【 ここから本文 】

ITマネジメント

ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Slashdotにタレコむ イザ!ブックマークに登録 Twitterでつぶやく
print 印刷用ページの表示


[世界]
トロイの木馬「Gozi」の新版が登場――旧版よりも検出が困難に

世界中で2,000人以上が被害

(2007年05月22日)

 米国セキュアワークスは先ごろ、トロイの木馬プログラム「Gozi」の新版を発見したことを明らかにした。4月17日以降、世界中で2,000人以上の一般ユーザーが新しいGoziによって個人情報を盗まれたという。

 Goziが盗み出す情報は、銀行口座やクレジットカードの番号(カードの暗証番号を含む)、社会保障番号、オンライン支払い口座番号、ユーザー名やパスワードなどだ。Goziの新版も、旧版と同様、Secure Sockets Layer(SSL)で暗号化される前のストリームから情報を盗み出し、それをロシアにあるサーバに送るようプログラムされている。

 Goziの新版を発見したのは、MSSP(マネージド・セキュリティ・サービス・プロバイダー)のセキュアワークスでセキュリティ調査員を務めるドン・ジャクソン氏。氏は今年1月にもGoziの旧版を発見した。

2つの機能を追加したGozi新版

 ジャクソン氏によると、Goziの新版は、目的という点では旧版とよく似ているが、2つの重要な機能が追加されている点で旧版とは異なるという。

 1つは、これまで見たことのない新しい「packer」ユーティリティが使われている点だ。このユーティリティは、トロイの木馬コードを暗号化、細分化、圧縮、さらには一部を削除することで、標準的な署名ベースのアンチウイルス・ツールに検出されないようにする。これに対し、旧版のGoziは、「Upack」と呼ばれる比較的よく知られているパッケージング・ユーティリティを使っていたため、新版よりも容易に検出できた。

 もう1つは、キー・ストロークのロギング機能を備えている点だ。ジャクソン氏によると、新版のGoziに感染したコンピュータのユーザーが銀行のWebサイトを訪れたり、SSLセッションを開始したりすると、この機能が動き出すという。ただし、この機能の詳細なメカニズムは明らかになっていない。

 「この2つの機能を除けば、新旧のGoziに違いはない」とジャクソン氏は語る。新版のGoziも、「Internet Explorer」ブラウザのiFrameタグに存在する脆弱性(すでにパッチ配布済み)を利用して感染するようになっており、通常は特定のWebサイトやコミュニティ・フォーラム、ソーシャル・ネットワーキング・サイトなどを訪れることで感染する。

検出可能だが油断は禁物

 ジャクソン氏によると、Goziが盗んだ情報の送信先となっているサーバはロシアのネットワーク上にあったという。しかし、このネットワークをたどっていくと、パナマのISP(インターネット・サービス・プロバイダー)に行き着いた。Goziに関する情報の提供を受けた同ISPは、同サーバを「no-routed」にして、実質的にインターネットから切り離したという。

 Goziの新版を発見したセキュアワークスは、これを検出するための署名を作成し、アンチウイルス・ツールのプロバイダーに提供した。現在のところ、プロバイダーの上位30社のうちおよそ15社が、自社のアンチウイルス製品にこの署名を組み込んでおり、効率に多少差はあるものの、Gozi新版を検出できるようにしている。だが、油断は禁物だ。

 Goziの旧版は、発見されるまでの間に、およそ5,200の一般ユーザーや企業、政府機関、法執行機関などから1万件以上の情報を盗み出したとされている。盗んだ情報の送信先となったサーバは、非常に洗練されたフロントエンドを持ち、インデックス化された形でデータを閲覧できるほか、フォーム・ベースのクエリによって情報を引き出せるようになっていた。

 また、クエリによって引き出される情報には価格が付いており、WMAと呼ばれる通貨(Webマネーの単位で、1WMAがおよそ1ドルに相当)を使って取引されていたとされる。サーバは、「76Service」と呼ばれるロシア人のグループが管理しており、彼らによると、「HangUp Team」を名乗るロシアのハッカー集団からGoziのコードを購入したという。

(ジャイクマール・ビジャヤン/Computerworld オンライン米国版)




関連記事

▲ページの先頭へ戻る


ホワイトペーパー

「リアルタイムLANアナライザ」とは?

ネットワーク・トラブルにまつわる諸問題を解決する「リアルタイムLANアナライザ」とは?

高いコスト・パフォーマンスと操作性――最新製品に備わる特徴と機能

キャッチアップ

IT運用管理の「今ある課題」と「解決へのアプローチ」[前編]

“システムの大規模化・複雑化”と“時代的ニーズ”にどう対応するか

IT運用管理の「今ある課題」と「解決へのアプローチ」[後編]

新たな課題への対応と運用管理ソフト市場の今後

ITガバナンス講座

「VMO」はなぜ必要か――手遅れにならないための体系的ベンダー管理

ITソーシング先との関係維持がコスト削減を成功に導く

COBITの開発元ITGI、新たな危機管理フレームワークの開発に着手

ITソーシング先との関係維持がコスト削減を成功に導く

高まるプロジェクト管理への関心、IT予算額の減少が一因

ITソーシング先との関係維持がコスト削減を成功に導く

企業のITリスク管理が進展、総合的・バランス重視の傾向に

セキュリティ技術重視の企業は減少

専門家がアドバイスするオフショアを成功に導く10の方法

自社に最適なオフショア・ベンダーを見つけだし、海外プロジェクトを円滑に進めるにはどうするべきか?

