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[米国]
ウィキア、Webクロール技術「Grub」を取得し「Search Wikia」に統合

オープンソース検索エンジン基盤の主要コンポーネントに

(2007年07月30日)

 米国ウィキアは7月27日、分散型Web巡回技術「Grub」を取得し、同技術をオープンソース検索エンジン開発プロジェクト「Search Wikia」に統合することを明らかにした。

 ウィキアはオンライン広告会社の米国ルックスマートからGrub技術を取得し、オープンソース・ライセンスの下でリリースするとともに、2007年第4四半期に登場するSearch Wikiaの重要なコンポーネントとして追加する計画だ。

「grub」のサイト

 Search Wikiaは、オープンソース検索プロトコルをベースに、人々の協力の下で検索エンジンを開発するプロジェクトである。ボランティアの協力者たちからなるコミュニティが執筆および編集を行うオンライン百科事典「Wikipedia」のアプローチを踏襲している。

 Wikiaの共同設立者兼会長であり、Wikipediaの創設者でもあるジミー・ウェールズ氏は、グーグルやヤフー、マイクロソフトなどの商用プロプライエタリ検索エンジンに比べ、オープンソースのSearch Wikiaは、検索エクスペリエンスを飛躍的に向上させることが可能だと強調する。

 そのうえで同氏は、Search Wikiaの第1版からそうした高いエクスペリエンスを実現できるわけではないとも指摘する。

 「Wikipediaもスタート時には記事がわずか3本しかなく、実に出来の悪い百科事典だった。Search Wikiaは今年12月にサービスを開始するが、そこでも同じことが起こるだろう。人々には、『Search Wikiaは発展途上のサービスである』ということをあらかじめ認識しておいていただきたい。それでも、フィードバックを収集し、コミュニティによるロジェクトの改良を推進するために、あえてサービスの提供を始めることにした」

 35名の正社員を抱えるウィキアは、検索結果を順位づけする関連性(Relevancy)技術を開発している。Search Wikiaが一般的なWeb検索専用エンジンになるのか、画像やニュースなどの特殊な検索機能を備えたものになるのかは、現時点では明らかにされていない。

 ウェールズ氏によると、Search Wikiaのインタフェースはデザイン的には、標準の検索エンジンと変わらないが、だれでもコミュニティに参加し、検索結果の構築にかかわることができ、検索過程のさまざまなポイントで違いが出てくるという。

 また、Search Wikiaは2006年12月に発表されて以来、検索およびオンライン広告企業のルックスマートをはじめとする数多くの企業や組織が同プロジェクトに関心を示しており、ウィキアは数カ月以内に、サードパーティとの提携やサポートに関して、詳しい説明を行う予定としている。

 「中堅の(検索)企業は、それぞれ独自のプロプライエタリ・プロジェクトでグーグルに直接対抗しても、勝負にならないことを理解している。しかし、オープンソース・ソフトウェアを利用して互いに手を組めば、グーグルとも互角に競い合うことができ、各自のサービスを強化していくことが可能になる」(ウェールズ氏)

 さらにウェールズ氏は、Search Wikiaをサポートすることは、中堅の検索企業ばかりでなく、グーグルのような検索大手にとっても有益だ強調する。

 同氏によると、Googleが「AltaVista」に取って代わったように、ユーザーは検索プロバイダーを簡単に乗り換えることがきる。検索そのものは「囲い込み」が可能なビジネスではなく、常に新たな競争を生み出す可能性を秘めており、Search Wikiaが試みている方法で検索基盤を「民主化」することは、グーグルにとってもメリットがあるという。

 「検索がユビキタス化し、検索企業が増えても、広告市場におけるグーグルの圧倒的優位が脅かされるおそれはなく、むしろ業績を伸ばすことに貢献するはずだ。多数の検索企業がひしめくなか、彼らを相手に広告ブローカー業を営めば、グーグルのもうけはますます大きくなる。広告仲介はまさに囲い込みが可能なビジネスと言える」(ウェールズ氏)

 Search WikiaとWikipediaは、ウェールズ氏が創設した2社の組織によって、それぞれ別々に運営されている。前者を運営するウィキアは営利目的の会社だが、後者のウィキメディア・ファウンデーションは非営利組織である。Search Wikiaは、ウィキアが提供している複数のプロジェクトおよびサービスの1つだ。

(ホアン・カルロス・ペレス/IDG News Service マイアミ支局)




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