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[国内]
ヴイエムウェア、仮想化技術のロードマップを国内で披露

ISV向けパートナー・プログラムを国内でもスタート

(2007年02月27日)

仮想化技術のロードマップを紹介する米国ヴイエムウェア 社長 共同設立者 ダイアン・グリーン氏

 ヴイエムウェアは2月26日、東京都内で記者会見を開催し、米国本社の社長で共同設立者のダイアン・グリーン氏が仮想化技術の今後のロードマップを披露した。また、独立系ソフトウェア・ベンダー(ISV)を支援するパートナー・プログラム「TAP(Technology Partner Program)」を国内で開始することを発表した。

 今回の記者会見は翌日に開催される「VMware Virtualization Fair 2007」(東京・赤坂)に先だって行われたもの。同イベントの基調講演のために来日したグリーン社長は、会見の中で、「仮想インフラストラクチャ、分散仮想化、管理最適化という3つのレイアを強化し、CPU、メモリ、ディスク、ネットワークなどを動的なリソース・プールとして容易に管理できる高度に自動化された仮想化環境を提供していく」と語った。

VMware製品の方向性

 これは、単にサーバ仮想化を実現するにとどまらず、標準化された仮想インフラストラクチャ上に、分散仮想化によるリソース管理、可用性、可動性、セキュリティ環境を提供し、さらにその上にインフラ管理の最適化、仮想化デスクトップによるシンクライアント環境、安価でシンプルな障害復旧、ソフトウェアの開発からテスト、実装、運用のライフサイクル管理を提供していくというものだ。

 米国ヴイエムウェアの製品マーケティング担当バイスプレジデント、ラグー・ラグラム氏は、「こうした環境を構築できれば、サポートするすべてのOSに対してクラスタリングなどの高度な可用性を実現できる。また、ハードウェアを追加した場合も、キャパシティ・オンデマンド機能を使って新しいアプリケーションを業務を中断することなしに迅速に追加することが可能になるなど、データセンターのさまざまなプロセスを自動化できるようになる」と強調した。

 一方、国内の取り組みとしては、OEMパートナー6社の共同マーケティングを積極的に進めるほか、現在40社のVIPパートナーの数を倍増させる計画だ。また、新たにISVを対象としたTAPプログラムを開始し、ISVと協力して包括的なソリューションの提供に取り組む。すでに米国で協業を進めている企業を中心に150社以上が参加を表明しているという。

国内戦略について説明するヴイエムウェア 代表取締役社長 三木泰雄氏

 サポート/サービスの拡充にも取り組み、ヴイエムウェア自身による24時間日本語による直接サービスを近く開始するほか、キャパシティ・プランナーとVMware認定コンサルティング(VAC)パートナーによるプロフェッショナル・サービスを強化する方針だ。

 また、VATC(VMware認定トレーニング・センター)を強化し、現在の月4回のペースから頻度を増やすほか、VCP(VMware認定プロフェッショナル)の日本語認定者の数をさらに増員したい考えだ。

 日本国内でのビジネスの現状について、ヴイエムウェアの代表取締役社長、三木泰雄氏は、「仮想化に対する認知度は日本でも非常に高いが、全社的な展開はまだ少数にとどまっている。売上げは倍々で成長しており、今年はさらに躍進する年にしたい」と抱負を述べた。

 記者会見のQ&Aセッションでのやり取りは以下のとおりだ。

――オープンソースのXenベースの安価な競合製品が追い上げてきているが、これらの製品に対するVMwareの優位性はどこにあるのか。

グリーン氏:残念ながら、Xenベースのツールは製品と呼べるレベルにまで達していないのが実情だ。それに対して、当社のVMware ESX Serverはすでに安定稼働しており、この3年間、トラブルの報告は聞いていない。Xenの場合はそうではないのではないか。

 もう1つ興味深いのは、Xenが提供しているのは今のところハイパーバイザの部分にすぎないが、VMwareの場合は、ハイパーバイザの領域は全体の20%程度でしかなく、残りの80%は、VMware Infrastructureが提供する分散化、仮想サービス、自動化、管理などの機能が占めているということだ。

――技術的な優位点としてはどのようなものがあるのか。

グリーン氏:例えば、VMware Workstation 6.0のベータ版では、レコード&リプレイという機能をサポートしている。これは、特定の仮想マシンがどのように動作しているのかを記録しておき、他の仮想マシン上に正確に再生するというものだ。管理者はどのようなアプリケーションが走っているか、あるいはOSは何なのかといったことを意識する必要がないため、非常に高度なビジネス・コンティニュイティを実現することができるわけだ。

米国ヴイエムウェア 製品マーケティング担当バイスプレジデント ラグー・ラグラム氏

ラグラム氏:ガートナーが、企業ユーザーに対し、仮想化の製品を選ぶ際にどのような点を重視するかという調査を行った結果、「成熟性」、「機能性」、そして「性能」が重視されていることが明らかになった。この3点のすべてでVMware製品が他のツールを圧倒している。

 また、われわれは200社に及ぶパートナー企業を有しており、パートナー企業と協力することによって顧客のニーズに合ったソリューションを提供できる立場にある。本日、日本でもTAPプログラムを発表した。これも1つのアドバンテージである。

――仮想化の市場を育成するためには、標準化の推進が重要な要素になる。ヴイエムウェアはどのような役割を果たしていくのか。

グリーン氏:仮想化の標準化は、ソフトウェアを提供するわれわれにとっては、すばらしいチャンスだと考えている。すでにヴイエムウェアはオープン標準、API、オープン・フォーマットなど複数の分野でリーダーシップを発揮している。

 例えば、フォーマットに関しては、VMwareのフォーマットをライセンスなしで使用できるようにしている。フォーマットをライセンスでコントロールしようとすると、ユーザーの選択肢にかなりの制約が出てしまう。

 OSとハイパーバイザのインタフェースの標準化にも積極的に取り組んでいる。Linuxのカーネル・エンジニアやLinuxのコミュニティと協力してインタフェースの開発作業を進め、これがコミュニティに採用されている。VMware Workstation 6.0のベータ版にも採用している。

 SDKやAPIの開発にも積極的に取り組んでおり、デスクトップ管理の標準化を推進するDMTF(Desktop Management Task Force)でも活動を行っている。また、コンピュータの性能を公平に評価するためのベンチマークを作成する標準性能評価団体のSPECでも、仮想化のベンチマーキングを担当する委員会に参加している。

 また当社では、パートナーに対してソースコードにアクセスできるようにしており、現在、30以上のパートナーと協力して開発に取り組み、相互運用性や新機能の開発に着手している。

 われわれは、ベンダーによる標準化ではなく、中立な団体による標準化が重要だと考えている。

(益田昇/IDGオンライン編集部)




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