「全社横断型の戦略部門」への転換がIT部門の未来を切り開く

企業の“DNA”に沿った事業戦略をITで具現化するという「大役」を果たすためには

チェンジ・マネジメントの自動化を促進せよ

現行プロセスを見直し、効率性・管理性・監査性を再検証する

セキュリティ強化にはどの標準/フレームワークが“適役”か

COBIT/ISO 27001/ITIL/SAS 70/NIST

SOX法対策で再び注目を集めるフレームワーク「COBIT」

コスト評価、サービス・レベルなどの課題をITで解決

EVM(アーンド・バリュー・マネジメント)に乗り遅れるな!

ITプロジェクトも、いまやEVM抜きでは管理できない時代に

ITマネジメント研究

データセンター管理のキーワードは「ITIL」と「自動化」――2つの調査に見るユーザー意識の高まり

「いずれも効率的なIT環境の実現に貢献」とアナリストが指摘

IT運用管理で用心すべき「5つの隠れたコスト」

ソフトウェア製品のコスト格差/ベンダー・ロックイン/生産性低下……

データセンター内をさまよう“幽霊サーバ”を暴き出せ!

存在していないはずなのに金だけは食う、やっかいものの正体とは

電子メール・アーカイブの構築を急ぐ米国企業

「訴訟対策」にとどまらない多大なメリットに期待

大容量データ時代のバックアップ新標準「データ・デデュープ」

バックアップ容量を大幅に削減する新技術のメカニズムを知る

Vistaのセキュリティを検証する

UAC、BitLockerなど主要強化点の実用度をチェック

「体感速度」の向上に着眼したアプリケーション監視手法

エンド・ツー・エンドのボトルネック検出でビジネス損失を回避する

データセンターを“サービス指向”で管理するSOMA

SOAにならい、管理オペレーションをサービスとして実装

ITプロジェクトは「スピード最優先」の時代に

競争優位に立つために、投資の早期回収を目指せ

データ漏洩・盗難対策を“完璧”に近づける「マルチレベル暗号化」のすすめ

ライフサイクル全般にわたるデータ保護を実現する

ILMの導入で、IT運用コストを引き下げろ!

ILMを成功裏に導入するための“6つのステップ”

スパム・メールとの終わりなき戦い

急増する脅威に対して、セキュリティ担当者がとりうる防御策とは?

サーバ・コンソリデーションの「計画ステップ」と「交渉ステップ」

綿密な計画を立てたのち、ベンダーから有利な契約条件を引き出す

新たな「電子開示」規則に企業はいかに対応すべきか

ドキュメントをより適切に分類/抽出/保管する

「シン・プロビジョニング」でストレージ・リソースの“無駄づかい”を撤廃する

手付かずの容量を有効活用するためのアプローチ

適切な要求仕様を仕上げるための8つの秘訣

“曖昧さ”がコストを肥大化させる

サーバ・プロビジョニングを最適化する

新世代の「boot-from-SAN」の実力に迫る

進化する「マネージド・サービス」

「New Data Center」は企業に何をもたらすか

資産管理ソフトウェアでIT投資の最適化を図る

TCO削減に加えコンプライアンス/セキュリティ対策にも有効

ITマネジメントの課題

ITIL採用の陰に潜む“習熟度”の問題――CIOへの調査結果で明らかに

多くのCIOがスキル不足を懸念。「ITILを本格的に実践」との回答は米国で10%未満

「仮想化サーバの管理に自信が持てない」とするCIOが半数以上に

懸案事項は、セキュリティ/異種インフラ管理/システム利用の最適化

社員のアクセス管理は「無法状態」――組織の分散化が原因?

「アクセス権に関する責任の所在は特定が困難で、検討機会もない」

企業の情報漏洩対策、最大の課題は従業員の意識改革

半数以上が社外秘情報を無断で持ち出した経験アリと回答

ITマネジャーがITILの導入を躊躇する10の理由

運用効率の向上とサービス管理の強化を約束するITILに、彼らが飛びつかないのはなぜ?

企業が陥るストレージの過剰購入

リソース管理ソフトを駆使して計画的な導入を!

先進ユーザーから学ぶサーバ仮想化導入の「落とし穴」

ネット構成、ライセンス、セキュリティに細心の注意を!

ストレージ・リソース管理(SRM)ソフトは使い物になるか?!

有用なチャージバック・モデル開発など、課題が山積

企業のコンプライアンス対応はいまだ不十分

完全な自動化を実現している企業はわずか3%

ITILの効果は顕著だがROIの計測は困難

有効な評価手段を持っている企業はわずか4%

ITマネジャーを悩ます携帯ストレージ・デバイスのセキュリティ・リスク

USBドライブなどの普及で増大する情報漏洩リスクに立ち向かう

Weekly Ranking

集計期間:11/27〜12/03



Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国