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[米国]
グーグル幹部が指摘する、ECMシステムに欠落している“視点”とは

コンシューマー向け製品に見習うべきと苦言も

(2007年04月23日)

 4月16日〜19日に米国マサチューセッツ州ボストンで開催された「AIIM Conference&Expo」において、グーグルのエンタープライズ・アプリケーション部門担当プロダクト・マーケティング・マネジャー、デビッド・ベルコビッチ氏は、エンタープライズ・コンテンツ管理(ECM)ソフトウェアに関する講演を行った。

 その中でベルコビッチ氏は、「ECMソフトウェア分野は競争が少ない。そのため、ECMベンダーは製品の改良に注力せず、『顧客ニーズを満たす』という視点が欠落している」として、ECMベンダーにはさらなる努力が必要だと語った。

 ベルコビッチ氏によると、エンタープライズを対象とする点では同じでも、「顧客ニーズを製品に反映させる」という視点で常に製品の改良が行われているビジネス・アプリケーション分野に比べると、ECM分野ではそうした傾向が低いという。

 同氏はその理由として、「ECMベンダーには、グーグルなどのWeb検索ベンダーが持つ『ユーザーを常に満足させなければならない』というプレッシャーを感じていないからだ」と指摘した。

 「ユーザーがECMソフトウェアをリプレースするサイクルは2年〜10年だ。しかし、Web検索サイトは、クリック1つで競合他社に乗り換えられてしまう。われわれは常にユーザーを満足させていなければならない」(ベルコビッチ氏)

 ベルコビッチ氏は、「iPod」や「TiVo」、「MySpace.com」などを引き合いに出し、エンタープライズを対象とした製品とコンシューマーを対象とした製品を比較した場合、後者のほうが技術革新が進んでいると主張。「これら技術や製品は、エンタープライズ環境にも適用できる」とした。

 「例えばグーグルのWeb検索サイトは、『情報の収集』『情報のカテゴライズ』を行い、どこからでも『情報検索』が行える環境を提供している。これは、『世界最大のコンテンツ管理システム』であり、情報検索としての『ビジネス・アプリケーション』だと考えられる」(ベルコビッチ氏)

 一方、ベルコビッチ氏は、ECMシステムを手がけるベンダーやユーザー企業は、その開発や導入においてGoogleとは違う課題を抱えていると理解を示し、次のように語った。

 「企業はすべての法令を順守しなければならない。リスク管理はかつてないほど重要になっており、企業は法令順守に多くのリソースを注ぎ込んでいる状態だ。そのため、企業はコンテンツ管理システムが提供する“価値”を享受できない状態にある」(ベルコビッチ氏)

 同氏は優れたエンタープライズ・コンテンツ管理システムの条件の1つとして、「ユーザーが核となったコラボレーション」を挙げる。そしてそれを実現するのが、グーグルが提供するホスティング型アプリケーション・スイート「Google Apps」だとした。

 ただし、Google Appsは企業向けではないとする専門家も多い。「Network World Lab Alliance」は、企業がGoogle Appsを導入することについて、「ユーザーとなる企業幹部は、管理権限とセキュリティ対策に対する考え方が甘い。それを考えると、Google Appsの導入は、特定のアプリケーションでのみ導入すべきた」との評価を下している。

 しかし、ベルコビッチ氏は、グーグルが提供するサービスは企業でも利用できると主張する。

 「われわれが提供するWebメール・サービス『Gmail』はコンシューマー向けと言われているが、一般企業が利用しているメール・アプリケーションよりも1アカウント当たりのストレージ容量は大きい。また、メール検索機能も充実しており、使い勝手も企業のメール・アプリケーションと比較して遜色がない」(ベルコビッチ氏)

(ジョン・ブロドキン/Network World オンライン米国版)




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