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[スウェーデン]
スカンジナビア航空、メッセージング・バックボーンをESBで一新へ

SOAによるレガシー・マイグレーションの一環

(2007年05月07日)

 スウェーデンの首都ストックホルムに本社を置くスカンジナビア航空(SAS)で、ESB(Enterprise Service Bus)ベースのメッセージング・システム構築が今月から始まる予定だ。これは、自社開発した10数種のメインフレーム・アプリケーションを3つの商用アプリケーションに置き換えるプロジェクトの一環として行われる。

 SASの親会社であるSAS Groupのプロダクション・システム担当バイスプレジデント、ジョーナス・バーグレン氏によると、社内外のシステム間のリアルタイム・メッセージ交換のバックボーンとしてティブコソフトウェアの「BusinessWorks」を使用する。BusinessWorksは、ESBベースのEAI(エンタープライズ・アプリケーション統合)ソフトウェアである。

 「中央集中型のメッセージング・ソリューションではなく、サービス指向のメカニズムを確立することに挑戦するつもりだ」と同氏。アプリケーションの移行と統合のためのメッセージング・バックボーン構築だけでなく、SOA(サービス指向アーキテクチャ)も取り入れるというのがSASの計画だ。

 「このメッセージング・バックボーンにより、異種システム間のデータのマッピングや、メッセージのルーティングがきちんと行われるとともに、サービスが正しい順序で実行され、セキュリティ・ルールも徹底されるだろう」と、バーグレン氏は新システムに期待を寄せている。

課題はエンドユーザーの適応能力

 バーグレン氏によると、例えば飛行機が離陸するときは、SASや同社パートナー、さらにはサプライヤーの各システム間でメッセージが送受信される。現行システムの場合はデータなどの更新をバッチ処理で行っているが、新しいシステム環境下では、これらのメッセージはESBを介して送信され、すべてのシステムで自動的に更新が行われるようになるという。

 SASは現在、1日当たりで300機の1,000フライトを運行している。新しいメッセージング・バックボーンに移行すれば、悪天候による飛行機の遅れといった事態により迅速に対応できるようになるだろうと、バーグレン氏は付け加えた。

 SASは、このプロジェクトで構築する新システムの一部の実運用を今年9月までに開始する。プロジェクトは2008年3月に完了する予定だ。

 バーグレン氏は、メッセージング・バックボーンを自社開発する代わりにティブコのソフトウェアを利用することで、移行プロジェクトの期間が3〜6カ月短縮されると見積もっている。また、IT保守コストも1カ月当たり25万ドル削減できる見通しだ。ただし、コスト削減の詳細についてバーグレン氏は明らかにしなかった。

 プロジェクトにおける大きな課題は、既存システムから新システムに円滑に移行できるようにエンドユーザーを導くことにある。「10〜15年使ってきた自社開発のメインフレーム・アプリケーションに終止符を打つことになる。したがって、エンドユーザーは仕事のやり方を変えて、新システムに適応しなければならない」(バーグレン氏)

 この文化的な問題に取り組むため、SASはティブコ・ユーザー・グループを組織し、ユーザー側のプロジェクト推進者をさまざまな部門に置いていると、バーグレン氏は説明する。

 ザップシンクLLCのアナリスト、ジェーソン・ブルームバーグ氏によると、ティブコ製のソフトウェアは、スケーラビリティの高さといった理由から、デルタ航空などのSOAプロジェクトでも利用されているという。

 だが、SOAへの取り組みを成功させるには、ティブコ製品のような統合ミドルウェアでは特に、メタデータ管理やガバナンスのためのツールとポリシーで補完する必要があると、同氏は指摘している。

(ヘザー・ヘイブンステイン/Computerworld オンライン米国版)




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