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[米国] 【ソーガタック調査】
停滞するSOAの普及、企業は全社レベルの導入に及び腰

ベンダーはSOAのメリットを十分に説明していないとの指摘も

(2007年06月01日)

 新興IT市場に詳しいビジネス/市場戦略コンサルティング会社の米国ソーガタック・テクノロジーは先週、企業におけるSOA(サービス指向アーキテクチャ)の導入に関する調査結果を発表した。

 同調査は、一般企業のIT部門の幹部を対象に、インタビュー形式で行われたものである。それによると、回答者の37%が「自社でSOAを導入している」と答えたものの、その導入規模は「特定部門や、限定的なプロジェクト単位」であることが明らかになった。

 また、導入されているSOAは「Webサービスの管理」レベルにすぎず、「経営戦略の一環として、ITシステムを管理/統合する」というレベルには程遠いという実態も浮き彫りになった。

 SOAの普及を推進するベンダーは、SOA導入のメリットとして、必要に応じてITサービスの編成を変更し、柔軟性のあるビジネス・プロセスが構築できることを挙げている。しかし、実際には、多額の初期費用がかかることや、現時点では導入事例が少ないことなどから、企業では大規模なSOAの導入に二の足を踏んでいるようだ。

 米国フォレスター・リサーチでアナリストを務めるラリー・フルトン氏によると、一般企業から寄せられる、最も多いSOA関連の質問は、「SOAは実用的なのか、それとも過剰宣伝されているにすぎないのか?」だという。

 ソーガタックのバイスプレジデント、マイケル・ウェスト氏は、「SOAはIT組織の基盤構造を構築するための手法」であると説明する。同氏によると、SOAの導入は、全社レベルで取り組まなければならず、「役割」「責任」「プロセス」を定義づけるガバナンスの設定が不可欠であるという(関連記事)

 「企業でSOAを部分的に導入したとしても、(柔軟性のあるビジネス・プロセスの構築という)最終的な目標にはたどりつかない。SOAの導入は“オール・オア・ナッシング”のプロジェクトなのだ」(ウェスト氏)

 ソーガタックでは、企業がSOAの導入に踏み切れない理由として、「SOAを提供するベンダーの説明不足」を挙げている。

  ウェスト氏は、「SOAを提供するベンダーは、SOAの導入を検討している企業に対し、その企業が納得するようなビジネス・メリットを明確に説明していない」と指摘する。

 また、同社では、SOAを提供するベンダーが、「アプリケーション統合プロジェクト」といった、低コストの代替選択肢をユーザーに提示していることも、SOAの普及を妨げている原因だと説明する。

 「SOAよりも短時間で安価に適用できるアプリケーショを統合プロジェクトはいくらでもある。しかしそれを選択しても、結局は何本もの“煙突”が乱立するだけだ。企業全体のITインフラを考慮せず、“とにかくまとめればよい”という考え方と、SOAは根本的に異なる」(同社リサーチャー)

 ただし、ソーガタックではSOAの普及が先細りになるとは見ていないようだ。同社では、「2008年までには、今回調査した企業の45%〜67%が、限定的あるいは全社的なSOAの環境を構築する」と予想している。

 SOAの導入には多額の初期費用が必要になる。ウェスト氏も「SOAを導入する企業は、導入後数年間の支出の多さに驚くだろう」と認めたうえで、「しかし、SOAを導入すれば、長期的にはITコストを削減できるうえ、柔軟性のあるビジネス・プロセスによって、企業の業績アップも期待できるはずだ」と指摘している。

(ジョン・ブロドキン/Network World オンライン米国版)




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