるのは、多くの企業が手持ちのIT資産や人材ではカバーしきれないほど多くのプロジェクトを立ち上げようとすることだ。
こういった問題を解決してくれるのが、IT資産の配分や支出の優先度の決定支援をしてくれるITポートフォリオ管理ソフトウェアである。これらの製品は、財務、分析、コラボレーション、ワークフローなどのツールから構成され、プロジェクトの支出監視、見直し、再調整を行う機能も備えている。
CAでUnicenter製品を担当するディレクター、アラン・アンダーセン氏は、「ITプロジェクトを成功させるには、必要な人的リソースとハードウェア/ソフトウェアの資産コストを正しく把握する必要がある。また、資産管理とITポートフォリオ管理を組み合わせれば、受注処理システムの運用や、eコマース部門の運営にかかるコストをより正確に把握できる」と語る。
ITポートフォリオ管理ソフトウェアは、各プロジェクトを俯瞰して、リスクはあるけれども戦略性の高いプロジェクトと、ビジネスを維持するうえで不可欠な基本的なプロジェクトとの収支バランスを考えるのにも役立つ。また、各プロジェクトのポートフォリオを監視/分析/評価するためのダッシュボードを提供しているベンダーも存在する。
さらにITポートフォリオ管理ソフトウェアには、新規プロジェクトを立ち上げたり、プロジェクトを承認/監視したりするためのワークフロー支援ツールやテンプレートが用意されている。また、ITポートフォリオ管理ソフトウェアの中には、既存のERPシステムと連係し、関連するデータをインポート/エクスポートできるものもある。
資産管理ソフトウェアの導入と同じように、ITポートフォリオ管理ソフトウェアの導入は容易な作業ではない。「これらのシステムを導入するには、本格的なコンサルティングや企業の業務プロセスの変更が必要になる場合が多い」とライト氏は話す。さらに、同氏は、プロジェクトに対する複数の提案を同じ条件で比較できるような一貫性を備えた検証プロセスを実現するには、大幅な組織改革が必要だと指摘する。ただし、その困難を乗り越え、ITポートフォリオ管理ソフトウェアを適切に運用できるようになれば、合理的な意思決定、円滑なコミュニケーション、プロジェクトに対する役員の理解の深化など、多数のメリットを享受できることになる。


























